#15 プロ野球 春季キャンプ中におけるコンディショニング part 2
こんにちは。
今日はプロ野球春季キャンプにおける注意点をいくつか紹介します。
春季キャンプは大体4週間ほどの期間で、業界独特の『クール』という休日間の区切りで分けられています。3−5勤1休のペースが基準となります。
環境の変化に注意
まずはキャンプ地へ移動する、長期間生活をすることで様々な生活リズムへ影響が出ます。
・食事
・寝具
・天候
・集団生活
あらゆる要素が心身共にストレスを与え、変化をもたらせます。特に注意したいのが天候の変化です。
基本的に春季キャンプは本土より暖かい場所で行われます。よって普段より気温が高く、なお湿気が高い場合が多く、ただでさえキャンプと言うことで張り切る場面で、より体が動いてしまうケースがあります。
気温が1月のトレーニング場所よりも高いことにより、体温も上がり、より動きやすくなります=スプリントのスピードが上がる。これはポジティブな要素であると同時に、緊張感やオーバーワークがスパイスとして加わるとネガティブな要素にもなってしまいます。
湿気が高いことにより、投球時にボールに指がかかりやすく、前腕筋群への負担が大きくなることが多々あります。
キャンプ中はただでさえ、急激に練習量が増える上に、上記の様な要素があるとよりオーバーワークになりがちになり、ハムストリング損傷、前腕・肘の怪我のリスクが増えてしまいます。
したがって、キャンプ序盤は全力でのダッシュの量をコントロールし、可能な限り握力を使うエクササイズを控えます。
体重の変化に注意
重複しますが、キャンプになると急激に運動量が増えます。食事も普段と違う食事形態だったり、好みの食事が食べられない、ストレスなどの理由で体重が変化しやすい期間でもあります。
傾向として
・体脂肪率の高い選手はむしろ増量
・お酒好きな選手は増量傾向
・筋肉量の多い選手、体脂肪率の低い選手は脱水気味で減量
・新人選手は勝手が分からず食事量が減り、減量
対策として
・練習前後で体重測定
・間食の提供・アドバイス
・水分補給のアドバイス
・コーチとのコミュニケーション
対策は至って普通ですが、『コーチとのコミュニケーション』が一番大切かもしれません。体重が減っているから練習量を減らす、トレーニング量を減らすという単純なことではなく、今後の計画や選手の状態を話し合うことで改善へ向けて方向性を出すことができます。
以上、簡単な注意点ですが、これらを当たり前の様に行うことで、予防できる怪我がたくさんあります。
キャンプならではの環境の変化や、運動量の急激な変化をうまく対応してあげられるよう、立ち振る舞うことが必要となってきます。
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