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ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2021のルール変更とリーグの見所の解説

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2021は4年目となる今年、大きくルールやシステムが代わり、これまでとは見方が分からないという方もいると思うので、変更点についてまとめながら見所を紹介します。

(出展:https://sf.esports.capcom.com/)

SFL: Pro-JP 2021でこれまでと異なるルール

まず、前年から大きくシステムやルールが変わっているため、異なる点についてまとめておきます。

■従来のリーダーチーム制度に代わり企業チームオーナー制度を採用
(1チーム4名は昨年と同様)

■8企業チームが参加 うち5チームは4人の選手が確定

[出場企業](※はリーダー)
■v6プラス FAV Rohto Z!(オーナー企業:株式会社 KADOKAWA Game Linkage)
所属選手:sako※ / りゅうせい / ときど / ボンちゃん

■Good 8 Squad(オーナー企業:グッドエイトスクアッド 株式会社)
所属選手:ガチくん※ / カワノ / ぷげら / キチパ

■コミュファDetonatioN(オーナー企業:株式会社 Sun-Gence)
所属選手:板橋ザンギエフ※ / ナウマン / 竹内ジョン / 立川

■忍 ism Gaming(オーナー企業:株式会社 忍ism)
所属選手:ももち※ / 藤村 / ひぐち / 大谷

■魚群(オーナー企業:株式会社 TOPANGA)
所属選手:マゴ※ / まちゃぼー / もけ / 水派

■Saishunkan Sol 熊本(オーナー企業:再春館システム 株式会社)
所属選手:ネモ※ / Shuto / ?? /??(ドラフトから残り2名採用)

■Mildom Beast(オーナー企業:株式会社 DouYu Japan)
所属選手:ウメハラ※ / ふ~ど / ?? /??(ドラフトから残り2名採用)

■名古屋OJA BODY STAR(オーナー企業:名古屋王者 株式会社)
所属選手:MOV※ / どぐら / ?? /??(ドラフトから残り2名採用)

■選手が決まっていない3チームについては、残りの2枠をJeSUプロライセンス所有選手の中から選ぶ

■JeSUプロライセンスを発行するトライアウト大会(U-22大会含む)を各チームが開催し、優勝と準優勝の2名にJeSUプロライセンスを発行する

■SFL出場チームに入っていないJeSUプロライセンス所有者とトライアウト大会優勝・準優勝者限定の「プロライセンス限定大会」を開催しドラフトアピールの場とする(8月20日-21日の二日間にかけて大会を2回行う)

プロライセンス限定大会 1日目優勝:あきら(キャミィ)

プロライセンス限定大会 2日目優勝:YHC-餅(ダルシム)

■Saishunkan Sol・Mildom Beast・名古屋OJAの3チームが2名の選手枠に選手を取るための公開ドラフトを開く(8月21日)

ドラフト候補の28名

8月21日に行われたドラフト採用結果は以下となりました。
再春館SOL採用選手⇒(1巡目)NISHIKIN (2巡目)やない
名古屋OJA採用選手⇒(1巡目)あきら (2巡目)オニキ
doyujapan採用選手⇒(1巡目)YHC-餅 (2巡目)もると

ドラフト会議の詳細は記事末に記しています。

■キャラクターBANルールを廃止 代わりに「ホーム&アウェイ事前オーダールール」を採用

【ホーム&アウェイ事前オーダールール】とは

ざっくりとまとめましたが、この制度の問題点については、事前に5チームが実績のあるプロ選手の所属が決まっていて、3チームはプロの実績のないトライアウト選手も含めてのドラフトで残りの選手を取るというシステムとなっているため、不公平感や戦力的な不均衡が大きいのではということです。

なぜ全チームがドラフトから2名を取るシステムにしなかったのか。
全チーム2名採用であれば、トライアウトを勝ち抜いた選手にもよりチャンスが与えられたはずです。
事前にどの選手をどの企業チームが取るか、といった過程も視聴者に公開されず不透明な選考が行われています。

これらの問題点については以下に書いています。

SFL: Pro-JP 2021の見所10項目

問題点を踏まえた上で、それでもストリートファイターV最終シーズンのプロの技術を見られる長期戦、団体戦はSFLでしか見られないため、リーグを楽しんで見ていくために、見所として、以下の10項目を上げてみました。

