日記:2020年4月12日(日)「#うちで踊ろう」と「#うたつなぎ」と「新生音楽 MUSIC AT HOME」のこと
毎日、思いも寄らない(悪い)ことばかり起こる。
昨日まで、あんなに色鮮やかだった「うちで踊ろう」の色が、少しあせていしまった。辛いことばかりの毎日で、数少ない希望の1つが「うちで踊ろう」だった。「#うちで踊ろう」のハッシュタグを辿るのは楽しかった。あのミュージシャンもやってるのか!このタレントさんも参加したのか!一つ一つの動画に表れる個性を観たり聴いたりする時間は豊かだった。それが一気に変わってしまった。「#うちで踊ろう」のハッシュタグを辿るのは怖くなってしまった。あの動画そのものが怖い訳ではない。あの動画が許されることで、あの界隈の人々が嬉々としてハッシュタグを付けて投稿し始めるのが怖い。人柱となってキュレーションする人が必要になってしまうかもしれない。憂鬱だが、止める手段は無かったと思う。そして、「#うちで踊ろう」自体は素晴らしかったと今でも思う。星野源氏の気持ちを思うと、どうにも、やりきれない。
その代わり、「#うたつなぎ」のハッシュタグを追う時間は、今でも、とても楽しい。数が多いので、どうしても好きなミュージシャンのばかりを聴くことになってしまうのだけれど、ただでさえ貴重な弾き語りをヘッドホンで聴くと、彼らの部屋の中で聴いているような感覚になれる。なんとなく、これぞライブな感じがする。ライブ配信は、あくまでライブを配信しているので、スクリーンを隔てている意識が強いのだけれど、彼らが自分の部屋で演奏する音楽は、その距離をライブ以上に身近に感じさせてくれる。
今や大スターとなった髭男の藤原聡さんが、この距離感で弾き語りなんて、もはやあり得なかったことで。
ハンバートハンバートのなんて、思わず泣きかけてしまった。
バトンは相変わらず苦手だけど「#うたつなぎ」だけは、どうにか外出自粛期間中だけでも、続いて欲しい。今だからこそ出来ることにチャレンジして欲しい。
そんな「#うたつなぎ」フェスのような、オンラインイベントが今日、ライブ配信された。
出演アーティスト:高野寛/曽我部恵一(サニーデイ・サービス)/七尾旅人/鈴木慶一/浜崎貴司(FLYING KIDS) /高田漣/おおはた雄一/折坂悠太/butaji/君島大空/スネオヘアー/寺尾紗穂/角銅真実/KEEPON and more
豪華…。好きなミュージシャンばかり。
誰もが想定していなかった事態ではあるが、こういう事態においては、あらゆるエンタテインメントの中で、圧倒的に音楽が強い。落語も講談も一人芝居もマンガも小説もYoutuberも1人で出来るが、家で1人で演ることに付加価値を付けられるのは、音楽くらいのものだと思う。そんな音楽を政治利用することに、やはり怒りを禁じえない。