ゆったりチャイを淹れるモーニング
会社員していた時。私の朝は早かった。3時起床。
まだ外まっくらだっつーの。
なんでこのようなライフスタイルになったかというと、会社行って帰宅すると、自分の時間を楽しむ体力が欠片も残っていないため。
HPが1も残ってないわけだ。
とにかく何かするより寝ていたい。
一刻も早く布団に入るために、日々を頑張っていた。
まず帰ったらお風呂に直行してたしね。
体力がほんのりある帰宅後のタイミングでお風呂を逃したら、風呂キャンセル界隈民になる自信しかなかった。
他にやらねばいけない事は週末に事前にすませておいたり、週末までほかすことで乗り切っていた。
しかしほかしておけない、可愛いペットがいるわけです。
ペット達との時間をなくすのだけは本当に嫌だった。
特にワンコと文鳥は触れ合い必須の生物。どこならできる。朝だ。朝しかない。
犬はこっちのリズムにちゃんと合わせてくれるんだ。
ほんと健気な生きものよ。
パピーの時は朝(夜?)から全力で遊んでいた。そうすると7時にはお眠になってくれるから、無理なく寝かせて家を出ることができていた。
だけれど、退職前のいよいよアウトな状態に向かうにつれて、朝からも気力がない状態に。
それまではできていたサイクルさえまわせなくなってくる。
もうそうなると罪悪感とか自責感にヤラレル日々。
ほぼ自傷行為になってたなと思う。
頑張らなきゃ、頑張らなきゃ!の日々は続かない。どこか壊れて終わる。
そして身を切るような体感を伴いながら、一丁前に持っていた将来へのビジョン全てを諦めた現在。
もうほんと超幸せ。
朝は6時起きかな。今。
犬に起こされて元気に一緒に起きる。
義務感ではなく、そこにあるのは幸福感。
そして朝から紅茶を鍋でいれる。茶葉とスパイス淹れてチャイの完成。
なにこの余裕。余白?
日々に生活を嗜む余裕がうまれた。
料理もしている。料理は楽しい。
食べるものが劇的に変わった。
かつて毎日行ってたファミリーマート。通いすぎてファミマTカードまで作ってしまったけど、もう使用頻度なさすぎて先日解約。
今は食べたいものを自分で作って食べるサイクル。
結果的に血液検査の結果も改善。残念ながら1gも減量はできていない。
「できない事」を受け入れるのは勇気がいる。
できる自分でありたいもの。
プライドだけはチョモランマ級だったなぁと、思う。
この余白を愉しむ時間を持つのは、真っ白い壁を飾る感覚に近い。
なくても生きていけるけど、あったら豊かだよね、というもの。
そしてその人の個性を際立たせてくれるものでもあると思った。
真っ白い壁に何を飾る?
個性でるよね。
飾らなくても生きていけるの。私の前の生き方がソレ。
でもふと顔をあげた時に言いようのない虚無感に襲われる。不安に押しつぶされそうになる。何もない壁しかないから。自分はこうだと言えるものが、何もないから。
今は白かっただけの壁に「朝のチャイ」がエントリーした。
目標は花を飾る生活です。
オランダに行ったとき、家々を飾る花々に衝撃を受けた。
そして日本に帰って思った。
花を日常的に買って飾る人ってどんな人達よ。
「花を愛でる」って、最高にムダで至高だと思う。
長持ちしないし、一瞬のために買うのよ。凄いよね。
でも、そういうことに目が向けられる人間になりたいと思ったことを、チャイを淹れながら思い出した。
思い出せてよかった。
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