Saishunkan Sol・Mildom Beast・名古屋OJAがドラフトで誰を取るか

8月21日に行われるドラフト会議で、Saishunkan Sol、Mildom Beast、名古屋OJAの3チームが誰を取るかでチームのカラーが大きく変わります。

特に、BANルールが廃止されたことで、メインキャラが今まで以上にクローズアップされる今リーグでは、YHC-餅(ダルシム)、NISHIKIN(ブランカ)、あきら(キャミィ)、GO1(メナト)、よっさん(ジュリ)の5名がトッププロかそれを凌駕する実力を持っているため、誰を引き入れるかでチームの力や方向性も大きく変わり、注目となります。

BANルールから解き放たれるウメハラ・ガイル

これまでは、強力なメインキャラを持っていたとしても、BANルールで思うように力を発揮出来なかった選手が、BANルールの廃止により練度の低いサブキャラに力を割く事無く、メインキャラに集中出来るようになるため、高いレベルの大会になる事が予想されます。
特に、これまでBANが集中してきたウメハラ選手のガイルには要注目でしょう。

また、ももち選手、ボンちゃん選手、マゴ選手といった複数キャラ使いにも、アウェイチームに被せて優位を取るという役割があるため、活躍の場が用意されています。

新ルールのホーム&アウェイ事前オーダーを活かせるか

新ルールとなるホーム&アウェイ事前オーダールールはこれまでのキャラクターBANとは全く異なる戦略が必要となるため、ルールを活かしたオーダーを取れるかどうかが注目されます。

ホーム&アウェイ事前オーダーの流れ

以下公式サイトよりホーム&アウェイ事前オーダーの特徴と基本ルールを掲載します。

・各チームの同じ対戦組合せは、必ず前半周と後半周、2回ずつ行われる為、「ホーム」と「アウェイ」は互いに1回ずつ行うことになる。
・【キャラクターBANルール】から生まれた、複数キャラクターを使いこなす選手の有利性は損なわず、1キャラクター特化型の選手も活躍出来る仕組み。
・新たな方式による、4人目の選手の価値向上、戦略性の向上。

基本ルール
・各対戦で勝利チームはポイントを獲得する(先鋒・中堅戦→1pt、大将戦→2pt)
 全節終了時点での、総合ポイントによりチーム順位を決定する。
・試合形式:先鋒・中堅戦→BO3、大将戦→BO5
・試合中、直前のGameで敗北した選手は、キャラクターを変更可能。
 Vトリガー・Vスキルは、直前のGame終了後、両選手とも変更可能
(出展:https://sf.esports.capcom.com/about/)

アウェイ側は、どのキャラがきてもいいように全対応出来るキャラ、例えばユリアンやガイルなどを出すことが安定の選択となります。
逆に、苦手を持つキャラを出してしまうと、ホーム側に有利キャラを被せられるため不利になる可能性があります。

ホーム側は、申告されたキャラクターを見て、優位となるキャラを直接対決に指定して「被せる」ことが可能なので、有利な立場で進められます。
逆に言うと、アウェイ側では失点(セットの得失点)を如何にして少なくし、ホーム側で如何にして得点を伸ばすかが駆け引きの焦点になります。

例えば、ホーム名古屋OJA、アウェイGood 8 Squadで戦った場合、アウェイ側のGood 8 Squadがバイソンを出してきた場合、ホーム側の名古屋OJAは被せでベガを出す事で有利を取る、といった具合です。
逆に、Good 8 Squadがホームだった場合は、アウェイのベガにバイソンを当てないようなオーダーを指定して、不利を回避する、といった運用が予想されます。

そのためにも、ドラフトで選手を取る3チームは、アウェイでも耐えられる全対応タイプのキャラを取るのか、或いは対策が難しい一芸・レアキャラタイプを取ってホーム側の被せ要員にするのか、等ドラフトから既に駆け引きが始まっています。

KADOKAWAとGood 8 Squadの優勝争い

説明不要のトッププロのときど、ボンちゃん、sakoの3名に国内最強ユリアンのりゅうせいという超強豪の優勝候補KADOKAWA(v6プラス FAV Rohto Z!)に対し、トパチャンとEVO 2021 Onlineのダブル優勝を果たしたエースのカワノを擁するグッドエイトスクアッド(Good 8 Squad)のどちらが優勝するかというのが一つの見所です。

