歌を聴いても感動しないのはなぜ?そのメカニズム
歌が上手な人、増えましたよね。
これは私の予想ですが、子供の頃から歌や音楽に触れる機会が増えて、音を聴く力(私は耳育と言っていますが)が自然に付いたからだと思っています。
さて、本日の提議はそれではなく。
とても歌が上手なのに、魂が震えないといいますか、その人の歌を聴いても感動しない方がいます。
それとは逆に、あまり歌が上手くないのに、その人の歌を聴くと涙が溢れてしまったり、感動で震えたり、鳥肌が立つ、なんて人がいます。
さて、この違いは何でしょうか。
答えは簡単です。
独りよがりか、そうでないか、の差です。
歌で感動する方は、歌を通してその歌の世界観や、歌詞の込められたメッセージ性、自分なりの解釈など、何かを伝えようとしています。
感動しない方は「自分を見て欲しい」「自分の歌を聴いて欲しい」「褒めて欲しい」など、とても自己中心的な歌い方をしています。
だから、聴手に何も届かないんです。
私はそれを〝カラオケ歌唱〟と言っています。
一人でカラオケを歌っているようにステージで歌っているからです。
それでは、何も届かない。何も響かない。
歌は、聴いてくれる方達に何を伝えたいか、です。
愛や平和、歴史や感謝など、歌には様々な想いが込められています。
それを自分なりにどう伝えるか。
自分の表現や演出で、聴手にどう届けるか。
そういった事を考え、自分の中にしっかり落とし込んで歌う。
でなければ、その歌からは何も感じません。
よく「心を込めて歌います」と言っている方がいます。
私から言われせればそれは当然で、最低限なんです。
多くの人の前で歌わせてもらうのに、独りよがりでは、お金を払って何を観せられているんだろうと気持ちになります。
お客様ファーストの歌唱。
聴手ファーストの歌。
これは私の解釈ですが。
誰か宛に手紙を書いて、それにメロディーを付けたものが、歌だと思っています。
だから。
大事な事は〝歌う〟では無く〝想いを伝える〟です。
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