【365日の魚介レシピ】豪快さも料理の醍醐味〜カツオのたたき〜
目に青葉 山ほととぎす 初鰹
これからどんどんカツオが美味しくなる季節がやってきます。スーパーでも、生のカツオをお手頃な値段で見かけるようになりました。
春先のカツオは赤身が強くもっちり、秋にかけての戻りガツオは脂が乗ってジューシーになります。どちらも好みですが甲乙つけ難い美味しさ。
そもそも、カツオのたたきって、カツオを炙ってるからたたきと呼ぶのではなく、本来は炙ったあと、塩やポン酢をたたいて味を馴染ませたから、ということに由来します。
冷凍から解凍した商品のカツオのたたきとして売っているものも良いですが、旬だからこそ味わえる生のカツオを食べる直前に豪快に炙って、温かいところをいただく、土佐流のカツオたたきは、もう、絶品、幸福、イメージ覆る美味しさなので、是非試して欲しい、おすすめの食べ方なんです。
炙った皮がパリッと香ばしく、粗塩がシャリっと味を引きたて、噛み締めると赤身特有の生臭さは緩和され、旨味が広がります!
炙ってある市販のものを買ってきた時でも、食べるまえにちょっと一手間、炙り直して食べたら出来立ての美味しさがよみがえります。
何より、料理は時短や手軽さも大事ですけど、"作ってる感"も大事だと思うんですよねぇ。中華鍋を強火でジャッとあおって青菜炒め作ってる時とかすごく充実感ありませんか?
豪快に、カツオを炙って、大人の火遊び。イヒヒ。くれぐれも、周りに燃えやすいものは置かないように。
生のカツオの柵の皮目を下にしてまな板におき、皮から2ミリくらい上の身に扇状に金串を4本くらい刺します。
もしくは、魚焼き用の網をセラミックの台から外しておきます。
カツオの表面に粗塩を振ります。
カツオを皮面から、強火で直に炙ります。皮面に焼き色がついてパリッとなるまで炙ったら、身の方はさっと炙ります。
皮面を手前にしてまな板におき、端から1センチくらいの厚めのスライスにします。
ここで、粗塩を再度振り、ポン酢を少しかけ、ペタペタ叩いて味を馴染ませます。(これがカツオのたたきの"叩き"の部分)
お皿に付け合わせを盛り、カツオのたたきを盛り、おろし生姜やニンニクを添え,ポン酢やネギをかけます。
カツオたたきの本場、高知では、藁を燃やしたときの炎で豪快に炙ります。
さらに新鮮なカツオを使える産地ならでは、ポン酢や薬味で誤魔化さない、塩をつけただけでそのままの味を楽しむ塩たたきも名物です。
新鮮なカツオが買えたら是非試してみたいですね。
※私の板前始めたての時の親方が土佐料理の割烹出身の方だったので、土佐流の調理法をいろいろ教わったのでした。
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