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ブラック企業での営業談①

こんばんは。ご覧いただきありがとうございます
前回までの記事はこちらをご覧ください


新たな挑戦

M店長に頭を下げた翌日、僕は心機一転、
仕事に臨む決意を新たにした。
8月の自店舗でのイベントが近づく中、
その事前のイベントとしてワイパー販売の強化月間が始まった。

M店長の言葉が胸に響き、
結果を出して償う必要があると感じた僕は、
販売目標達成に全力を注ぐことを誓った。

ワイパー販売のコツ

ワイパーの販売は思っていたよりも難しく、
特に夏の暑さが厳しい中でお客様にその重要性を
伝えるのは一苦労だった。
先輩たちの販売方法を観察する中で、
特に一人の先輩の行動に唖然とした。

彼は窓拭きの最中に劣化したワイパーを、
お客様がスマホを弄っているうちに切っていたのだ
「嘘だろ、、」と思ったが
それを、あたかも切れてました
みたいな体でお客さんに見せ
劣化の進行具合を説明していた。

先輩がワイパーを手でちぎって見せる様子に
衝撃を覚えつつも、
「それぐらいの気迫でやらなきゃいけないのか」
と感じる自分がいた。

自分の方法

最初はその方法に疑問を持ちながらも、
結果を出すためには手段を選んでる場合ではなく
自分も先輩の真似をすることにした。
お客さんの車の窓を拭くフリをしながら、
隙を見て劣化したワイパーを手でちぎり、
「こんなに劣化しています」と見せることで、
ワイパー交換の重要性をアピールした。

今思えば最低である

本数を稼ぐ

この方法は驚くほど効果的だった。
お客さんは目の前で劣化を実感し、
すぐに新しいワイパーを購入することが多かった。
その結果、僕の販売本数は急激に増えた。
僕はこれが「正義」だと思い込み、
目標達成のために手段を選ばずに行動した。

内心の葛藤

しかし、次第に心の中に葛藤が生まれた。
お客さんを欺いているのではないかという
疑念が頭をもたげたが、それでも目の前の
結果を優先する自分がいた。
M店長の言葉が頭をよぎり、仕事の失敗は仕事で返す
という信念のもと、全力を尽くしていた。

一個下のアルバイト

そんな中、店舗には一個下のアルバイトで、
非常に営業ができる高校生のSがいた。
最初は彼に対して距離を感じていたが、
次第に彼もワイパー販売に注力していることがわかった。
高校生でありながら、彼の仕事ぶりは
目を見張るものがあり、
「なんて仕事ができるやつなんだ」と感心すると同時に、
最初は鼻につくような感じもあった。

変化の兆し

しかし、彼の姿を見ているうちに、自分も負けていられないという気持ちが強くなった。Sは来店される車全てのワイパーを確認し、劣化しているものがあれば積極的に交換を勧めていた。その姿勢を見習い、僕も全力で取り組むことを決意した。

ご覧いただきありがとうございます。
ここから僕は更に販売本数を伸ばすことになるが、、、?

次回の更新をご期待ください

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