ドラフト2名を抱える3チームは優勝争いとしては苦しいものの、どこまで食らい付けるかも注目でしょう。

カワノの国内3冠が懸かる大会

Good 8 Squadが優勝すれば、トパチャンとEVO 2021 Onlineと優勝したカワノ選手は連続優勝の国内三冠となり、前人未踏の実績となるでしょう。

カワノはまだ23歳と若い選手ですが、常人を超えた戦略、テクニック、反応速度を持ち、現在ときど選手と並ぶ日本のトップ選手です。
リーダーのガチくんを中心にチームメンバーも強力で、三冠も十分に可能性はあります。

ドラフト選手の活躍なるか

YHC-餅選手、NISHIKIN選手、あきら選手、GO1選手、よっさん選手を始めとするドラフト採用候補選手が、SFLという「プロがガチガチに対策してくる長期戦」で、どこまで力が通用するかも、大きな見所になります。

KADOKAWAやGood 8 Squadのトッププロをドラフト選手が倒す活躍があれば大きく盛り上がるでしょう。
ドラフト選手が活躍することで、SFL2021の制度の不均衡を覆すことになり視聴者には大きな楽しみになります。

ときど悲願の初優勝はあるか

ときど選手はこれまでSFLではトキドフレイムのリーダーとして参加しているものの、毎年ほぼ最下位となっており、SFL2020もチャンスがあったもののグランドファイナルで2位となり優勝なりませんでした。
今回は優勝候補のKADOKAWA所属で、大きなチャンスが来ています。

直近でときど選手はユリアンにキャラ変更して、2021年6月-7月に行われたINTEL World Open(インテルワールドオープン)日本・韓国地域決勝で優勝という結果を出した所で、個人としても波に乗っています。

果たしてときど選手は悲願のSFL初優勝となるか。

Saishunkan Sol リーダー・ネモのマネジメント戦略

SFL2020では巧みなチームマネジメント戦略を駆使して優勝したネモ選手ですが、SFL2021ではドラフトから2名を採用する戦力的に苦しい陣容となります。
ネモ選手が不利な状況を戦略で打開出来るかどうかも注目です。

リーダー・ウメハラと参謀・ふ~どの化学反応は起きるか

Mildom Beast所属のウメハラ選手とふ~ど選手は、これまでSFLではウメハラゴールド、フードガイアという別のチームでリーダーを張っていましたが、今回は同じチームとなります。

現在も同じゲーミングチーム所属ですが、直近では結婚を機にふ~ど選手は独立したような格好になり、余りコラボは見られなくなった二人ですが、団体戦として同じチームで果たして機能するかどうかも注目です。

ウメハラ選手はリーダーとしては、「強い選手を集めれば自ずと強いチームになる」という、ネモ選手とは対極的な思想を持っているように思います。
勢いに乗れば強いものの、これまでウメハラゴールドは上位の成績を残して来ませんでした。

そこに、これまでのリーダーの経験を持つふ~ど選手が参謀として入ることで、どこまでウメハラリーダーの考えを汲みつつ、オーダー戦略を構築出来るかどうかがポイントです。

まずは、8月21日のドラフト会議でMildom Beastがどの選手を取るかが一つの分岐点になるでしょう。

レアキャラの活躍

現状、ガイル、ユリアン、キャミィ、コーリン等がプロが大会に使うキャラクターとしてトップティアーに位置していますが、「いつキャラ」が活躍しても余り面白くありません。

トライアウト組を中心に、レアキャラのダルシム、ブランカ、ジュリ、ダン等がリーグをかき回すことを期待しています。

SFL: Pro-JP 2021の日程

SFL: Pro-JP 2021は2021年10月から12月にかけて行われます。
その後、上位3チームでプレーオフとグランドファイナルが行われます。

SFL: Pro-JP 2021の優勝予想

優勝予想は強力な布陣のKADOKAWAとGood 8 Squadの2択ですが、カワノを擁するGood 8 Squadの優勝と予想します。

カプコンカップを制し世界一の経験もある安定感抜群のリーダー・ガチくん、現在国内2冠のトップランナーで最強コーリン使いのカワノ、国内最強バイソン使いのぷげらの3名は、強力で隙のないメンバーです。
カワノを止められるチームがなければ、Good 8 Squadの独走状態となってもおかしくありません。

