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スマホ用の1軸ジンバルを写真撮影に使ってみる 「Hohem isteady Q」(1/2)

先日購入しましたHohem社のスマホ用の1軸ジンバル「Hohem isteady Q」がスマホでの動画撮影はもちろん、写真撮影用にもかなり便利だったので、2回に分けて紹介します。

最近はデジカメ用だけでなくスマホ用のジンバルが手ごろな価格で登場し、ブレのない滑らかな動画を撮影できるということで人気となっています。

動画撮影の用途に使われるのは主に3軸ジンバル。
回転(水平の傾き)、垂直(前後方への傾き)、水平(左右への回転)の3軸の回転方向の動きを吸収し、常にカメラを被写体に対し正対させることが可能です。
カメラ内臓の手振れ補正との違いは、手ブレ補正は縦横の直線の動きを吸収し、一方、ジンバルは回転方向の動きを吸収してくれます。
3軸ジンバルと手振れ補正、両者が合わさると、手持ちで歩きながら撮影しているにもかかわらず、被写体をまっすぐ捉え、かつ、まるでレールの上を動いているような、滑らかでブレのない映像が撮影可能です。

それに対し、私が購入したジンバルは1軸のみ補正可能なタイプ。
私はこれを動画のみでなく、写真撮影用としても使用しています。
この機種の良い点・いまいちな点を紹介しながら、なぜ1軸のジンバルを購入したのか、写真撮影での使用を中心に記していきたいと思います。

良い点


回転=水平の傾きを補正


この機種に限らず、1軸ジンバルで吸収可能なのは、回転=水平方向への傾きです。
つまり、撮影していて水平線が斜めになることがありません。
風景写真を撮影される方なら、このメリットはよくご理解いただけるものと思います。
ファインダーや液晶画面で、グリッド線を水平線に合わせたり、画面に表示される水準器センサーの補助線を水平に合わせたりする必要がなくなります。
(昔はシューマウントに取り付けた気泡式の水準器とにらめっこしていたことも、、、)
撮影者は水平を意識することなく構図とタイミングのみに集中することが可能となります。
しっかりした三脚と雲台の組み合わせの様に水平を維持しながら滑らかに構図を変えられ、かつ、片手で手軽に振り回すことのできる軽快さが得られる。
従来なら二律背反している要素を、いとも簡単に簡単に両立してくれます。

凍った畦道の上で不安定な足場だったが、ジンバルのおかげで水平に気を使わずに撮影出来た

手振れ軽減


私はこのジンバルにiPhone13Proをセットして使っています。
iPhone13Proは元々優秀な手ブレ補正機能を備えており、以前の記事に書いたように、長時間露光の撮影でも手ブレのリスクは軽減されています。
しかし、このジンバルにセットして撮影した写真を見ると、iPhoneを手持ちで撮影した写真と比べ、明らかにブレは軽減されています。
長方形で厚みが薄いスマホの外形の特性上、特に横位置で撮影する際に、左右の手の力の不均衡から通常のカメラよりも傾き方向でのブレが生じやすいようです。
手持ち撮影では生じやすいブレも、ジンバル使用なら生じません。

窓が僅かしか開かなかったため、ジンバルごとスマホを突き出して撮った1枚

サイズ・価格


機能が限られている分だけ小型軽量です。
3軸ジンバルより一回りコンパクトで、折りたためばポケットに収まるサイズです。
重さも軽く、持ち歩きが苦になりません。
もちろん価格も安価で、3軸ジンバルは1万5千円程度が相場ですが、この機種は5千円ちょっとで購入可能です。

細部が行き届いたデザイン


握った感触はカメラのグリップ部の様で、滑らずしっかり握ることが出来、安っぽさを感じさせません。
使い勝手もよく、折りたたみのしやすさや、折りたたんだ時のコンパクトさはかなり優秀です。
グリップ部分は伸縮式になっており、自撮り棒として使えます。
また、グリップ部を展開すると小型三脚として使用することも可能です。
スマホは上下の爪で挟み込むことで固定する設計となっていますが、iPhoneの両脇にある音量ボタンや電源ボタンに爪が干渉しない設計になっている点も好印象です。
ユーザーの使い勝手が十分に考慮された、よく練られたデザインだと感じます。

リモコン


この機種には取り外し可能なリモコンが付いており、シャッターのみでなく様々な操作がスマホに手を伸ばす必要なく手元で可能です。
特に便利なのは縦横切替操作。スマホの縦横の向きをボタン一つで切り替えられます。
またセンサーが感知する物理的な水平と、被写体の構図から望まれる水平とが合わないことがありますが、その場合にはリモコンで傾きを微調整することが可能となっています。

次回はいまいちな点とまとめを記します。


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