#16 プロ野球 オープン戦 コンディショニング

おはようございます。

オープン戦も終盤に差し掛かってきました。
今回は春季キャンプ後に行われるオープン戦中の注意点をいくつか挙げます。

オープン戦はキャンプと違い、実戦メインです。1週間に4−5試合(シーズン中は6試合)が3−4週間にかけて行われます。実戦が多くなるといえど、いきなりレギュラークラスの選手がフル出場したり、先発投手が完投したりと言うことはありません。 徐々に出場機会が増えていくのが一般的です。

コンディショニングを提供するにあたって特別変わったことはありませんが、時期特有の注意点は

・シーズンを見据えたルーティーン/流れを浸透させる
・選手別の運動量を把握し、対応する
・試合への移行期間特有の怪我を頭に入れる

です。

シーズンを見据えたルーティーン/流れを浸透させる

シーズンが開幕すると、基本的に6連戦が続きます。移動があったり、試合時間が夜(ナイター)昼(デイ)だったり、月曜日は試合がないので休日となります。 

その限られた環境と体力の中でコンディショニング(ウェイトトレーニング、ランニング、コレクティブエクササイズ)を行います。

シーズン中に少しでも戸惑いが減るよう、不必要な体の張りを生み出さないよう、オープン戦からシーズンを見据えたプログラムを提供します。コンディショニングを行う頻度、タイミング、量などシーズン中と大差なくしていきます。

先発投手に関しては、この時期から中5日、中6日の調整登板を開始します。

選手別の運動量を把握し、対応する

この時期から選手によって運動量(出場機会、練習量など)に差が出てきます。

レギュラークラスの野手は試合感覚を磨きながら、体力を温存させるため、限られた出場機会と、練習はほぼ個人にまかされます。このケースではコンディショニングに費やす時間と体力が確保しやすいので、体力維持よりも向上へ少し量を増やすことができます。または個別で課題がある場合(可動域、機能向上、減量など)はそちらにもコンディショニングを提供することができます。

レギュラーでない、ポジションを確立しなくてはならない野手は、出場機会は様々です。むしろ試合前後での技術練習量がキャンプ中と同様になるケースが多々あります。このケースはバランスを取ることが必須ですので、体力レベルを維持できる最低限の量を提供します。

投手に関しては先発投手であれば、徐々にイニング数と球数を増やしていきます。その中で登板間隔は4-6日間空くことが前提ですので、シーズン中と同様のルーティーンを行います。登板日へ向けてピーキングが出来るよう、調整していきます。

リリーフ投手はシーズン中と同様いつ投げるか分からないので、特別変更はありません。

試合への移行期間特有の怪我を頭に入れる

実戦が多くなる=競技特異性の強度が上がる(投げる、打つ、走るの強さ・スピードが上がる)

キャンプ序盤と似ていますが、オープン戦は投球・打撃時の腹斜筋損傷、走塁時の足首や太ももの怪我が多くなります。 

移動も頻繁に行われる時期ですので、対策として
・骨盤・胸郭の可動性が失われないよう、モビリティードリルをアップ中にしっかり入れる
・アップ前の時間で臀筋群・体幹筋群のアクティベーションを行う。

以上、オープン戦期間の注意点です。シーズン開幕へ向けてコンディショニングの流れを円滑にするための準備期間となります。


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