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居心地のいいカオス

ご無沙汰しております。
何も書くことがありませんでした。
いや、書く気が起こりませんでした。
お喋りが過ぎるような気がして、書くことが億劫になっておりました。

訴えたいことがないんです。
メッセージのない演説家でございます。
自己紹介は得意でございます。
好感度を上げたいんです。
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鳥肌実42歳、厄年
鳥目のクォーターバックでございます。

鳥肌実 演説「厄年」より

さしずめ、このような心持ちでありました。
しかし、心変わりまして、こうやってiPhoneから一文字一文字フリック入力ではなく、トグル入力にて打ち込んでおります。皆さまより倍の時間がかかります。そうこうしている間に、厄年をとっくの昔に通り越しました。何をしたって能率良くこなすことができません。もしかして、僕だけ引き続き厄年が自動更新されてるのかもしれません。だとすれば解約の仕方を教えてください、厄年のサブスクに入った覚えはありません。

しかしながら、自分自身を使って何かを作りたいんです。自己の中から新しいものを見い出したいんです。言葉や音を使ってそういった事をするのが好きなんです。誰の手も借りずにひとりで黙々とするのが好きなんです。これを読んでいるあなたと同じく、共同作業というものが苦手であります。もし誰かと作業することになれば、きっと僕の能率の悪さに相手は気分を害すことでしょう。それと同時に、僕が引き寄せるカオスにヒスを起こすかもしれません。このことが現在、日本のGDPを大幅に低下させるひとつの要因となっております。その件は、まことに申し訳ございませんでした。

ともあれ、以前このnoteでもお話ししました曲のレコーディングが、やっとこさほいさっさ終わりました。

タイトルは「equinox」
春分、もしくは彼岸てことです。30秒ほどの断片ですがよろしければご視聴ください。

ジョン・コルトレーンの曲に同じタイトルのがあるのを知って聴いてみたのですが、マイナー調の渋くて大変素晴らしい曲でした。こちらもどうぞ。

それで僕の「equinox」ですが、曲を作ってる最中もカオス、レコーディング中もカオス。そのような状況でした。時間をかけて、深いところまでハマっていくほど出口は見当たらず、混迷していました。しかし今思えば、これは自らが故意に引き寄せたカオスのような気がします。このやわらかくて温かい泥の中に、身も心もすっぽり飲み込まれているような感覚でいる間、妙に安心して過ごすことができました。たぶんここが僕の避難場所なんだと思います。

それでふと映画「ノスタルジア」の中で、アンドレイが女の子にする小話を思いだしました。
それは、沼地にハマっている男を見かけた男が体を張って懸命に救助したのに、「余計なことをするな、俺は沼地に住んでんだぞ」と怒られる話。
たしかに沼地に住むのもいいかもしれない。今の僕ならそう思います。

そして、その過程が反映されたこの曲自体も、ほんのりと柔らかなカオス風味に仕上がっております。いろんな事があって疲れている人の避難場所みたいなものになれたらいいなって思います。

それでもまだ全てが終わったわけではございません。前にも言いましたが、この曲の動画を作っています。撮影は終わりました。あとは編集です。編集ソフトを使いこなせておりません。DAWと似たような感じかなって思ってましたが、そうではなさそうです。いつになるかは分かりませんが、このビデオが完成しましたら「equinox」のフルをお届けすることができます。

そんで、そんで、それだけではまだ終わらすことができません。この沼地は気持ちがいいのでひっぱっています。レコーディング中に思いついたことなんですが、レコーディングしたトラックをエディットしたり追加したりして別の曲を作ろうと思います。たぶんインストルメンタルのアンビエントな曲になるような気がしています。少し話しは変わりますが、普段はジャンルとか関係なく音楽と関わっているんですが、アンビエント音楽だけは特別というか、かなり現実的に助けられたのでそのことをいつかnoteに書こうと思います。

はい、というわけで今回はここで終わりにします。

最後に、今日誕生日の僕おめでとう。



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沼落ちnote

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