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医療とゲームに関する事業を行っている京都のスタートアップです。 人材募集中です。案件依頼、協業も募集中です。お気軽にご連絡ください https://bon-bon.co.jp/

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【Akili】ゲームでADHDを治療、FDAが承認「EndeavorRx」

要約Akili Interactive Labsによって開発されたEndeavorRxは、小児向けのADHDの治療に有効であるゲームとしてFDAに認証された。 2023年夏にはビジネスモデルが処方箋を通じた保険適用型から OTC医薬品の販売を行うD2Cモデルに切り替わった。 日本では塩野義製薬と提携しており、ゲーム処方の今後の動きに注目である。 ADHDの現状と薬剤不足  ADHDは「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の概念のひとつである。ADHDを持つ子ど

    • ゲームを活用して医療を楽しくするBonBonの「メディカルゲームセンター」

      弊社BonBon株式会社では、ゲームと医療を組み合わせたメディカルゲームセンターという取り組みを行っています。 今回は、そのようなゲームと医療に関してお伝えできればと思います。 ゲーム×医療とは?皆さんは、ゲームを使った医療という取り組みに関して、聞かれたことはあるでしょうか。 医療という行為は一般的には「楽しい」体験とは異なります。そこで、医療に「ゲーム」が持つ楽しい要素を融合を融合することで医療に対してより多くの人に、より積極的に参加してしてもらうことを狙うもので、最近

      • 手術中のVR療法と麻酔薬使用量の関係性〜VR療法は麻酔の補助をできるか?~

        要約 手術中のVR療法の使用は、患者の満足度を保ちつつ全身麻酔薬の使用量を有意に減少させることが示された。 手術中に限らず、腰椎穿刺や怪我による包帯の処置時・ワクチン接種時など、特にこどもが医療・病院に対して不安を感じる場面は多く、多くの医者が苦労している場面で患者の不安低下にVRを使用できる可能性はあるのではないのだろうか。 麻酔についての現状外科手術を受ける際には疼痛管理や意識を取り除くために、麻酔を行うのが一般的である。 麻酔は、患者さんを眠らせる全身麻酔と、意識を

        • 【SPARX】ゲームでうつ病を治療?認知行動療法をゲームに!

          うつ病は、気分がひどく落ち込んだり何事にも興味を持てなくなったりして強い苦痛を感じ、日常の生活に支障が現れるまでになった状態である。 うつ病の治療には主に抗うつ薬や抗不安薬を用いるのが一般的だが、精神療法、特に認知行動療法も有益な治療法の一つである。 今回はニュージーランドのオークランド大学の精神科医チームによって開発された、認知行動療法の考えに基づくロールプレイングゲームのSPARXを紹介する。 認知行動療法をゲームで体験!SPARXとはSPARXとは? 日本では株式

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        【Akili】ゲームでADHDを治療、FDAが承認「EndeavorRx」

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        • 手術中のVR療法と麻酔薬使用量の関係性〜VR療法は麻酔の補助をできるか?~

        • 【SPARX】ゲームでうつ病を治療?認知行動療法をゲームに!

          【ゲーム×医療 論文紹介】スーパーマリオ64が脳の可塑性を誘発させる

          簡易要約 記憶を司る海馬などの増加が増えたことがみられました。ゲームで、脳を活性化するという話は昔から、言われていますが、それに関するエビデンスともいえそうです。 注)この記事は、論文の要約になります。そのため、少し難しい表現もあります。 要約 1日30分以上2ヶ月間スーパーマリオ64をプレイすると、右の海馬体、右背外側前頭前野、両側小脳で灰白質の増加が見られたことが、ドイツのCenter for Lifespan Psychology のS Kühnらによって報告さ

