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ISO推進事務局ってなにすんのよ?

やっべ〜よ! ISO推進事務局員になっちゃったよ〜

 おめでとうございます。そんな事態になったあなたは、2階級特進の機会を得ました。
 そもそも、推進事務局なんて言葉が残っている会社は、諸先輩方も変化を起こさず、20年前からとりあえずで経費を消費して、何も変わっていない会社の証拠です。この機会に経営戦略に関わり軍師となって会社を導いていきましょう。
 現に推進事務局があるってことは、システムとして(会社の組織の中で)仕事が回ってなでしょう。だってそうなってれば、品質保証課か生産技術課、環境安全室の業務として運用されていることでしょう。

ここでは、ISOの審査機関や、大企業の組織のメンバーという立場でなく、
中小企業の兼任で
「事務局、任せられちゃったよ。どうするよ〜」
「ISOって名前は知ってるけど、一回何すりゃいいんだ!」
って言う人向けに、中小企業で20年近く兼任事務局をしてきたわたしと一緒に
成長していきましょう。

冒頭で、経営戦略の軍師なんて言って、なんかすごくおおげさなことを言っているようですが、本当です。それだけ、経営の中枢に関わってきます。

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そもそもISOって何?

 21世紀に入る2000年頃、一大ブームになったISO。
いろいろなマネジメントを、システマティックに行えるようにと、国際規格って言うもんが流行りました。
 たいがいの中小企業は、顧客、お客さんから「おたくの会社の品質保証や環境へ配慮されている会社か客観的に評価したいからISO取って」って言われて取りはじめたと思います。

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・ISO9001 品質マネジメントシステム
 →品質の管理方法を国際的に統一したルールを第3者(審査機関)が客観的に
  認証していることで、顧客として、会社の品質に対する心配が担保される
 新規参入する仕入れ先に対して、わざわざ会社に出向いて品質保証状況がどうなっているかとか、生産計画に漏れがないかとか独自の監査を行わなくても、規格に沿って運用されていることが保証されているので、仕入れ先検証コストが大幅に削減できるメリットもある。

・ISO14001 環境マネジメントシステム
 →公害防止や自然環境に対する環境保護活動への仕組みを国際的に統一して
  法律違反を起こしていないか、環境に優しい企業か、モラルのある会社か
  などなど、客観的に教えてくれる指標となります。
 例えば、部品の組み付け品の確認のために生産ラインではしばしば油性マーカーを使って点検を行う。そのマーカーですら、成分の保証がされている。例えば成分内容がわからない百均で買った油性マーカーでは、インク成分がわからず環境に良くない成分が入っている可能性がある。そのため最終的に組み上げた製品がリコールの対象になることがあり得るから、メーカーはその様なマーカーは使わない。いや、使えないのである。

あとは、
・ISO27000 情報セキュリティー
・ISO45000 安全衛生
・ISO22000食品安全
などなどたくさんあります。

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なんでやってるの?

 冒頭にもお話ししましたが、「おたくの会社の品質保証や環境へ配慮されている会社か客観的に評価したいからISO取って」は、合ってます。
 会社は作った製品や仕入れた材料に地球に優しくない「環境負荷物質」について調べる義務がありますから、仕入れ先が ISO14001の認証を取っていれば、その認証が保証してくれるからです。
 また、企業として健全運営の会社だとアピールできますから。また、公共事業の入札条件にISO取得の有無がありますから、会社存続のため必要不可欠なのです。。

動機はどうであれ

取得したマネジメントシステム、会社の規模にもよりますが、審査費用として毎年100万円近い費用がかかります。
形骸化し陳腐化した認証で終わらせるのではなく、うまく経営戦略に役立てていきましょう。

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マネジメントの基本はPDCAサイクルを回すこと

ISOマネジメントシステムは、継続的改善にある

①現状をとらえて、改善計画を立てる…計画「PLAN」
②計画に従って愚直実施…実施「DO」
③計画通りに効果が表れているか…確認「CHECK」
④実績に合わせ軌道修正…修正「ACT」
→PDCAサイクルが正常に機能しているか自主的に監査を行う…内部監査
→PDCAと内部監査の結果を基に、社会の情勢、自社の置かれている立場や求められている要求や需要に対して、経営者は方針を決定して組織内に開示する。
→組織は、その方針を基に改善目標を改めて計画に落とし込む

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まとめ

① ISOはむかし、顧客獲得のため、会社継続のための手段であった
②形骸化している会社は、経営戦略としてマネジメントシステムを活用していない
③ ISO推進事務局は、認証剥奪されないよう、「エビデンス」と呟きながら書類を作成している。
④新しく配属された ISO推進事務局員が「やべ〜何すんの〜?」って、悩む
→これもPDCAの負のスパイラル! 残念!
⑤経営戦略のアイテムとして、オレが、わたしが真のマネジメントを実践する!
→正のスパイラルで会社の成長に貢献→2階級特進! 間違いない!

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