トモダチ
この記事は、
①「トモダチ」って何だろう?という読者への問いかけ
であるとともに
②友達関係で思い悩んでいた過去の自分へのお手紙
として書いています。
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友達作らなきゃ
高校生の頃、大阪で中高一貫の学校に通っていた。
1学年が170人弱で、4クラス。
都会のわりに小規模な学校で、友達なんてすぐにできそうな感じがするけれど、わたしにはとあるハンデがあった。
中学まで地元・奈良の公立校に通い、高校受験をしたわたしは
いわゆる「ガイブ」だった。
中学からの内部進学組が150人で、“外部”はたったの20人弱。
1クラス40人強の中でいえば、5人という少数派だ。
もちろん外部生どうしは出身もバラバラで、全くのはじめまして状態。
一方、内部生は中学で既に仲良しコミュニティができあがっていて、何ならその半数は附属小学校からの仲だった。
中学生の頃、なんとなく周りから浮いていたわたしは、ほとんど部活と塾にしか居場所がなかった。
高校に入って心機一転。
ここには中学までのわたしを知っている人はだれもいない。
新しい友達を作って、色々とやり直すチャンス!
(“高校デビュー”って、もう死語かな。笑)
ガイブなので、まずは自分のことを知ってもらわねば…と、
名前とメールアドレス、当時流行っていた“ホムペ”のアドレスなんかを書いて、お手製の名刺を作ったりした。
入学後しばらく、会話をした人に次々と名刺を配りまくったけれど
何だか必死で、押し付けがましくて
自然な笑顔がつくれなくて。
根暗な自分の心を摩耗させて、
何やってんだろう感が半端なかった。
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友達っていつできる?
“友達”という言葉から、あなたが思い浮かべるのはどんな人だろう。
実家が近所の幼馴染?
出身校の同級生やクラスメイト?
同じ部活やサークルの仲間?
アルバイト先や勤務先関係?
わたしもその時その時には、あたり前にそう思ってきた。
進学や就職など、新しい社会的コミュニティに属するタイミングが
新しい友達に出会う時なのだと。
何も間違ってはいないと思う。
ただ、最近の自分を省みると
こうして出会ってきた「友達」ではない人との交流に、
心ときめく瞬間が圧倒的に多い気がしている。
※これはあくまでも比率の問題で、決して地元や学生時代の関係を否定するものではないことを断っておきます。各タイミングで出会ってきた仲で、大切な友人はたくさんいます。
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てか、友達って何?
こうして書いていると、だんだんと友達の定義がわからなくなってきたので、辞書でも引いてみるとする。
とも‐だち【友達】
互いに心を許し合って、対等に交わっている人。一緒に遊んだりしゃべったりする親しい人。(goo辞書より)
…なるほど?
つまり、あれだ。
「友達作らなきゃ」って必死こいて周りの顔色伺っているようでは、対等で心を許し合える友達になんて到底なれそうもない。
とはいえ、当時そんなわたしにも優しく話しかけてくれて、よくしてくれた同級生や先輩・後輩はたくさんいました。本当にありがてぇ。
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トモダチの再定義
対等でお互いに心を許し合えるのがトモダチというのなら、
「共」に「立」つと書いて、トモダチと読める気がします。
ちょっとスピリチュアルな感じがするけれど
言わば同じ世に生まれてめぐり会った、運命共同体。
所属や出身・仕事・年齢・性格・趣味趣向…
共通点のあるなしとか、そんなことはどっちでもいい。
それぞれが一個人として自立して、己の人生を歩んでいく。
そして
困ったときは助け合いながら、良き影響を与え合いながら、
共に生きていく。
そういう関係でいたいと思える人が、
ありがたいことに、今わたしの周りにはたくさん、たくさん居てくれる。
離れていても、近くても。
そしてこれからも、たくさん出会っていけるのだと信じている。
だから、大丈夫。
ひとつアドバイスをするならば
たぶん「友達を作ろう」なんて思わない方がいい。
「友達になってくれる人」
「寂しいときに一緒にいてくれる人」
「困ったら助けてくれそうな人」
手段化された、取り替えのきくような存在なんかじゃない。
ちゃんと「目の前のその人」に心をひらこう。
すてきな人生になるよ!
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あとがき
今年はこんなご時世というのもあり、オンラインやSNSでのコミュニケーションが爆増した1年でした。
あるコミュニティにべったり、という感じではなく
自分の屋号(巧み屋)を名乗り、風来坊のようにチョロチョロと顔を出して関わっていくなかで、自分の心が元気になるような出会いがたくさんありました。
もちろん既に知り合いだった人とも、より関係性を深められた。
オンラインだけじゃなく、リアルでの人間関係だって。
わたしという人間をいろんな形で表現することで、あたたかい交流や、新しい挑戦につながる手応えを感じています。
自分を自分らしく生き抜くことこそ、人と交わっていくうえで何より必要なことだと思い、この記事を書きました。
#週1note
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