ポイントはアビゲイル、ザンギエフの2体を使いこなす4人目のメンバー・キチパのオーダー戦略。特にホーム側で、どこでキチパを投入し、相手キャラにキチパの使うデカキャラを被せるかが重要です。

カプコン公式大会観戦ガイド

格ゲーに詳しくない視聴者のために、カプコンから公式の大会観戦ガイドが提供されています。
格ゲーの応酬について詳しく知るためにも、SFLが始まるまでに読まれることをお奨めします。

ドラフト会議の様子

8月21日のドラフト会議の様子を以下に記します。
(投稿を分けると煩雑になるのでこの投稿に一つにまとめました。)

面接者の意気込み
再春館SOL
ネモ:「強い選手と若い選手を取ってリーグを盛り上げていきたい。」
Shuto:「(リーダーの)ネモさんに基本イエスです。」

名古屋OJA
まさやGM代理:「名古屋に縁のある方を指名してその方にスター選手になってもらいたい。」
Mov:「人様にイエスと言うのは大嫌いだが人様の人生に関係するのでビシッとしようと思う。」

doyujapan(ミルダムビースト)
清水リーグマネージャ:「優勝するためのメンバーを取りたい。」
ふ~ど:「ドラフトの会議をミスしないようにしたい。」

公開面接
最大3名をチョイスして、リモートで顔を映しながら5分から10分程度の本格的な面接が行われた。
意外にも一番人気であろうYHC-餅選手を面接ピックしたチームはなかった。

再春館SOL
NISHIKIN、ヤナイ、ストーム久保の3選手をピックしての面接。
既にお約束ともいえるネモ選手からストーム久保選手への「圧迫面接」が行われるかと思われたが、かなり本格的なやり取りが行われていた。

名古屋OJA
あきら、オニキ、工藤の3選手をピックしての面接。
MOV選手がGM代理名を呼び捨てにする独特の空気の中面接が行われた。

doyujapan(ミルダムビースト)
もると、よっさん、稲葉の3選手をピックしての面接。
自分の強みと弱み、ウメハラ氏とふ~ど氏から教わりたい部分などを質問した。ふ~ど選手からは、もると選手とよっさん選手に得意なキャラと苦手なキャラに関する質問が出た。

エキシビジョンマッチ
ドラフト候補者28名によるエキシビジョンマッチ。
各チーム採用者が選手とキャラを指定しての組み合わせが計3試合が行われた。

再春館SOLからの指定試合
もると(ダン)vsストーム久保(ダン):もるとが2-1で勝利。
(ネモ氏の個人配信によると、この試合はダン対策を見るために指定したとの事。)

名古屋OJAからの指定試合
オニキ(ベガ)vs工藤(春麗):工藤が2-0で勝利。

doyujapanからの指定試合
もると(ダン)vsあきら(キャミィ):もるとが2-1で勝利。

選手指名
ウメハラ氏が個人配信でスマホを操作し、「決めた」と一言。
ドラフト会議では、ふ~ど選手が慌ててスマホを見ながら、清水リーグマネージャに修正を指示するなど、慌しい一面も見られた。

ドラフト1巡目希望選手
再春館SOL NISHIKIN
名古屋OJA あきら
doyujapan YHC-餅
被りがないため各チームが選手獲得。

ドラフト2巡目希望選手
再春館SOL やない
名古屋OJA オニキ
doyujapan もると
被りがないため各チームが選手獲得。

ドラフト採用結果
再春館SOL NISHIKIN、やない
名古屋OJA あきら、オニキ
doyujapan YHC-餅、もると

結果的に、直近大会上位のNISHIKIN、あきら、YHC-餅選手が選ばれ、もう一人の枠は各チームも若手選手が入るという形になった。
純粋に現時点の強さだけではなく、自チームに取り込んだ若手の今後の成長を鑑みる等、企業の様々な思惑も絡んだドラフトになったように思う。

