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閑話休題。「やる夫の徒然草」

前回「枕草子」について書いたので、次のテーマに移る前に、「徒然草」(つれづれぐさ)の名訳を一つご紹介しておきます。

「徒然草」といえば、学校で教わる古文の定番。ちょっと世をスネた男・吉田兼好(けんこう)の独り言っぽいエッセイで、一つひとつが短いから、内容を把握しやすいのがいいところ。
「高名(こうみょう)の木登り」とか、私は今でも高いところから下りる時は、最後の最後を注意してるのは、これを読んだからです。

でも今日ご紹介するのは、ちょっと違った「徒然草」。いわば、「21世紀に吉田兼好がいたら」という感じで読める、ネットならではの名訳、
「やる夫」の徒然草
どこのどなたか知らないけれど、いわゆる「2ちゃん語」で、徒然草を訳しまくっているのです。「まじうぜー」とか「ヲタ語」とか「三次元」とか「セルフ受け」とか、そーいう言葉満載ですが、ほーんとに絶妙な訳し方で、「ふみ」を「メール」なんて訳すところなんぞ、惚れ惚れしちゃいます。
多少の意訳はあるものの、前世は吉田兼好さん?ってくらい乗り移ってます。
騙されたと思って、一度のぞいてみてください。
「徒然草」を知らない人も、それから知ってるひとも、ぜーったいハマります。

古文って「読めない」から「つまらない」と思いがちだけど、今でも十分通用することがたくさん書いてあります。だから、古文嫌いだった人は特に、「やる夫」の徒然草にアクセスしてほしいな、と思います。

*「やる夫」というのは2ちゃんのニュース速報板で展開される「にゅーそくやる夫」と「やらない夫」とのかけあいのキャラ。(にゅーそく=ニュース速報)
基本的に「やる夫」はあまり知識が豊富ではないという設定。いわゆる「子どもにもわかるように」教えていくシリーズです。
「やる夫が○○をしているようだ」などという形で、何かの職業(パティシエとか)の紹介をしたり、難しい理論(相対性理論とか。やる夫は「相対・性理論」だと思って興味を持った)を説明したりしています。
 

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