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帳簿への記帳ってなんですぐにやるべきなのか

経営者の悩みの一つに、領収書とかをいつどうやって帳簿に記帳したらいいんだろうということと思います。
「いつ」(どういう頻度で)記帳したらいいということについて、明確に決まっていることはないですが、私ならば、「比較的短く」ということを言っています(ちなみに、経理要員がいないような小規模な事業者を前提に話しています)。

正直なところ、税理士によっても、「年1回で十分」という先生もいらっしゃいます。これは、税理士の考え方が分かれるポイント(また、税理士を選ぶ際のポイントでもお話できればとは思いますが)でもあります。

記帳の頻度についての私の考え方を語れればと思っています。

1.「比較的短く」とは具体的にどういうことか

明確に決まっていませんが、少なくとも月1回とは思っています(ごくまれに年100件にも領収書が満たない人であれば、半年1回でもいいと思いますが例外です)。

毎日振り返りせよというと、「しんどいなあ」となるので、毎日気づけば記帳する(1週間は溜めないように)ぐらいの感覚と思っています。

2.なぜ「すぐやるべきか」⇒だって記憶は万能じゃない

いくら領収書やレシートがあるといっても、交際費であれば「誰といった」とか、消耗品であれば「何を買った」という情報が必要になります。
時間がたっていない時なら覚えてますが、3か月前のことって案外忘れてませんか?(税理士として質問しても、お客様が「どうだったっけなあ」となることがあります)

3.なぜ「すぐやるべきか」⇒資料紛失リスク

記憶もそうなのですが、ほったらかしていると以下のようなことが起こります。そうすると、せっかくあげてもいい経費をあげそびれてしまいます(その分、利益が高くなりますから税金も高くなる)。
・領収書やレシートがどっかいった
・領収書やレシートがあることすら覚えていない。
・領収書やレシートはあるけど、感熱紙の字が消えている(笑)。

4.小さいことをないがしろにする人は後で小さいことに足を引っ張られる

これはとあるセミナーに出た際に、「倒産する経営者の特徴」の一つとして講師の方が言われてたことです。
帳簿に記帳するというのは、すなわちレシート1枚を記帳するのは、作業としては非常に小さいことです。
後で溜めればすごい作業量になります(確定申告期にブルーになる方が多いのはまさにそれです)。
確定申告期も通常の営業活動はしているわけで、小さいことが溜まった結果、足を引っ張られる結果となるのです。

5.記帳をずっとほったらかしにする⇒経営で重要な「お金さん」を雑に扱っている行動と感じている。

記帳を早くすれば、経費どれぐらいかかっているのかあと見直す機会が早くできます。ほったらかしていると、そういった振り返りはできません。
経費や売上って、経営ではまさに「お金さん」に直結する話でして、そういった振り返りを長くしないのは「お金さん」を大事にしていないということにならないでしょうか(⇒大事にされていないと、「お金さん」が逃げていかないですかね)。

今回は記帳をできるだけすぐにやるべきという自分の考え方を語らせていただきました。
うちの事務所では、1か月から3か月を原則(量が少なくても確定申告期以外に最低は1回)として定点観測の頻度としてお客様の記帳確認をしております。確定申告期に慌てない体制をお客様と一緒に作れればということで取り組んでおります。


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