クラウド会計ソフトを利用する場合、データのバックアップを考慮すべきか
こんにちわ、皆様と一緒に成長していく公認会計士・税理士のガッツです。
今日は、とある会社のシステム管理体制について現状と改善事項の取り纏めを行っておりました。
最近は相応規模の会社でも、クラウド会計ソフトを利用することがあるのですが、その際に気になることがあります。
その一つとして、データのバックアップが適切に取得されているのかどうかということがあげられます。
今日はクラウド会計ソフトを利用する場合に、データのバックアップをどのように考慮すべきか私見交えて述べたいと思います。
1.クラウド会計ソフトを利用していてなぜバックアップが気になるのか
なぜ気になったのかという理由ですが、2点あげられます。
①クラウド会計の提供先がバックアップ取ってくれているから心配いりませんよという担当者の回答(どうなんですか?と聞くとほぼこの答えです)
⇒きちっと確認したほうがいいんじゃないかなあと思います。
②会計ソフトには、税法上残さないといけない資料が必ずある。仮になくなった場合の影響が大きいのです。
⇒試算表、総勘定元帳、仕訳帳などですが、これらは法律で残さないといけません。
2.推測もありますが、実際のクラウドベンダー側のバックアップ体制ってこうではないか。
freeeやマネーフォワードなどクラウドベンダーも、サーバのプログラムやデータは間違えなくバックアップしていると思います。
しかしながら、この取得されているバックアップデータの活用というのは以下が想定されます。
・サーバが故障したとか、大規模障害が出たときに、まるごとプログラムを復旧させることを想定されたバックアップ
・個々のお客様のデータをいつ時点まで戻すというようなものを想定したものではない(仮に想定したとしても、ものすごく高額でしょうね)。膨大なお客様のデータを扱っているわけですから、個々のお客様対応など想定したものではないと思って動くべきです。
・サーバ障害には対応しますが、人為的にお客様自身が削除・修正したデータの復旧には対応しない(誤って過去のデータを削除・修正しても、どこが影響したのかがわからない)。
3.クラウド会計を使う場合のバックアップはどうしたいいのか。
2の推測やデータの重要性とかを考えると、ベンダー任せというのは怖いです。
自分自身でバックアップを取るべきと考えます。
そのために、以下のようにバックアップをどうするかを決めないといけません。
・どういう頻度でとるのか(1年1回なのか、毎月なのか)
・どういうデータを取るのか(試算表、総勘定元帳、仕訳帳、申告データなど?)。
・データをどこに保管するのか
・どのようにデータを取るのか(CSVのダウンロード機能とかでダウンロードするのか、クラウドソフトが提供するバックアップ機能を使うのか)
ちなみにfreeeはバックアップ機能があります。こんなの用意されているところをみても、自身でもデータバックアップ取らないといけないと想定されますね。
4.僕はデータのバックアップをfreeeでどうしているか
お客様にせよ、自分自身にせよ、紙で残すとともに、申告データ、試算表、仕訳データ、総勘定元帳データは事務所の別のクラウドストレージに保管しています。freeeのバックアップ機能は用いず、CSV出力したデータを保管しています。
1年1回にしてますね(自分もお客様もものすごく規模が大きくないので、年1回にしていますが状況によっては頻度あげたほうがいいかも)。
お客様には申し訳ないですが、おそらくデータを別に残している方っていらっしゃらないのじゃないかなあと思うので、会計事務所として、バックアップしています。
クラウド会計ソフトを利用する場合に、会計情報という重要性を鑑み、データのバックアップが必要でないのかどうかの検討は必要かと思います。
そのあたりの体制整備の相談も受けることは可能です。
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