本を一切読まなくなった。
最近はネット記事さえ長いものは耐えられず、途中で放り出してしまう始末だ。
家の本棚には山崎豊子の長編が並んでいるが、腰を据えて物語を書ける作家がいなくなったとは言わないものの、彼らが上がれる舞台は確実に消えてしまった。
この20年の間で、あまりにも急速にテクノロジーが発展したがゆえ、後世の歴史家には、そこに明確な分断の跡が見えることだろう。
時代により切り捨てられたものが戻るとは思えない。
わたしの劣化がそうさせるのか、この科学技術の進化の先には、上っ面で、軽薄な未来しか残らないような気がしている。

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