ウメハラ氏の個人配信よりドラフトに関する裏話

同日の個人配信でドラフトの裏話をされたので書き起こした内容を合わせて掲載します。

「doyujapan(ミルダムビースト)の事前候補としては、YHC-餅選手、あきら選手、GO1選手、様式美選手、もると選手、よっさん選手の6人を想定していた。

1巡目の指名で餅選手かあきら選手かを悩んだが、餅選手(ダルシム)はアウェイがきつくなる。
最初にアウェイ用の選手を取るかホーム用の選手が取るか難しかった。

餅選手がミルダムビーストを逆指名していた事からも、(他チームが)餅選手を第1指名で取るのが難しい(ビーストが指名するだろうという)現場の雰囲気を感じた。
1巡目にどこからも餅選手の指名がされず、(1巡目にあきら選手を取れたとして)2巡目はさすがに他チームからも餅選手指名があると思った。
餅選手を取れないのはトータル痛いと思った。
餅選手はキャミィにも勝っているし、(メンバーとしていれば)作戦を立て易い。
餅選手を2巡目の指名に回すリスクを考えると、餅選手を1巡目で取る事になった。

2巡目の指名では、あきら選手が残っていたら、あきら選手を取るのは決定していたが、名古屋OJAが1巡目であきら選手を取ったため、残ったよっさん選手、GO1選手、もると選手、様式美選手が候補となった。

誰を取るかは直前まで迷っていて、(現地の)ふ~ど選手とラインで相談していた。
SFLまでの単純な強さでいうとGO1選手がいいと思ったが、(餅選手の)ダルシムと(GO1選手の)メナトという組み合わせが、バイソン・ラシードなど苦手キャラが被ってしまい、チームバランスが悪くなる事に気が付いた。
そのため土壇場でGO1選手を取る線はなくなり、もると選手を採用する連絡をふ~ど氏にラインでした。

他の理由としては、他のドラフト候補は選手として知られているが、もると選手は余り知られていないという事がある。
ここで選ばないと、暫く活躍の機会がなく、一人役者が減るのは(業界にとって)勿体ないと思った。
もると選手は攻略の甘さもあるが、今後SFLの中心メンバーになるのではないかという期待もあった。
ただ、もっと強い選手も残っていたので、ふ~ど氏とは最後まで意見が割れたが、ウメハラ氏自身が推して、もると選手を取ることになった。

指定試合(もるとvsあきら)で、あきら選手のキャミィ選手に勝ったので、もると選手を取ると決まったが、もし負けていたら取らなかった。
(筆者註:SFLでマゴ、藤村等多数の選手がキャミィを使用しているため、キャミィに勝てることは絶対条件だったと思われる。)
他にはリュウ使いのうずら選手もいいと思った。

いずれにせよ、他のチームがGO1選手を取らなかったのが意外だった。

今後のアップデートでキャミィが弱体化する可能性もあった事は考慮した。そのため、(あきら、様式美等)キャミィ使いは実力を少し下に見る事になった。
ダルシムが弱体化はまずないだろうと。それもあって餅選手は第1希望確定になった。」

ネモ氏の個人配信よりドラフトに関する裏話


ドラフト会議の翌日の個人配信でドラフトの裏話をされたので書き起こした内容を合わせて掲載します。

「SFLは企業オーナー制度になって企業の意向がとても強い。
再春館SOLは熊本にある企業で、「出来れば熊本出身の選手を取って」となったがそういった選手はいなかった。

一人は強い選手がいないと色々言われてしまうので取るが、企業オーナーとしては必ずしも強い選手を取る事はそこまで考えて(重視して)いない。
「一人若い子を取って育ってくれればいい」という起業の意向があったので若手(やない選手)を取った。

(強い選手から取る)その中で候補はYHC-餅選手、NISHIKIN選手、よっさん選手、様式美選手、あきら選手。
キャミィはどうせ皆な対策するよね、と。だから取っても(微妙か)な、みたいな。
よっさん選手とNISHIKIN選手どちらを取るか、という事をShuto選手と話した。
自チームがユリアン2体なので、餅選手が仮に敵チームに入ったとしても、それほど脅威ではないと思った。
ダルシムは他に強い選手がいるので対策も出来そうだ、となった。
だったら取るのはNISHIKIN選手だ、となった。

今回はドラフトが3チームなので、ほぼ指名被りは気にする必要はなかった。よっさん選手は強いが、NISHIKIN選手とよっさん選手が大会で勝ってるというと、NISHIKIN選手だった。
NISHIKIN選手はトパチャンも出ているし、NISHIKIN選手を取るとなった。

若い子の誰を取るか、となった時に、どの選手の配信を見てもやないが現れるという。
あれだけやる気がある子を取らないのも可哀想だな、となった。
誰に教わりもせず、あれくらいの強さはある。
そういう真面目さを評価して、やない選手を取ることになった。

