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幼少期から続く冬季うつ病との闘い

私は物心ついた時から冬季うつ病に悩まされています。

冬季うつ病(季節性うつ)とは一般的に秋から冬にかけて生じる気分の落ち込みで、日照時間の減少に伴い日光を浴びる量が減ることにより、精神を安定させる働きのあるセロトニンの分泌量が低下して引き起こされるようです。

特に日照時間の短い北極圏などの高緯度地域では、全体の数十%にも及ぶ人がかかるとも言われており、深刻な問題です。ただ、春になれば日が長くなるので、特に何もしなくてもだいたい元に戻ります。

私が冬季うつを自覚し始めたのは小3の頃くらい(今から約30年前)だったと思いますが、とにかく毎年3学期になると授業にあまり集中できず、ボーっと窓の外を眺める時間が多くなります。成績も3学期だけ、5段階評価で全教科1ないし2は下がります。

季節性うつという精神疾患が初めて認識されたのが今から約40年前だそうで、私が子供だった当時はまだ対処法どころかそのような病名も知らず、「なんか知らんけど冬になるとやる気が出なくなるなあ」と理由が分からないまま、毎年そのような気力の減退した日々を過ごしていました。

そのまま社会人になり、相変わらず憂鬱な冬を過ごしていた10年前のある日、ふと思い立ってインターネットで「冬 やる気出ない」と検索して色々調べてみたところ、自分の症状が冬季うつ病という、原因も症状も治療法も明らかなれっきとした病気だと知ったのです。

長年悩まされていた気力喪失の原因が分かり、非常にすっきりしたのはいいのですが、病気ですから治療しなければいけません。その治療法はというと…

病院(精神科)に行き、太陽光の代わりとして専用のライトで強力な光を1~2時間浴び、人為的にセロトニンの分泌を促す、というものです。


めんどくせえ…


そもそも冬季うつで気力を失っているので、わざわざ精神科まで出向くという時点でもう辛いです。しかもこのライトの照射は1度では効果が薄いため、症状が改善するまで毎日のように行かなければいけません。


何てめんどくせえんだ…



代替策として朝起きてから時間をとって意識的に日光を浴びるようにしてみましたが、2週間くらいしても変化を感じず、そもそもそうすること自体もしんどかったので止めてしまい、結局今の今までずっと変わらず、ひたすら春の到来を待つだけの無気力な冬を過ごしてきました。


これが原因で特に苦労したのが東大受験です。症状が一番重くなるのが1~2月なので、センターから2次試験までの期間が丸被りで地獄のようなスケジュールです。

2月などはセンターも終わってひたすら東大の過去問を解くべきなのですが、普段は一日3~4時間の勉強時間が30分程度しか取れません。それ以上は脳が拒否するような感じになるのです。やらないといけないとは分かっていても、体が言うことを聞いてくれません。

30分なんてどの教科でもせいぜい大問1つか2つ解いて終わりです。文系の試験では一番短いものでも数学の100分(一番長いのは社会の150分)ですから、入試直前の時期にこれでは話になりません。

当然一般的な受験生であれば、この時期はきちんと時間を測って本番を想定した過去問演習を行い、間違ったところは解きなおしと対策演習をして…というのを一日で2~3教科分やるのが当たり前ですが、私には30分が限界です。

当然これで実力が伸びるはずもなく、一年で合格するつもりが三年かかってしまいました。冬季うつさえなければ…と何度思ったか知れません。

そんな長い付き合いの忌まわしい病気なのですが、今年はあることがきっかけで症状が和らいでおり、今のところ例年よりもやや元気に過ごせています。

そのきっかけとは、糖尿病です。

長くなるので続きは下のリンクの別記事にまとめました。よろしければどうぞ。

ここまでお読みいただきありがとうございました。ではまた。





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