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#27 プロ野球 オフシーズン トレーニングプログラムについて
おはようございます。
今日は前回の記事の続編です。
秋季練習・秋季キャンプが終了すると、プロ野球選手は球団からの拘束期間ではなくなり、自由に行動できます。
自由といえど、年間10ヶ月間も一緒にトレーニングを行うのに、急にトレーニングをやめたり、180度違うトレーニングを始めるとデメリットが多くなってしまいます。
そこで12月〜2月までの期間を計画的に過ごせるために、オフシーズンプログラムを僕は選手へ提供しています。
オフシーズンの目的とは?
前回の記事でも書いた通り、秋季練習期間中に各選手と面談し、体力数値をフィードバックし、目標数値を確認します。
・体組成の改善
・筋力向上
・パワー向上
個人によって多少異なりますが、概ね上記になります。基本的にトレーニング原理・原則に基づいているので、目的はシンプルになります。
プログラムの内容は?
今年10ヶ月間提供したトレーニングの延長線上にあるプログラムになります。
シンプルに継続性に勝るものはないと思っています。地味ですが、積み重ねていくことで複利効果を得ることが一番の近道だと個人的に思います。
具体的には
・週4-5回のウェイトトレーニング
・週4−5回のランニング・コンディショニング(ジャンプ、サーキットなど含む)
・週1回の完全オフ
を偏りなく組み込んでいます。
エクササイズの種類に関しては、基本的に過去に行ったことのあるものを選択します。中には頻度の少なかったり、名前が複雑で覚えきれてないケースもあるので、各エクササイズの動画をYoutubeにアップして確認できるようにしています。
プログラムをどうやって渡す?
各選手にはハードコピーとファイルを渡しています。
世の中便利なもので、秋季練習最終日に全員集まった場所でAirdropすれば全員の携帯へ渡すことができます。
全員アップル製品保持者ではないので、そういった選手には印刷した紙を渡します。
プログラムの良し悪しを確認するには?
選手がどれだけプログラム通りに行うかを確認する術はありません。 中には全く別のトレーニングを行う選手もいます。
たとえ僕のプログラムを行ったとしても、必ず体力が向上する保証はありません。運動強度が低すぎたり、重量設定が不十分だったり、栄養に問題があれば体力は向上してくれません。
どういったオフシーズンを送ったかを確認するためには、2月のキャンプ前に測定を行い、体力レベルの現状把握をするしかありません。
オフシーズンあるある
・他球団主力選手と一緒にトレーニングし、自分に必要な練習・トレーニングを怠る
・ゴルフ、食事会、イベントに引っ張りだこで、練習時間を確保できない
・年末年始の帰省で練習場所がない
・有名アスリートを指導したトレーナーに師事し、今までやってきたトレーニングを完全にやめてしまう
・身体に痛みがあるので、練習せずにただ休む
・体力トレーニングに偏りすぎて、技術練習を怠る
以上が10年間プロ野球に携わって経験してきた、野球選手オフシーズンあるあるです。
トレーニングどうのこうのよりも、社会人としてどう自覚を持って時間を過ごすかが大事な気がします。
まとめ
当たり前ですが、どれだけ質の良い・精密に練られたオフシーズンプログラムを提供しようが、選手次第で結果は変わります。
日頃の野球への取り組みが反映される時期です。
オフシーズンプログラムに関しては、原理原則に基づき、シンプルなものを提供。その意図を理解してもらえるように、日頃から指導していかないと、充実したオフシーズンに繋がらないですよね。
どんなアプローチでもいいので、選手個人には良い選択をして、根拠のあるオフシーズンを過ごして、今後の糧にしてもらいたいです。
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