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日記:2020年4月11日(土)

若者の間で、外出自粛中の #おうち時間 として「あつ森」と同じくらい、「○○バトン」が流行っているらしい。懐かしい。mixi時代に流行ったので、十数年前の話。簡単な質問を設定し、質問に回答して、誰か後に継ぐ人を指定する。継がれた人はその質問に回答し、継ぐ人を指定する。その連鎖。悪意が有ればチェーンメール。僕は、そんなバトンが嫌いだった。全部、無視していた。ちょっと見栄を張った。そんなに回ってきたことが無い。でも、ほとんどに答えた記憶が無い。別に親しい友人から回って来た訳でも無かったからだろう。一通り、クラスのメンバーとかに回しきって、残ってる名前を探して見つかった奴に回してみたんだろう。良く知りもしないのに。ドリームマッチのチョコプラの気持ちが分かる。いや、普段はあれだけ人気者なのに、今回に限って、選ばれ残ったのだ。僕なんかの比では無い落差の絶望だろう。

なぜか、外出自粛中にはバトンものが流行る。なかなか人に会えない中で、連帯感を示すことを心が欲するのだろうか。先日の星野源氏「 #うちで踊ろう 」も似た感じの動きに見える。芸人さんの間でも「 #ギャグつなぎ 」が流行っている。

正直、見るのが怖いから見られていない。好きな芸人さんがやっていれば見るのだけど、好きな芸人さんで、持ちギャグが有る人があまり居ない(ゾフィーサイトウさんの「チェだぜ!」は何か好きだけど)。ギャグつなぎ自体、タイムラインでも見かけない。結構、流行ってるみたいだから、1つくらい流れてきても良いのに1つも流れてこない。存在も、ニュースで初めて知った。精神状態が安定しないファンの方々のためにはなるのだろう。そして、認知を広げる機会にもなるのだろう。良いことだ。

それに比べて、ミュージシャンの方々による「 #うたつなぎ 」は好きだ。

中村佳穂さんとか絶品。

「ギャグつなぎ」と「うたつなぎ」の違いは何かを考えることは、エンタテインメントとしての受容の違いを考える上で大事なことかもしれない。ギャグは、お笑いの中のあくまで一部だ。でも、うたは音楽の中の大部分と言える。楽器での演奏も入る場合が多いので、ほぼ全てと言っても良いかもしれない。うたをお笑いに置き換えたら、稽古中のネタだろうか。完成しきってはいないが、ある程度の形は出来ているもの。2分20秒という限られた時間の中で笑いが取れるネタで「ネタつなぎ」をしてくれたら、僕も観たかもしれない。面倒くさい奴だと言われることは重々、承知だ。「ギャグつなぎ」を音楽に置き換えたら「得意のワンフレーズつなぎ」だ。絶対に聴きたくない。ミュージシャン自身が自覚している「得意のワンフレーズ」を自信ありげに歌うのは聴きたくない。同じつなぎものでも、最初のテーマ設定が大事だ。その意味で、星野源様の「 #うちで踊ろう 」は秀逸すぎる。

久々に、コンビニに出てみた。ガラガラかと思った休日の街中には思ったより人がいた。本来、自粛をしなければいけない理由なんて無いので、これでいいのだ。でも、人と通りすがる度にドキドキしてしまう。

外出自粛用のスケジュールにGoogleカレンダーを変えている。基本的に、映画や演劇やイベントや音楽ライブには行けないことを前提に、代わりとしてNetflixやAmazonプライム、Spotifyの新着などを、まとめて聴くスケジュールを毎週入れてみた。このシフトが続くと元には戻れない気がする。毎週のように映画館に行ってた日々が遠い過去のように思えてくる。ウィズコロナの時代は、映画館で観ないと意味が無いものしか、映画館で観なくなってしまう気がする。映画館で観ないと意味が無いものだけ映画館にかけて欲しい。映画館が生活の選択肢から無くなるのは、あまりに悲しい。