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照応(しょうおう)理論

照応(しょうおう):二つのものごとが互いに関係していること、文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指すこと。

近頃、オリンピック(五輪)の話題がますますかまびすしいですが、今日の主役は墨字書家・五輪(いつわ)さん。彼女の記事からインスピレーションを得ました。

ちなみに、上の文の「墨字書家・五輪(いつわ)」さんと、「彼女」は同じ人を指しており、両者は「照応の関係にある」と表現されます。

ゆめのさんの作品から感じる「光」「宇宙」「無限」「透明」。光り輝く「光」と見つけるの「見」の足の部分、「」の作りを「中」に変換し、「透」の「乃」を組み合わせて「ヒカリエ」としました。「乃」は突き抜ける、透けるの意味があります。「由」は底の深い酒壺。転じて底無しの宇宙を表しました。宇宙は暗くて深くて掴みどころがない。太陽の、星の、一筋の光がつきぬけてそれは透明なあおとなって輝く。大丈夫、かならず見つかる。無限の刻をきざみ続ける青宙

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人間の身体を小宇宙(ミクロコスモス)に見立てて、大宇宙(=宇宙、マクロコスモス)に対応しているとする古代ギリシアの考えを照応理論といいます。そして、知者の精神は宇宙のように広大であり、小宇宙であり、大宇宙でもあるって。

ルネサンス期になると、ジョヴァンニ・ピーコ・デラ・ミランドラは、人間は小宇宙であり、その中にはこの世界のありとあらゆるものが含まれている、と考えました。ルネサンスを代表する哲学者ピーコは、神は人間を束縛しないので、人間は自由意志によって望むものになれる、と著書に書いています。つまり、自分で能動的に人生を作り、楽しめる、ということ。
今の時代ですから、みなさんは「そんなの当たり前」って思うでしょうが、中世キリスト教世界においては、「自由意志を持っているから罪が生まれる」と考えられていたんです。ちなみに、ピーコは北イタリア・ミランドラ公国の領主であったピーコ家の生まれ。教養豊かな母の手で育てられたピーコは母の死後、フェッラーラでアリストテレス哲学を学びます。そして、31歳でメジチ家の手先となった秘書にヒ素を盛られて命を落とします。

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宇宙は暗くて深くて掴みどころがない。太陽の、星の、一筋の光がつきぬけてそれは透明なあおとなって輝く。大丈夫、かならず見つかる

オイラ、この五輪(いつわ)さんの言葉から自由意志を連想し、コメントしちゃいました。それと同時に思ったんです、オリンピック(五輪)の問題も、大丈夫、それしょうおう(相応のつもり)の結論が、かならず見つかるって(笑)。

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