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#14 プロ野球 春季キャンプ中におけるコンディショニング part 1

おはようございます。

今日はネット記事でもよく話題になる、2月に行わられるプロ野球の春季キャンプ中に行われているコンディショニングについて紹介します。

上記の様なネット記事が1−2月によく掲載されます。こういった記事を読者がどこまで鵜呑みにされているか分かりませんし、発言した当事者も話した内容の一部分だけ抜粋されているかもしれませんし、もしかすると内容通りの練習を行なっているかもしれません。真相は分かりませんが、確実に言えることは『総練習量が短期間で増える』ことです。 

練習量とは技術練習・コンディションングなども含めた時間と量のことです。

11〜1月のオフシーズンを終えて、2月から3月後半のシーズン開幕までに野球競技パフォーマンスを上げていかなくてはなりません。そのためにはたくさん練習をするという方針は大半を占めるでしょう。個人的に何も異論はありません。

ここでコンディショニング担当として大切なことは『何をする』ではなく、『なぜコンディショニングを行う』という概念です。 

なぜコンディショニングを行う?

以前の記事で書いた通り、『高い体力レベルを長いシーズンを通じて維持・向上さ
せ、野球パフォーマンスへ貢献するため』です。

高い体力レベルとは何か? 誰がどう判断するか? 
それは客観的に数値化し、昨シーズンと比較し、2月にどういった体力状態か見極める必要があります。そのため以前 『# 体力測定』で説明した項目を、体力測定日として定めずに、日常のコンディショニングプログラムに組み込み、随時数値を記録していきます。 

数値が昨年、または基準値よりも高い場合、今後の技術練習量やスケジュールに照らし合わせながら、体力を維持・あるいはさらに向上する項目があればそちらへ労力を増やすよう方針を定めます。

逆に数値が低下している場合、原因を突き止め、最低でも昨年と同様になるようにアプローチしますが、キャンプ中は技術練習量も多くなるので、体力向上へはなかなか回復が追いつかない場合があります。そういった場合は技術コーチと相談し、今後どうしていくか話し合う必要があります。

あくまで僕らのコンディショニングは長期的なアプローチであるため、キャンプ中にだけ追い込むような事をしませんし、開幕にピークを合わせる様なことも勿論しません。

『なぜやるか』方向性を正し、『どう、何をやるか』考えて行きます。 キャンプ期間は野球界の1年の始まりですので、方向性を選手へ説明・落とし込む期間となります。 

キャンプ中の走り込みは必要か?

選手からよく聞かれる質問です。 

シンプルに答えは 『YES』です。

先程上記で、キャンプ中にだけ追い込むことはしないと書きましたが、メンタルタフネス構築、チームビルディング的要素で、大人数で一緒に追い込む事は必要だと個人的に思っています。その練習方法にランニングが選択されるケースが多いと言うことではないでしょうか。別に全員で畑を耕す、荷物を運ぶ、ボールを追いかけるなど、どういった方法でも良いでしょう。 

勿論、目的もなく、過度に走り込み、怪我発症やパフォーマンス低下などを招いては元も子もないので、『走り込み』を実地するタイミングや内容は熟考する必要があります。

以上、キャンプ中のコンディショニング part 1でした。

キャンプ中に行う項目・目的を簡単にまとめると

  1. 選手の状態把握(体力測定)

  2. コンディショニング方針の説明・落とし込み期間

  3. 練習環境に応じた練習内容(走り込み、追い込みを含め)

part 2 ではキャンプ中の注意点などをまとめたいと思います。


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