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スマホを我慢でお菓子やジュースが!?ノルウェー発アプリ「Hold」

現状

今や、小学生ですら当たり前にスマートフォンを持つような時代。
家族との連絡手段の確保や、子供に調べるという癖をつけさせるという点で、メリットはたくさんあっても、その一方でデメリットもあります。
その中でも、「スマホがあると勉強に集中できない。。」という声を聞くことも。
今回はそんな「スマホ依存」を防ぎ、勉強に集中させるアプリ「Hold」をご紹介します。

「世界的企業も協力するスマホ依存の解決」

「Hold」は、2014年にデンマークのビジネススクールに通う学生たちによって開発されました。内容は至ってシンプルで、メインユーザーである学生は、Holdを朝7時から夜11時までの間に起動し、他のアプリも含めてスマホの使用を20分我慢することでポイントを獲得できる、といったシステムです。

ここまでなら今までにも様々なアプリが存在しましたが、他のアプリと決定的に違う点は、このポイントが現実世界で使え、コーヒーやお菓子などの購入につながるだけではなく、30万円ほどの奨学金を獲得できるチャンスが存在する、といった点があります。

これは、世界的な企業であるコカ・コーラやマイクロソフト、デンマーク最大のダンスケ銀行らが協力し、Holdのパートナーとなり実現されました。
最近では、Amazonなども協力し、貯まったポイントで教科書や文房具を購入し、ユニセフを通じて学校に寄付することもできます。



もちろんアプリはその他の機能も充実しており、月・週・日ごとの記録をグラフで可視化できたり、友達と週単位で何分我慢できたか?を競い合うことが可能です。

開発者はHoldについてこのように述べています。
「Holdは、24時間365日つながっていることで生じる気晴らしを取り除く。集中力、ハングリー精神、決断力のある人に報酬を与えることで、デバイスに費やす心を麻痺させる時間を制限する。」

実際にユーザーからの反響はとても大きく、リリースからたった3ヶ月で5万ダウンロードを達成し、2014年当時でノルウェーでは学生の8人に1人が使っていたとされています。

最後に「日本でのHoldの現状」

現在ではイギリス・ノルウェー・スウェーデンで使用可能なHold。日本では、2023年6月時点で、Apple storeでダウンロード自体は可能でした。しかし残念ながらポイント交換機能はないため、他のスマホ依存防止アプリと大差がない状況になっています。おそらく経営観点のサステナビリティは今後の課題です。

日本でもこのような、現実世界にメリットがあるスマホ依存防止アプリがリリースされることもあるかもしれません。
 スマホに限らず、中毒や熱中は、時に人の健全な生活をむしばむことがあります。そんな中、このような個人の意思決定を支援するサービスにより、それらを遠ざける選択肢をとれるようになることが、社会の健全さなのではないかと思います。

公式サイト

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