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異世界転移モノ

トラックに轢かれることで異世界に転移し、異世界でドラゴンに食われることで現世に転移するという能力を持った主人公が、転移を駆使して異世界と現世の事件を解決していくミステリなろう小説ないですか?


上記はなんとなく思いついた設定を少し前に呟いたものです。
このお話を面白くするにはどうすればいいだろう。

今(2022年9月現在)やっているブレットトレインの原作、伊坂幸太郎の「マリアビートル」の事を考えていた。

登場人物がギリギリまで追い詰められるお話が好きなんだ。

ドラゴンボールの悟空が大ザル化したベジータの目に最後のエネルギー弾を撃って「イタチの最後っ屁って、やつだ。オラもうハナクソほじくる力も残ってねえ」というような。

ワンピースのカヤお嬢様が、ジャンゴに殺されそうになる直前、ウソップとゾロがなんとか見つけるも、もうどれだけ急いで走っても間に合わない!というような。

ジョジョ4部で吉良吉影がバイツァダストを発動させるために、ギリギリまでの極限状態に身を晒し、スタープラチナの射程範囲を測っている、今まさにスイッチが押されようとしている!というような。

あと1秒後にどうなっているのか?
ページをめくった先にどんなコマがあって、どんなセリフがあるのか?
鼻息を荒くさせ、先を読み進めるのを躊躇わせるような。本を一旦閉じて、意味もなくうろついてしまうような。声を上げてしまいそうになる程の緊張感。
カタルシスへ向かう直前。

(カタルシスって古代ギリシア語で「排泄」って意味らしいですね。溜まっていたものを出すみたいな。)


ふと思いついた上記の異世界転移のお話で言えば、トラックとドラゴンを使って2つの世界を転移するという設定を重要視するならば、「転移」するその瞬間は極限状態でなければカタルシスを得られないと思うんですよ。

主人公は何かしらの事件をそれぞれ二つの世界で抱えている。
また、その事件へ介入する事で、それぞれの世界の敵対勢力に命を狙われることになる。

「転移」する事を必然とさせなければならないので、それぞれの事件の鍵は相対する世界でしか得られないものとする。
例えば「異世界の事件は現世の科学力」を、「現世の事件は異世界の魔法」を使ってしか解決できないようなものでなければならない。

そして転移する方法も制限が欲しい。何も制限がなければ、トラックもドラゴンも「どこでもドア」と同じ便利な道具にしかならない。敵対勢力が殺そうと突っ込んでくるトラックや、操られたドラゴンに食われて転移してしまうのは一回だけならアリかもしれない。

敵はバツグンに頭のキレるやつがいい。主人公に転移で逃げられるたびに、少しずつその能力に迫っていき、それを阻止するために策を練るはずだ。

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