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布団の中でも、トイレでも #wgac2021

これは「War-Gamers Advent Calendar 2021」の12月9日分です。

2021年、僕がこれまでプレイしたウォーゲームは全部で66タイトル。そのうち紙のコンポーネントを使ってプレイしたのは2タイトルだけで、残りはすべてiPadでプレイしています。

紙のウォーゲームはiPadを使って、例えばこの動画のようにプレイします。

もともとは紙のコンポーネントのウォーゲームを、iPadの表計算アプリ『Numbers』でプレイできるようにする方法は、この記事で紹介しています。

前述した66タイトルはいずれもソロプレイです。何年か前から、ウォーゲームの対戦をあまりしなくなっていて、それが今も続いています。ソロプレイは楽しくて、特に不満はありませんが、このTweetで紹介したようなやり方の対戦は、そのうちに気まぐれで実現させるかもしれません。

ウォーゲームをiPadでプレイするメリットは、ぱっと思いつくだけでもかなりあります。広いテーブルを用意しなくてよい。小さい文字を拡大表示できる。飲み物や揚げ物と一緒でもOK。布団の中でも、トイレでも、病院の待合室でも、ちょっとした外出先でもプレイできる。などなどなど。

紙のコンポーネントにも当然いいところはあります。プレイヤーが自分でコンポーネントを動かさなければゲームが進まないところは、iPadも紙も同じです。iPadには自動的にコマが動いたり、AIが相手のムーブをやってくれるウォーゲームがありますが、それはまた別の話です。

iPadでウォーゲームをプレイしていると、「お、ここが紙と違うな」と感じることがあります。違うから便利なこともあれば、不便なこともあるのですが、紙のコンポーネントで当たり前に思っていたことについて、ちょっとした気づきを得た気になれます。

もっとも頻繁に違いを感じるのは、コマをスタックさせるときです。紙のコマは後から載せたものが上に積み重なっていきますが、画像データのコマを一番上に積むためには、メニューから「最前面に移動」を選ぶひと手間があります。1コマ移動するたびに積み順を調整するのはなかなか億劫です。

さらに、紙のコマならスタックをひとまとめに裏返せますが、iPadでは1コマずつ選択して裏返すことになります。ターンの最後にすべてのコマを裏返すようなゲームでは、これがかなりの苦行になります。

iPadでは、カードやチットをシャッフルするにもひと手間かかります。紙のカードを重ねてシャッフルしたり、紙のチットをカップに入れて目をつぶってかき混ぜたりするのに相当する機能は、iPad(というかNumbers)にありません。

苦しいやり方だとは思いつつも、カードやチットを縦横に並べて、ダイスを2個ふって「上から何番目で左から何番目」を選ぶようにしています。既に選ばれて空席になっているところが当たったら、ダイスはふりなおしです。カードデッキとチットプールは偉大なり。

Vassalがスタックやシャッフルを、紙のコンポーネントと同じようにやってくれるのはすごいことです。もちろんNumbersがすごくないわけではなく、アプリを本来とは違う用途に無理やり使っているだけの話です。VassalもNumbersもiPadも、それぞれありがたく使わせてもらってます。

iPadでスタックやシャッフルに手間がかかることが、新しいウォーゲームを突然変異的に産んだりしないでしょうか。例えばアントライドのゲームをiPadでプレイすると、毎度すべてのユニットから無作為に1個選ぶ方がプレイは楽だし、シミュレーションとしても正しいのではないかと思ったりします。

紙とiPadでもうひとつ違うなと思うのは、プレイ画像の迫力と臨場感です。iPadでは鮮明かつ美しいスクリーンショットを撮ることができるのですが、テーブルに広げられた紙のコンポーネントの画像に比べて、何かが足りません。紙のゲームを写した方が「映える」ような気がします。

「食卓でウォーゲーム」とか「駅でウォーゲーム」といった画像を撮ってしまうのは、盤面そのものが持つパワーに自信を持てないからかもしれません。食卓や駅でウォーゲームを遊べることにも、それはそれでパワーや面白さはあるのですが、紙のコンポーネントのような迫力もあったらなおいいなぁ、と。

なお、僕が使っているiPadは、2020年に発売された「第8世代」で、メモリは32GBのWiFiモデルです。その当時の最も安価なiPadですが、ウォーゲームをプレイする分には不自由ありません。

これからウォーゲームのためにiPadを買おうと思う方は、現行の最安モデル(第9世代、64GB、WiFi)でも全然大丈夫だと思います。どのモデルにしたとしても、Apple Pencilはたぶん欲しくなります。

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