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YC W23 Batch - Radical

YCの採択企業から個人的に面白いと思ったスタートアップを紹介します。
今回は太陽光をエネルギーとして成層圏での高度飛行を行う小型飛行機を開発するRadical。
将来的にはリーズナブルなインターネット通信サービス、航空写真の撮影、気象予報用のセンサーの設置などのサービス展開を目指しています。

従来の通信インフラの枠組みでは、人口が少ない地域に従来の地上ネットワークを設置すると収益性が確保できないため、そもそも設置されずインターネットインフラの格差が生まれています。衛星ネットワークを使うソリューションも検討されていますが、ロケット打ち上げ費用や人口衛星維持費用などコストがかかります。また高度からの気球によるソリューションは同じ位置を維持して安定したネットワークを供給することが困難と、それぞれ課題があります。

Radicalは成層圏という高度を飛行するため、大きなエリアをカバーしつつ地形による通信障害も避けることができます。成層圏は低軌道衛星と比べて20倍地上に近いため、遅延が少なく、追加のトランシーバーも不要になります。また風の影響を受けやすい高度飛行の気球と比較しても優位性があります。雲の上を飛行するので常に太陽光パネルで発電することができ、夜間はバッテリーで飛行します。

イーロンマスクのSpace Xが提供する衛星インターネットアクセスサービスであるStarlinkと比較するとより安価なソリューションということになるでしょうか。
同社のLinkedinでは3ヶ月前のポストで24時間継続飛行に成功したとポストがありました。まだまだ実証途中のようですが、ビジネスとして世に出てくるのが楽しみな技術ですね。



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