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イラストレーターの営業について

イラストレーター始めたばかりの方はどうやって営業活動をしていいかわからないとよく質問を受けます。誰もが最初に通る道ですので、正解はないのですが、僕がわかる範囲で書いてみました。

■まずは営業の前に、自分のイラストがどの媒体、どのタイプに向いているのかを考える。分類するとだいたい2つのタイプに分かれます。

①作家タイプ(アーティストタイプ)のイラストレーター

作家性や個性を活かしてファンを獲得し販売につなげる。LINEスタンプの作家やイベントなどでグッズ販売でオリジナル作品の作家として人気があり固定ファンがついている。

②商業タイプ(職人タイプ)のイラストレーター

クライアントの要望を形にするイラストレーター。他人が必要としているものを形にする仕事。駆け出しのイラストレーターに向いてます。市場も大きいけど競合も多い。

②を続けることで作家性も出て①になる方もいれば、①と②を兼ね備えてる絵本作家さんなどもいます。また、②で黙々と仕事をこなす方もいます。僕は②タイプから今出版社からご指名いただく機会が多く①も加わってきてます。

■まずは実績作りのために作品を増やすための仕事を

例えば、ラノベの表紙を描きたいので、「どうやっていいのかわからなくてとりあえず1枚絵描いてます」ではめちゃくちゃ上手くない限りは仕事は来ません。そこは最終の目標にして、まずはそこに到達するまでのイラスト仕事を探しましょう。最終的にそこに到達しても、そこが始まりです。生活するためにはそれを維持し、続ける努力が必要です。その際にそこに到達するまでのイラスト仕事を確率していれば、それと合わせてイラストを描いていけます。ベテランの方も何も営業してないわけではなく言わないだけで続ける努力を行っています。

■営業の種類

種類は色々あるのですが、どれも自分が何者なのかを伝えることが大事です。

・電話での営業(メリットはとにかく効率と費用:電話代のみ)

営業する会社をリストアップし電話をかける。ExcelやGoogleのスプレッドシートに営業する会社をリストアップしてまとめるとよいです。

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イラスト仕事の出版社や編集プロダクションなどは、書店の本や、iタウンワークなどで検索します。

書店での本は、出版社は池田書店でも、編集は株式会社童夢になります。書籍の場合は出版社内からの依頼よりも、おくづけの編集の所からの依頼が多いです。なので営業先を調べるときは、おくづけの編集の所に営業しましょう。編集プロダクションはいろんな出版社の本を作ってるので一度仕事すると他の案件に繋がりやすいメリットがあります。

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・編集部ではなく会社の代表電話の場合は、イラストレーターである旨を伝えて編集部に電話を繋いでもらう。「お世話になります。イラストレーターの○○と申しますが、○○編集部をお願い致します。」など受付の電話には手短に伝え、編集部に繋いでもらってから、イラストの仕事を探してることを伝える。
伝えたいことを事前にまとめて書いておく。その会社の本などは事前にチェックしておく。イラストレーターであることやイラスト仕事を探していること、ポートフォリオを見ていただきたいことなどを伝える。

・メールでの営業(メリットはとにかく効率)

×初めまして。よろしくお願いします。イラスト見てください。サイトはこちら[URL]

では素っ気なさすぎますし、何のイラストが得意で自分が何者なのか、強みは何なのかをアピールしましょう。「なんでも描きますのでよろしくお願いします!」は逆に失礼です。連絡先はもちろん記載、ポートフォリオのダウンロードサイトやサイトのURLは記載しリンクをクリックするだけでサイトに飛べるようにしておきましょう。パスワードを入れなきゃ見れなかったり、ポートフォリオがjpgやPDF単体のイラストでまとめてなかったり、とにかく相手に手間をかけさせないことが大事です。なるべくメールは長すぎないように簡潔に。

「自分が何者であるか」の署名をメール文の後に付ける。(自分の連絡先ですね)

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イラストレーター がみ
名  前:本名
住  所:任意
連絡先 :000-0000-0000
メール :mail@gami-s.com
イラストHP:http://www.gami-s.com
ポートフォリオには、募集内容にあった作品を入れる。カットだらけの作品だけで「表紙描けます」と言われても説得力に欠けます。仕事いただけたら描けるでは、依頼もしにくいですし、そんな冒険(リスク)は出版社も怖くて侵せません。求められてる作品を入れることが大事です。データ化したポートフォリオをメール添付する場合は2、3メガ以内。重いのを添付して送ってはだめです。そういう時は無料オンラインストレージを使いましょう

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・SNSでの営業・発信

最近は編集の方や出版社の方もSNSに多いので、メッセージでお仕事の依頼受けることもあります。TwitterなどではやはりTOPページが重要だと思うので、イラストレーターの方は必ず、「自身のサイトのURL」を載せましょう。Twitterでイラストレーターなのにリンクがないと、本当にイラストレーターなの?と僕は思っちゃいます。

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SNSでイラストレーター探されることもあると思いますが、個人的にはネットを使ってイラストレーター探されてる編集さんも多いと思います。なので検索にHITするようにサイトのSEO対策も必要です。
WEBサイトにはGoogleなどで検索された時に、仕事に直結する「検索キーワード」を設定(SEO対策)します。

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・個人的な見解ですが、pixivはログインしないと見れないので、あまり営業には繋がりにくいかなと思ってます。ジャンルにもよるかと思いますが、ゲーム関連で絵師と呼ばれる方を探すのには適していると思います。なので僕は力はまったくいれてません。

■イラストサイトは必須

イラストレーターとして活動していく上で、自身のイラストサイトは必須だと考えています。

営業メールを送ったときに、WEBサイトに情報が記載されていれば、後々でも見返せますし、ブックマークをたどるだけで作品をもう一度見られ、編集プロダクションから出版社に紹介するときもURLを送るだけで済みますし何かと便利です。
駆け出し感を出さない(SNSなどでも)駆け出しをアピールしても、クライアントには何も関係ありません。逆に駆け出しだし原稿料も安くていいよね。となるかもしれません。駆け出しだからといって優しくしてもらえるわけでもありません。ドンと構えて良い作品を描いて納品しましょう。ただし、わからないことは正直に聞きましょう。コミュニケーション(意思疎通)は大事です。
プロとして活動するならば、ドメイン(自分の好きな文字列を指定して取得できる、世界に1つしかないオリジナルドメインネームのこと)は取得しましょう。1500円/1年ぐらいなので。メールもドメイン取得しましょう。
WEBサイトにはダウンロードできるポートフォリオを置いておきましょう。iPhoneなどでも見れるものがベストです。(下記クリックで見れます)

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■結果

ポートフォリオは作る(PDFで作っておけば印刷して紙ポートフォリオにも利用できる)
WEBサイトは作る(仕事を意識したWEBサイトに。趣味絵は掲載しない)
営業をする(メール・電話問わず)
SNSで発信する(イラスト、活動情報など)見てもらう人を増やす感覚

withコロナ時代でも基本は変わらず、情報を発信しましょう。自身を知ってもらえないと仕事には繋がらないので、まずは編集の方、出版社の方、いろんな方に知ってもらえる努力をしましょう。自分が思っているほど、他人には知られていません。ネットでなんでも情報を得られる時代で、日に日にイラストレーターの数も増えていっています。イラストレーターになる敷居は低くなっていってます。逆に情報を手に入れることも容易いので、いろんな情報に惑わされず、自分に合ったものを取り入れて良い仕事に繋げましょう。

この他にも、展示や商談会などでもお仕事をいただくこともあります。

ためになったと感じた方はよろしければ、サポートお願いいたします♪イラストの活動に利用させていただきます。