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癌の再発。そして精神崩壊。

離婚も終え、再スタートを切ろうとしていた矢先。

手術から1年と半年ほどが経ち、元々長く働いていた職場に戻り、借金の返済も少しずつしていたのですが、定期検診で病院に付き添いで行っていた時のこと。

担当の先生から、
「少し良くない影が見えるから、細かい検査をしようか。」
と言われ、僕と母は嫌な予感を感じました。

検査の結果、脳への転移が見つかったのです。

ようやく少しずつ元気も取り戻してきて、僕も光が見えてきた頃だったので、また奈落の底へ突き落とされた気持ちでした。

5箇所ほどの転移が見つかったのですが、比較的早く見つかったこともあり、すぐに手術を行い取り除くことに成功をしました。
抗がん剤はやはり母の体力では続かないこともあり、定期的な検査を続けていくことで早期発見をしていくことになりました。

さぁ、ここからもう一度立て直して親孝行をしていくぞ!
ちゃんと生活を立て直して俺は必ず成功をするぞ!

と気持ちを作っていた頃、ちょうど日本でもコロナが蔓延しはじめてきているところでした。

ものの数ヶ月も経たないうちに、緊急事態宣言が発令され、僕は収入を失うことになります。

この間の保証などはなかったので、本当に無収入に陥ることになり、どうしようかと悩んでいたのですが、仕事を探そうにもどこも見つからず、ただ日がすぎることを祈ることしか出来ませんでした。

ようやく緊急事態宣言が明け、職場も再開したのですが、離れてしまったお客さんが戻ることはありませんでした。
そして再び緊急事態宣言が発令され、解除をされてしばらくした時、突然店長から打ち明けられることに。

「この店は来月で閉店することになった。すまない。」

そうして、僕は無職に再びなることに。

無職になってから、合計8社ほどの面接に言ったのですが、僕が馬鹿正直な所があるので、母の病気のことを伝え、どうしても付き添いがある曜日は出勤することが出来ないことを伝えると、そこでかなりの確率で難色を示されました。

僕の歳も30代中盤ということもあり、なかなか職が決まらない。

19歳の時メンタルを壊して以来、僕はネガティブな思想になってしまい、落ち込むとそのことしか考えられなくなり、1人で潰れていく癖がついていたこともあり、母の病気のことや離婚のこと借金のことなど様々な事が、少しずつ僕の気持ちを蝕んでいることに気づいていなかったのですが…

ある日突然、僕は頭のスイッチが切れてしまいました。

もう何も考えたくない。しんどい。

そう思ったが最後、気がついた時には、僕は必要最低限なものだけを持って外で生活をしていました。

最初は繋がっていたケータイも未払いでとまり、家賃も払わず出ていたので家も失い、両親にも友達にも誰にも連絡することもなく、ただただホームレスとして生活をしていました。

そんな生活をしはじめて、2ヶ月くらいたった頃。

僕は人生で2度目の

「もう死のう」

という気持ちになり、本気でどうやって死のうかなと考えていました。

たまたまフリーWiFiのある場所にいたので、死に方を検索していると、たくさんのLINEの通知がきていたのです。

僕はLINEをくれた人達に謝罪と感謝を述べて死のうと覚悟を決めていたのですが、友達達の心配の言葉や、母からのLINEを見て涙が出てきました。

しばらく泣き崩れていたのですが、自分の心に手を当ててもう一度考え直していると

死のうと覚悟を決めたのに行動にすぐに移せないこと、LINEをみて涙がとまらないのは、まだ自分が本当は死にたくないんだ。

という所に気が付き、まずは母に連絡をしました。

謝罪をしていると、母から
「あんたがそんなにしんどい思いをしてるなんて気づかんかった。また頑張れば絶対立て直せるから大丈夫。」
その後に連絡をした友人からも
「心配はしてたけど、だーすけならなんとかするやろから大丈夫やろと思ってた。」
 
と言われ、僕は再び立ち上がろうと決意をしました。

それが今年の3月頃のこと。

そこから約1ヶ月半ほどは面接にいけども、仕事も決まらなかったのですが、ようやく6月から働き始めた所です。

長らくここまで書いてきましたが、ようやく今の場所まで書き終えました。

僕はとてつもなく弱く、クズな部分を持ち合わせています。
両親が連絡を取れなくなり、自分自身があれほど傷つき、周りにも迷惑をかけたことを知っておきながら、今度は僕自身が全く同じことをやってしまったのです。

様々な人に迷惑ばかりをかけ、どうしようもない自分がいることを本当に情けなく思います。

しかし、僕はおかしな所もあって

「人生の中で、本気で取り組んで、間違えた方向に努力をしていなければ、結果は必ず出る。」

と信じています。

結果というのは、必ずしも成功という意味ではないのですが、少なからず今いる場所よりは、確実に良い場所にたどり着くことが出来る。 
という意味です。

両親が生きている間に、僕は人生を自分の力で立て直し、親孝行をして、その他にも迷惑をかけてしまった人達へ必ず恩返しをすることが今の目標です。

必ずやり遂げる。

そんな意思表明をする為にnoteを始めました。

長らくこんな自叙伝を書いてしまった訳ですが、読んで頂いた方には感謝を申し上げます。

ありがとうございます。

他にも話していなかったことなど、細々した話もあるので、そのことについても書いていこうと思います。

第1部(?)
~完~

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