          【ゲーム×医療 論文紹介】スーパーマリオ64が脳の可塑性を誘発させる

          ゲームで子供の心をサポート!【Lumi Nova】の画期的なアプローチ

          要約Lumi Novaは子供の不安障害治療のための暴露療法を行うゲーム。不安症状の減少を目指し、実際の不安の元となるシチュエーションを再現し、子供たちが恐怖や不安と向き合うことを促す。 8週間の試験で不安症状が減少する効果を示した。 子供の不安障害の現状子供のメンタルヘルスの問題は決して小さいものではない。 生涯を通して発症するメンタルヘルスの問題は、その半数は14歳までに、4分の3は24歳までに発症すると言われている。(1) その中でも、不安障害は約30%もの人が発症し、

          ゲームで子供の心をサポート!【Lumi Nova】の画期的なアプローチ

          "ゲームは新たなうつの治療になり得るか?”【Legends of Hoa’manu】

          要約 Legends of Hoa’manu(レジェンズ・オブ・ホアマヌ) はイタリアのCentro Zaffiriaが開発し、認知能力を訓練する目的で作られたゲーム。 このゲームは非侵襲的な脳刺激手法であるTranscranial Direct-Current Stimulation(tDCS)と組み合わせて使用される。 研究では、うつ病患者の多くがゲームを有用と感じ、続けたいと考えていることが報告された。 ゲームと既存の治療を組み合わせることで、メンタルヘルスケアの新たな

          "ゲームは新たなうつの治療になり得るか?”【Legends of Hoa’manu】

          【Re-Mission(リミッション)】ゲームでがん治療のモチベーションを高める画期的なアプローチ

          要約Re-Missionは、アメリカの非営利団体HopeLabによって開発され、若いがん患者や医療専門家からの直接のフィードバックを取り入れて設計された、がん治療のアドヒアランス(患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること)を助けるためのビデオゲーム。 81カ国で200,000以上のコピーが配布されており、日本ではRe-Mission2はiOSやAndroidから利用可能。 (※この記事を読むのにかかる時間:約3分) がんは日本に限らず、世界中

          【Re-Mission(リミッション)】ゲームでがん治療のモチベーションを高める画期的なアプローチ

          【Thymia(サイミヤ)】メンタルヘルス向上への新たなゲームアプローチ

          要約近年、メンタルヘルスの問題が増加し、新たなアプローチが求められている中、Thymiaは、精神状態の評価・モニタリングを行うゲームを開発している。 ゲームでは、プレイヤーの行動・反応をAI技術を用いて収集し、うつ病の兆候を検出するなどの目的で使用される。 現状近年、メンタルヘルスの問題が世界中で増加しており、その解決には新たなアプローチが求められている。Thymia(サイミア)は、この課題に取り組むために開発されたゲームベースのアプローチで、うつ病や精神疾患の診断とモニタ

          【Thymia(サイミヤ)】メンタルヘルス向上への新たなゲームアプローチ

          アルツハイマー病の早期発見をゲームが!【Sea Hero Quest】

          要約 「Sea Hero Quest」はアルツハイマー病の早期発見をサポートする革新的なゲーム。 一般人が楽しめるゲームをするだけで、研究に参加できるというゲームの特性を大いに活かしたプロジェクトであった。 プレイヤーがゲーム内で行う行動が、医療研究に有益なデータとして活用されており、研究の成果として、アルツハイマー病の遺伝的リスクの高い人を特定するのに成功した。 Sea Hero Quest とは? 「Sea Hero Quest」(シー・ヒーロー・クエスト)は、2016

          アルツハイマー病の早期発見をゲームが!【Sea Hero Quest】

          【Duolingo】ゲーミフィケーションで語学を楽しく学ぶ

          語学学習の重要性と課題近年、deeplやgoogle翻訳などの同時翻訳の技術が精度・速度ともに大幅に向上している。しかし、現状では語学学習の必要性は軽視されることはなく、義務教育での英語教育の拡充や、就活の際にはTOEICの点数の提出を要求する企業の増加など、若い世代の語学、特に英語の重要性はむしろ増してきているのが実情だ。 さらに、語学学習者には、以前から受験等のペーパーテストで重要視されていた「読む」・「聞く」だけではなく、「書く」・「話す」が加わった、4技能が求めら

          【Duolingo】ゲーミフィケーションで語学を楽しく学ぶ

          【Forest】実際の木を植えてスマホ依存を解決!

