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本当に被害者支援は行き届いているのか

光は遠くまでは届かず減衰していく。それは支援や救済もそうだ。

支援は届くまでに必ず減ってしまう。

ユニセフで言えば日本で集めた寄付の80%が本部ヘ行く。20%は日本ユニセフの国内事業費に消えている。
さらに本部から支援地域のユニセフ事務所で活用されるのだが、直接届くのはいかほどだろう。

例えばユニセフでは100円でポリオワクチン5回分が支援される(ユニセフ募金のゆくえより)という。
経口ポリオワクチンなら2回摂取で一人約20円(JVC「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」のQAより)というから5回で50円としたら半分は経費に消えるというところか。

預かった1円も無駄にしないという「Fund in Trust」を事務所に掲げるユニセフでこの状況。
原価の参考にしたJVCでも2019実績では6割寄附金1億9千万のうち1億2千万近くを支援)を届けている現状からも現実的な数字なのだろう。

日本の戦後補償も実は

国際支援と一緒で戦後賠償や補償も仲介が入れば減衰する。支援組織が被害者から搾取する例もある。補償を受けることを阻害することもある。日本の誠意が届かない要因が中間組織や政府にあるのであれば残念なことだ。

例えば韓国の在外被爆者のために日本が支払った40億円は大韓赤十字社により運用された。しかし福祉会館の建設30億ウォンをはじめ、その利子から韓国原爆被害者協会を経由して協会運営費が天引きされ被害者に支給される仕組みなど「被害者の実益」が多く損なわれたのではないかと疑う。

また日本の認定を受けた被害者は、韓国政府独自の支援を受けられないという受給への不作為も存在した。在外被爆者を放置されたのは両政府と支援組織に多分に責任があり、しかも被害者の多くはこの世を去ってしまっているという重い現実がある。

続き>本当に被害者支援は行き届いているのか〜アメリカのHibakusha

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