見える化 e-Stat 家計調査 かれい 東西比較から始めて
JMOOC(日本オープンオンライン教育推進協議会)(2013年設立)を主体としたプラットフォームの一つ、(株)ドコモgaccoが配信する「gacco」で無料講座「誰でも使える統計オープンデータ」を受講している。
講座「誰でも使える統計オープンデータ」は、データを使った「見える化」を学べる。
例えば、政府統計の総合窓口(e-Stat)HPのデータを使って、市町村ごとの家計調査や小売物価 を加工表示できる。
今回、「かれい」について、関東(東京都)と関西(大阪市、京都市)の比較をした。
関西の街は、東京都より地域特有な点がありそうなので、2つの地域にした。
(地域別の小売物価データは無かったため、地域別物価による換算はしていない。)
このデータで、「かれい」にかける二人以上の世帯当たり支出が、京都市が多く、順に大阪、東京だ。
京都は、東京の約3倍、食している。
冬春に多く、夏に少なく、金額比約2倍である。
京都と言えば、「笹がれい」。
福井県の若狭地方で水揚げされて、一夜干しにされて、京都へくる。
冬場の「子持ちガレイ」煮つけも一般に有名ではないだろうか。
夏場の大分「城下かれい」も有名だ。
かれいは主として200m以浅の砂泥底に生息する。冬場の産卵期になると、深場から沿岸部へ移動する。
なぜ、東京の消費が少ないのかが分からない。
まず、全国の家計消費ランキングを調べた。
e-STATでは、上表のランキングを、地図上に棒グラフで図示もできる。(jSTAT MAPと称している)
消費ランキングは、日本海側で多く、太平洋側で少ないと見える。
しかし、太平洋側「仙台市」は金額ベース16位、数量ベース11位のランキング上位なのが分からない。
そうすると、海水温が影響するのだろうか。
(資料:気象庁)
ビンゴ!
まさに、日本海側は、太平洋側よりも海面水温が低い。
しかも、太平洋側の「仙台市」以北も海面水温が低い。
海面水温が、消費ランキングに影響していそうだ。
いにしえは、海水温の低い地域しか、脂の乗った「子持ちガレイ」は食せなかっただろう。
今の流通技術で、十分に脂が乗ったかれいをそれらの地域に届けられると思われるけれど、未だに食べない習慣が残っているということだろうか、あるいは、流通コストか・・・
コストは、地域別の「かれい」価格に反映されるとして、上表に円/100gも載せたが、ランキングとの相関は例外が多い。
なぜ、東京の消費が少ないのかは、いにしえの食べない習慣が、未だに残っている可能性が高いのかもしれない。
(?(クエスチョン)付きであるのは、否めないけれど・・・)
もし、そうであれば、ランキングの高い地域でどのようにおいしく食されているのか、それと同じ食しかたを、上表のランキング低い地域へもっていき、「かれい」拡販をしてはどうか。
拡販をする前に、できれば、上記の?を外して、リスクを下げた方がよいが・・・
また、習慣を変えるのは、長い時間がかかる、覚悟が必要だろうが、
その地域に、新しい習慣を根付かせる、早く根付かせる方法はないだろうか。
(徒然に思考して、結論がない文章を、最後までお読みくださりありがとうございます。 もし、ヒント・答えをご存じでしたら、ご教示いただけるとなお幸いです。)
補足説明:家計調査とは、
全国約5千万世帯から約9千世帯が抽出される。
約1700市町村から地理的条件、都市の規模、産業的特色を加味して、168市町村を抽出、さらに約1400調査区に分割され、各調査区で6世帯とする。
2人以上の世帯では、6か月間、毎日、家計簿へ記入する。
支出した日に、家計簿へ記入する。
家計簿は、半月ごとに調査員が回収する。
1946年7月以降、一日も欠かさず続けられている。
(講座「誰でも使える統計オープンデータ」より)
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