強さ重視で取るなら、NISHIKIN選手とよっさん選手を指名していた。
が、なるべく下の世代の子を育てていかないとダメだよね、となり、若い子一人を入れてほしいという。(意向を汲んだ。)
やない選手の真面目さは評価されるべきで、やない選手以外は有り得ないという感じだった。
驚いたのは、ドラフト会議が終わった後、FUKUSHIMA GAMINGにやない選手が所属したと発表があった。

取る人は事前に決まっていた。それで最後にストーム久保選手にチャンスを与えたが、やはりダメだったか、と。
あのダンミラーマッチは仕掛けてよかった。
まさかのミルダムビーストがもると選手を指名したので。

ストーム久保選手を指名しなかったのは、(本人の現在の活動内容が)大会に出るという感じではないから。
久保選手をSFLに出して欲しいんだったら、(所属チームの)広島 TEAM iXAがSFLに参加すればいいのでは。

俺は(この制度の問題点を)何度も言ってきたけど、トライアウト大会を何度もやって、8チームがトライアウトやって、それでプロが16人生まれてドラフト採用枠が6人しかない。
しかも今ライセンスを持っている選手も選ばれる可能性がある。
これどうなんですかっていう。
それは自分の意見だけかもしれないので、改善出来るようにアンケートをして下さいとか、そういう事はやって欲しいと。
何のために(JeSU)ライセンス(所有者)増やすのっていう。

今回SFL出たけれど、不満に思う事も結構あると思う。
前回は試合に全く出ない人もいたわけだし。
(筆者註:正確には、選手は必ず全後半1試合は出る規定になっている。10節中2試合出場に留まった選手が3人いたが、1試合も出なかった選手はいない。)

何で4人チームで1人しか出られないっていう。補欠枠がもうちょっとあってもいいじゃないかとか色んな意見が出てくると思うので、それはアンケート取るようにして下さいって。(運営に言った。)

今回だって(事前のチーム分けで)4人決まっているチームが殆どとか、本当に意味が分からなかった。俺だって再春館SOLに決まったのが凄い遅かったから、「この人としか組めません」っていわれて悶絶した。
「それならやる気のあるShutoがいいです」と言った。
「この選手どうですか?」って(担当者から)言われて、それだったら「トライアウト勝ち残ってくる選手の方が絶対いいです」と言った。
「この選手がいいです(希望します)」というと、「(担当者に)もう決まっているから無理です」と言われた。
色々あるんです、大人の事情マックスで。俺が多分一番食らってる。
決まったものは決まったものだから、このチームで頑張るけどね。

結構、複雑よね。選手にスポンサーが既に付いていたりするから、そこが難しかったりするよね。
企業としてこのリーグに投資しますだから、ヤマグチとジョニィ(いずれも忍ism Gaming 所属)は正直、取りにくいよね。
企業がいなかったらそもそもこのリーグ開催されていないから、企業の意向を重視するのは普通の事だと思う。それはもう、仕様がないです。

ただ、やない選手がFUKUSHIMA GAMING所属で(再春館SOLの)熊本を名乗るのは大丈夫なのかと思ってしまうけど。
「今期のSFLだけのメンバーです」っていう。(説明でいけるのかもしれない。)
そこからこの選手本当いいなあってなったら所属が変わるというのもあるかもしれないが、今のところはないのかも。

名古屋OJAはどうなんだろうね。もうちょっと新しい人にフォーカスが当たるような枠組みにした方がいいんじゃないかな。

個人的にはKADOKAWA(KADOKAWA Game Linkage)とRohto Z!がくっ付きましたとか意味が分からないと思った。
あそこを二つに分けてトライアウト(ドラフト)から二人入れたほうが絶対良かった。
まあ何で、取り合えず頑張ります。
俺の中では、いい経験になったという感じです。」

【その他】
・よっさん選手の話しでは、名古屋OJAは直前に直接的な面談があり、本当の会社面談みたいな形で企業貢献などについて質問されたとの事。
・ウメハラジオで事前に偽名トークしていた名前の答え合わせは、前田=よっさん選手。
・名古屋OJAどぐら氏によると、GO1選手を指名しなかったのは諸事情のためとの事。理由は”言えない”とした。

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