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アイカツと出会い、救われた話

1.出会い

アイカツとの出会いは大学1年の冬だった。
アニメは年間1作品見るか見ないか、程度のものだった。
何をキッカケにしたのかすら覚えていないが、1話を見たことが全ての始まりとなる。
アイドルアニメはアイマスである程度履修していたが、女児アニメという特異感に逆張り神経をくすぐられたのだろう。

それからは一気に放送回に追い付くよう鑑賞した。
50話や101話で泣いていたし、完全にゾッコンである。

2.〜最終話、映画ねらわれた魔法のアイカツ!カードまで

追いついた時は主人公がルミナス(後期主人公ユニット名)だった。
何かとソレイユ(前期主人公ユニット名)と比べられることも多いが、私はルミナスの方が好きだ。
それは凡人から成長していく主人公あかりに共感しやすかったこともあるが、何より私がリアルタイムで追いかけることが(短期間であるものの)できたからというのが大きい。
この頃になると実況スレも見ていたし、来週の展開はどうなるのだろうとワクワクしていた。
もちろん最終話では泣いていたし、START DASH SENSATIONのCメロを聞いても泣いていた。

劇場版はスターズも見ていたこともあり、どちらも楽しめた。
しかし初代アイカツをもう一度見られると感動して泣いていたことが何より記憶に残っている。

また最終話の前後ごろ、他大のサバゲー先輩達がアイカツを好きだったこともあり、アニクラに行ったりなどした。

当時はアイカツだけでなく、サバゲー、ポケモンと全ての趣味に等しく熱があり、最も楽しい頃でもあった。
今思い出しても眩しいくらいだ。

3.新卒〜2年目時代

時を経て社会人時代。
私は新卒として現在の会社に営業として入社した。
当時としては珍しい新卒、そして自分で言うのもなんだが悪く無い学歴。
仕事の良くできる先輩が同大卒であり、上司達から期待されていることはヒシヒシと伝わっていた。

しかし担当を持ち独り立ちすると、失敗に次ぐ失敗ばかりであった。
期待の分、応えようと頑張れば頑張るほど続くミス。
怒られれば謝り、ミスをすれば謝り続ける日々。
夏季休暇明けには吐きそうになる程だった。
やるせない自分への怒りと情けなさをどうにもすることができず、どん底にいた。
当時を振り返った上司曰く、死んだ魚の様な目で、いつ辞めてもおかしくない顔をしていた、と。
絶望の淵で私を支えてくれたのはアイカツだった。

スターズは50話弱ほど見たがそれ以降は手付かず、フォトカツも同様だ。
しかし、曲だけはずっと聞き続けていた。

前項でも取り上げた「START DASH SENSATION」という曲がある。
私の生きる活力となっていた曲だ。


後期の主人公、大空あかりは前期主人公の星宮いちごに憧れてアイカツを始めた。
最初は失敗ばかりで同級生にも遅れをとっていたあかりが、「生まれ変わる」ために努力し、成長していく。
そんな境遇と自身を重ねた。

今日が生まれかわるセンセイション 全速力つかまえて
ここがスタートライン

あかりは出来たのだ。次は自分の番だ。
自分を奮い立たせた。
なりたかった仕事に就けているんだ、もっと策を凝らして、要領良く、少しでも力になれる様にと。
自分の殻を破らなければと。

営業車で聞いてはよく一人で泣いていた。

アタマのなか膨らむイメージ
カタチにしたら世界でひとり
あたらしいわたしになれる
大好きで育てなくちゃ

苦しかった分、辛かった分、覚えられたことも多かった。
取引先や上司に感謝されることも多くなった。
今では死んだ魚の様な目もせず、楽しく仕事が出来ている。
「あの日があって今が最高になった」のだ。

4.現在

先日、アイカツ10th記念の映画が公開された。
私がnoteを始めたのは、これを観賞したことが要因だ。
感想についてはまた機会があれば述べていこうと思うが、楽曲を一つだけ紹介したい。

作中EDの「氷の森」という曲があるのだが、
氷=思い出、森=沢山ある様子として描いており、
要約すると、「あなたの沢山の思い出達はいつでもここにあるから、前を向いて歩こう。寂しくなった時は帰って来てね。」というものだ。(諸説あり)

この曲を聞いた瞬間、アイカツと出会ってから楽しかった大学時代、絶望のどん底で救ってくれた新卒時代と、これまでのことを一気に思い出し、本当に終わってしまうんだと劇場で一人泣いた。

帰宅して思考した。
一つの時代が終わった。
とは言え、「思い出を未来の中に」作るためにはどうすれば良いのか。
自らの過去を顧みることで次に繋がる何かが発見できるのではないか、と。

「氷の森」からのメッセージを受け取った結果、私はこの様に帰結したが、他の方はどう考え、行動するのだろう。

「全人類アイカツを見ろ」とはアイカツおじさん/おばさんが布教したい時に話す常套句だ。
正直界隈では使い古され、陳腐化した言葉だとすら思う。
しかし、アイカツに出会い、救われた私だからこそ何度でも言う。
「全人類アイカツを見ろ!!!!!」

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