          スマホ依存の深刻さ「ちょっとした待ち時間にスマホをいじる」 いまや多くの人が無意識にやってしまう行為。 電車や寝る前など、少しの合間にスマートフォンを触ってしまう人は今や50%の人が当てはまる、と言われている。 スマホ依存は、「スマートフォンの使用を寝る前も続けることで昼夜逆転し、睡眠リズムが安定せず、学業や仕事の成績が著しく下がるなど様々な問題が起きているにも関わらず、使用が止められない、といった状況を引き起こす。 また、スマートフォンが使用できない状況が続くと、イライラ

          【Forest】実際の木を植えてスマホ依存を解決!

          『Pokémon Sleep』 からみるゲーミフィケーションの重要性

          Pokémon Sleep とはポケモンスリープは、”睡眠のエンターテイメント化”を目指して開発されたアプリである。 ユーザーは、眠る前にアプリを起動したスマートフォンを枕元に置き、睡眠を計測する。 ユーザー側の計測方法としては「ねむる」のボタンを押すだけ、というシンプルな構造である。 その際にアプリ側では、スマートフォンに内蔵されているマイクと加速度センサーにより、睡眠中の寝返りなどの体動や、イビキ・寝言の発生時の録音を記録している。 さらに睡眠時間と睡眠リズムを組み合わ

          『Pokémon Sleep』 からみるゲーミフィケーションの重要性

          【DeepWell DTx】ゲームによりメンタルヘルス改善を目指すスタートアップ

          メンタルヘルスとは、一般的には「精神面の健康」を示す言葉であり、近年その重要性が高まってきている。 厚生労働省の患者調査では、精神疾患を有する総患者数は、258万人(2002年)から419万人(2017年)と15年間で1.6倍増加していることが明らかになっている。 このような問題は日本だけに限らず、アメリカや韓国など様々な国で生じており、2022年、アメリカでは自殺者数が過去最高を記録した。 そんな中、WHOは科学的根拠に基づく「職場のメンタルヘルス対策ガイドライン」を

          【DeepWell DTx】ゲームによりメンタルヘルス改善を目指すスタートアップ

          【mySugr】ゲーミフィケーションを用いた患者目線の糖尿病管理

           糖尿病との付き合いは簡単ではない。 糖尿病は、自覚症状が初期のうちはなかなか現れず、糖尿病合併症が起こってからはじめて糖尿病の怖さ、血糖コントロールの重要性に気づく場合が多い。 その後、毎日続く厳格な血糖値の管理。副作用のリスクや毎日の服薬・注射といった煩雑さ、そして何よりコストを要することは患者にとっての負担となる。 そんな糖尿病の管理を少しでも楽にしたいと、実際の糖尿病患者が作成したアプリ、それが「mySugr」だ。 “Taming your diabetes mon

          【mySugr】ゲーミフィケーションを用いた患者目線の糖尿病管理

          ゲームで子供が1型糖尿病と戦う「Monster Manor」

           一般的に、糖尿病と表現されるものは、2型糖尿病を指している。これは中年〜高齢者に多く、糖尿病の95%を占めている。また、2型糖尿病は生活習慣に関連し、インスリンは分泌されているものの、インスリン抵抗性(インスリンの効き具合)が増加してしまうという症状で、インスリンの相対的欠乏が生じるタイプである。 一方、そんな「糖尿病」の中でも、小児から発病してしまう糖尿病も存在する。それが1型糖尿病だ。1型糖尿病は自己免疫学的機序によって発病し、インスリンがそもそも分泌されない絶対的欠

          ゲームで子供が1型糖尿病と戦う「Monster Manor」