唐突な書き出しですが、私は多趣味です。
好奇心旺盛といえば聞こえは良いですが、興味の赴くままに、色んなことに手を出してきました。
広く浅く。
何かに突出していて、人に誇れるほど突き詰めた事があるかといえば無いと思います。
飽きっぽいわけではなくて、どれもゆるーく、長ーく、続いているから、家族からするとたまったもんじゃないと思います。
身体を動かすのが好きで、今まで取り組んだスポーツは、時系列順で書きだすと、水泳、スキー、バスケットボール、スケートボード、スノーボード、テニス、サーフィン、ランニング、トレイルランニング。
インドアな趣味なら、ゲーム、読書、映画鑑賞、絵を描くこと、モノを作ること。
家族でやるボードゲームや、トランプ、UNOなんかのカードゲームもするし、コンピュータゲームはファミコンから始まって、メガドライブ、ゲームボーイ、スーパーファミコン、セガサターン、プレイステーション、プレイステーション2、PSP、プレイステーション3、SWITCH、PS4と一通りやってきた。
読書はジャンル問わず、興味の出たものは読んでみたいし、絵に関しては、特別な勉強をしたわけではないから、ただ好きで描いているだけですが、書いていると気持ちが落ち着くし、描いた絵をほめてくれる人もいて、手元から旅立っていくこともあります。
何かモノを作ることも、絵を描くことに似ているかもしれないです。
作るというところまではいかなかったけれど、10代から服が好きで、大学卒業後の最初の仕事はブランド古着を扱う先駆けの会社に入社しました。
当初予定にはなかった家業を継ぐというフラグが立ってしまい、地元に帰る必要が生じて、ファッションの世界で仕事をすることは道半ばで辞めてしまったけど、今も服が好きなのは変わらないです。
もちろん着て楽しむ事は楽しいけど、いつのまにか収集物の一つとしても好きという感じです。
興味のない人にとっては、ただの無駄遣いに見えることもあると思いますが、好きな服を着るとテンションが上がって元気が出るので、病気になってからはなおのこと、病院に行くときとかは気合を入れた服装をしたりします。
現在の仕事はパッケージのデザイン、設計をしながら営業もして、自社で製造販売まで行っているので、たまたま好きなことと仕事がつながっているのは恵まれているかもしれません。
コロナのこともあって、自宅療養しながらテレワークでの仕事にはなっていますが、無理をしないで済む働き方になっているので、運が良かったと思います。
思いつくまま挙げてみましたが、これだけでもいろんなことに時間を使っているのがわかります。
病後にわかった、多趣味でよかったこと
多趣味であることでよかったことといえば、病気になる前は、取引先との打ち合わせでの雑談で、話題の引き出しに困ることがあまりなかったので、その点はとても助かりました。
詳しくはなくても、入り口になるネタはたいてい持っているので、話し相手がその道を究めた人だったりすれば、知らないことを教えてもらえるし、たいてい気持ちよく教えてくれるので、話が盛り上がって本題に入りやすかったです。
以前雑談力について説いた本もあったくらいなので、雑談ができることは仕事に活かせると思います。
では、病気になってからの今はどう役に立っているか。
体調や時間、その日の気分によって、いろんなことに時間を費やせることで、病気でドロップアウトしている状況というマイナス面ばかり見ることなく、やりたかった趣味の時間にも時間を費やせるとポジティブにとらえることができます。
身体を動かすことが好きだったメリット
スポーツに関しては、まだまだ体力が戻りきらないですし、運動許可は出ましたが、落ちた筋力で急に動いたため腰を痛めてしまい、本格的に取り組むことはできませんが、もともと練習やトレーニング好きなので、肉体的なリハビリをあまり苦痛に感じずに行えます。
この点は、主治医や看護師さん、理学療法士の方にも言われましたが、苦しい闘病を乗り越えるのには、とてもプラスになるとのことでした。
ゲーム好きだったメリット
一部の方からはゲームによる弊害を取りざたされることもありますが、私はゲームで結構人生救われた人間なので肯定的な人です。
数少ない肯定的な研究者なんだと思いますが、ジェイン・マクゴニガル氏が、「スーパーベターになろう!」という本を出してくれて、アメリカでの研究内容をもとにした、ゲームの良い効能を書いてくれてます。
とはいっても、やっぱりやりすぎはよくないし、やり方を間違えば害は出るみたいですが。
私のように闘病生活を送っている場合、ゲームを使って療養生活を充実させるには、現実逃避的にゲームにのめりこむのではなく、ゲームで与えられるクエストやミッションをクリアして得られる満足感を、現実世界でも同じように利用するとよいらしいです。
例えば、苦しい抗がん剤治療や手術、リハビリなどを、クエストやミッションととらえて取り組んでいけば、楽しめるくらいになるんじゃないだろうか。
トロフィーのように、手帳にスタンプやシールを貼っていくのも良いかもしれません。
私は日記に書き込むこんだり、SNSを通して友人に発信したりして、今日を乗り切った自分を残しておくというやり方が、RPGのようかもしれません。
読書が好きだったメリット
本を読むことが好きだったメリットは、特に入院生活で感じることができました。
抗がん剤治療が佳境になると、ベッドから動くことすらままならないし、DVDで映画を見るには約2時間かかるので、吐き気が押し寄せると途中で止めないといけなくなってしまう。
その点読書は、読んでいる途中で本を閉じて休んでも、次に読み始めるとき案外すんなりと内容をつないで再開できたりする。
文庫本や新書なら、ベッドで横になっていても、単行本と違って重さが苦にならない。
面白い小説なら、映像が頭に浮かんできて、物語に没頭できるので、その間は病気のことが頭から消えてくれる。
脳波計つけて計測したわけじゃないけど、きっといい波形が出てたんじゃないかと思います。
絵を描くことやモノを作ることのメリット
展覧会やコンペを目指すわけではないし、自己満足でしかないですが、絵を描くことやモノを作るという創造的なことをすることも、ストレスの軽減に役立つらしいです。
タイトルは忘れたけど、病気療養関係の他の本でも読んだことあったし、スーパーベターの中にも書いてあったので、科学的な根拠はあると思います。
服好きだったメリット
これはメリットといっていいのかわかんないです。
ただ、私のような血液疾患や、がん患者の人たちにとって、検査のために病院へ行くことは結構億劫なこと。
なにか楽しみやご褒美的なものをうまく設定して、それこそゲーム的にミッションにしあげないと、必要な検査でさえも苦痛でしかなくなってしまいます。
私の場合は、誰かに会うわけでも、誰かに見せるためでもないけど、どんな服を着て気分を高めようか考えて、RPGでいうところの武器防具をまとうような感覚で出かけることで、乗り切っています。
SNSに写真付きでワクチン接種に向かう旨をアップしたら、友人から『最強装備!!』とコメントが入ったので、伝わる人には伝わっています。
まとめてきなこと
看護師さんに聞かれたことがきっかけで、なんで私がネガティブになりがちな闘病生活を、ポジティブにとらえて治療に臨んでいけるかを日々考えています。
思いついたことや、闘病生活で役立ったことをいろいろ書いていますが、もともとの性格が良かったのかもしれませんが、多趣味なこともよかったんじゃないかと思いついて書いてみました。
今まで時間がなくてできなかったやりたかったこと、なんでもいいから興味の赴くままに手を出してみるのも、つらくネガティブになりがちな闘病生活を、楽しくポジティブに変えていけるんじゃないかと思いました。
白血病になってつくづく感じる、人生一度きりという言葉。
やりたいと思ったことは、失敗なんか気にせずなんでもチャレンジしようと思っています。