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カメラとしてのGalaxy S23 Ultraについて 前編

Samsungから今年4月に発表、販売されたAndroidスマートホンGalaxy S23 Ultraについて、カメラとして使用した感想を記します。

Docomoとauから販売されているこの機種の最大の売りは、なんといってもその飛びぬけたカメラ性能にあります。

簡単にスペックを記すと、以下の通りです。

標準カメラ 23mm f1.7 2億画素(1/1.33インチセンサー)
3倍望遠カメラ 70mm f2.4 1000万画素
10倍望遠カメラ 230mm f4.9 1000万画素
広角カメラ 13mm f2.2 1200万画素
※焦点距離はフルサイズ換算

スマホのカメラも昨年あたりから4千万~5千万画素センサーを搭載する機種が珍しくなくなり、また、広角/標準/望遠の3つのカメラを搭載する機種も上級機を中心に増えてはきましたが、上の記述をご覧いただければわかる通り、他を一気に引き離すようなカメラスペックを誇るのがこのGalaxy S23 Ultraです。

フルサイズミラーレスですら6千万画素センサーが最上位となっている現在、1/1.33インチという小さなセンサーサイズに2億画素を詰め込んだ極端なスペックですので、これがもし中国などのメーカーでしたら色物として選択肢にそもそも上がることはありませんでした。
しかし、世界トップのスマホシェアを誇るSamsungがそのフラッグシップ機種に搭載してきた、ということで俄然興味が高まり、4月の発表以降、あれこれ情報収集をし、どうやら信頼できそうだと判断したので、iPhone13Proから機種変更することとしました。

結論から言うと、このスマホは間違いなくカメラとして使うことができ、また、撮影することを楽しく感じさせてくれさえするカメラです。

では、良い点、いまいちな点を2回に分けて記していきます。

良い点

高画質


2億画素、という画素数に目を奪われがちですが、通常の撮影時は4画素を1画素として集約する5千万画素モード、16画素を1画素として集約する1200万画素モードで撮影します。
2億画素で撮影する時は、設定で切り替える必要があります。
最新のコンピュテーショナルフォトグラフィーの成果か、小さなレンズからとは到底思えない高精細で、深い階調の映像を記録してくれます。
昔から1画素当たりの面積が小さくなると暗所でノイズが出やすい、と言われていましたが、画素合成のおかげか、ありあまる計算能力の恩恵か、ノイズが出やすいとは全く感じません。
RAW撮影は標準カメラでは5000万画素と1200万画素から選択、それ以外のカメラは1200万画素での撮影となります。
2億画素でRAW撮影はできませんが、現像処理に要する計算資源を考えると、妥当な判断だと考えます。
望遠カメラも、特に10倍望遠はスマホで撮ったとは思えない写真を撮影可能です。
デジタルズーム耐性も高く、光学10倍+デジタルズーム5倍の15倍、345mm相当まで拡大しても、画質に顕著な劣化は感じさせません。

望遠

望遠レンズを搭載するスマホはハイエンド機を中心に珍しくなくなりましたが、10倍望遠はこの機種のみです。
200mmを超える焦点距離のおかげで普通に飛行機の離発着すら撮影可能で、スマホで撮影しようとすら思わなかった光景が撮影可能となります。
f値は4.9とやや暗めですが、ISO3200まで常用可能ですので、夜間の撮影以外では困ることはほぼありません。
そもそも、このサイズのレンズとセンサーでf4.9の明るさを出せることが驚きではあります。

高い処理能力


最新鋭のプロセッサに、12GBものRAMを搭載しており、RAW現像も問題なくこなせます。
Adobe Lightroomのモバイル版で、5千万画素のRAWデータをストレスなく現像処理することが可能です。
Lightroomの最新機能である自動被写体選択やぼかし機能も、スムーズに処理してくれます。
6.8インチの大画面に高精細(3088×1440pixel)と相まって、わざわざPCで現像処理する必要を感じさせません。
この高い処理能力は画質にも貢献していると感じられ、デジタルズームや暗所でのノイズ軽減は2年前の高性能機種であるiPhone13Proを大きくしのぎます。

液晶画面


6.8インチの大画面に3088×1440の高精細液晶を搭載しており、非常に美しい映像が大画面で楽しめます。
また、液晶の明るさも十分で、直射日光の当たる晴天の撮影でも、画面が暗く見えにくいということは感じません。
このおかげで、ファインダーなど当然ないスマホでも晴天下の撮影が苦にならず、また撮影してすぐに大画面で結果を確認、編集することが可能となっています。

サイドボタンの配置

前に使っていたiPhoneと同様、この機種でもカメラのシャッターを音量ボタンに設定可能です。
iPhoneと異なるのは、音量ボタンが本体右側にあることです。
これにより、スマホを横に構えた際に、自然に音量ボタンが上にくるので、非常に撮影しやすくなっています。
縦に構えた際にも、スマホを握りこみながら人差し指でボタンを押せるので、安定して撮影が可能です。
iPhoneではボタンが左側にあるため、横に構えた際にはボタンが下に来てしまい、縦に構えた際にも親指でボタンを押すことになるので、撮影にはいまいち使いにくかったのですが、これが大きく改善されました。
また、電源ボタンを2回押すアクションに機能を登録することが可能で、私はこれにカメラアプリの起動を割り当てています。
この機能と顔認証のおかげで、撮影したい時に1アクションでスマホのロック解除とカメラアプリの起動が可能となり、デジカメと同じ感覚でカメラ撮影が可能となります。

次回は、いまいちな点とまとめになります。


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