見出し画像

会計事務所としてお客様と接する時に大事にすることの一つ(立場について)

こんにちわ、皆様と一緒に成長していく公認会計士・税理士のガッツです。

商売をするにせよ、友人としてお付き合いにせよ、それぞれの人にとって、大事にしていることってあると思います。

書き出してはいないですけど、僕も大事にしていることっていくつかあります。
今日はそのうちの一つを紹介したいと思っています(公認会計士・税理士の我那覇はこんな人間だという一つの紹介です)。

1.顧客と僕は対等の立場ではないといけない。上でも下でもない。

もう一度書きます。

「顧客と僕は対等の立場ではないといけない。上でも下でもない。」

ということは、お仕事においては意識します。

お金をいただく、サービスを提供するという立場の違いはありますが、意識として、この点はすごく意識します。

2.上でも下でもないと意識したのはある先輩会計士の言葉から

丁度10年ぐらい前でしょうか。
大型の会計不正を公認会計士の監査で発見できないというお話が業界内でいくつかありました。

その際に、とある大先輩の公認会計士の方が言われてたのが、この言葉でした。

「監査される側(企業)と監査する側(会計士)の立場がおかしなっとるから、会計不正がたびたびでてくるんですよ。企業と会計士は対等の立場じゃないといけないんです、上であっても下であってもいけないんですよ」

その時は聞いてただけですが、監査だけではなく、いろんな仕事に当てはまるんだろうと僕の中では残っている言葉ですね。

3.上でも下でもないという具体的意味合い

立場は対等ではないという状況を考えてみました。
こんな感じにならないですかね。

■僕が上で、顧客が下という状況があるとしたら、
・顧客は相談する気にはなれない(常に上から目線だと、どんな仕事の相手でもあまり話する気になれないですよね)
・対話がないから、いいアドバイスをする機会も限られる
・顧客が何気なく「最近こんなん考えている」「こんなんやったんです」というのもないから、会計事務所の立場から、会計処理の漏れを見逃す可能性がある(未来のことや、把握しうるお金の動きの裏でやられると、顧客が言ってくれないとわからないですし)。
・結果として、会計不正や、税務申告の重大な誤りを引き起こしかねない

■顧客が上で、僕が下という状況があるとしたら、
・会計事務所である僕は、顧客に忖度ばかりする。結果、いけない処理をそのまま容認したりする。
・顧客からすればお客は神様と思っているから、お金払っているのに「なんでこんな資料ださなあかの」「なんでそんな説明しなあかんの」となる。資料がなかなか提出されず、ろくな申告にならない。
・この処理認めないと、税理士変えるぞと脅しをかける。そのまま受け入れたとしてもあんまり、顧客にとってもいい結果にならない(税務調査で痛い目にあうとか)。
・ろくなサービスしていないんだから値引しろという圧力をかける⇒会計事務所としてはさらにサービス品質を落とさざるをえない(採算の悪い仕事に時間はかけれないですよね)。

このような立場のゆがみは、あんまりいい結末を迎えないように思えます。

4.上でも下でもないというのはどんな意識か

具体的にはどんなことなのか。
会計事務所の立場からは以下のようなことを意識していますね。

・上から目線であってはいけない。教えてやっているとかではなく、顧客と最適解を導き出すという意識ですね。
・逆に下から目線でもいけない。上から目線や足元を見る方とは付き合わない(サービス提案しません)。
・顧客とはビジネスを語り合える仲がいいですね。
・顧客の話をきっちり聞く。わからないことがあれば掘り下げる(顧客のビジネスで聞かなくてもわかるなんてこと、僕は一つもないです。同じ業種でもみんなそれぞれ違いますから)。
・顧客にとって、最善と思う提案はきっちりする。そのうえで、選択肢のある事項ならば、顧客の判断を尊重する(それしか処理がないなら、粘り強く説得)。
・会計事務所がきっちりやるというのは当たり前ですが、顧客にもこれはやってもらわないと困るということ(資料依頼の提供など)はきっちり要請はする。顧客に動いてもらって成り立つこともあります。

僕が会計事務所として大事にしていることを一つ紹介してみました(他のこともおいおい記事にできれば)。
顧客と会計事務所のバランス感は上記理由で大事にしています。このバランス感が崩れそうな場合は、取引には慎重になりますね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?