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【ゲームレビュー】FOREVER BLUE 海の呼び声ーーダイビングゲームの金字塔

ゲーム名:FOREVER BLUE 海の呼び声
プラットフォーム:Wii
発売日:2009年9月17日
開発元:ARIKA
FOREVER BLUE 海の呼び声 (nintendo.co.jp)

海洋生物調査海遊ゲーム

【いきもの収録項目数】
全347
動物48 魚220 水49 ハ両6 鳥21 虫0 古生3

 海洋生物を調査しながら海遊する、いわゆるダイビングゲームといえば、この作品『FOREVER BLUE 海の呼び声』です。ダイビングゲームはいろいろありますが、このゲームほど、システムがすっきりし、いきものも多く、ストーリーもしっかり楽しめるゲームはあまりないと言えます*1。
 海底遺跡の探索や海底に落ちているメダルなどを集めることで、出てくるようになるいきものもいて、いきものを見るためにプレイするとしても、けっこうしっかりとゲームの要素をやっていかなければなりません。
 いきものは前作に比べると100近く増えています。ペンギンなどはあまり増えていませんが、魚や水のいきものの数がしっかりと増えています。エリアとしてはアマゾン川のような熱帯の魚たちが追加されているので、その分の魚が増えています。

熱帯の代表的な魚 ピラルク

 前作『FOREVER BLUE』では説明文は二つもしくは三つのセクションに分かれて書かれていました。しかし、今作では前作で一つ目に書かれていたセクションである「見た目の文章的説明」を省いて、スマートな説明文になっています。そのため、「その魚の概要」+(あれば)「その魚にまつわる豆知識」の一つもしくは二つのセクションの説明です。

全長約20㎝。
体は細長く、体幅が狭く、尾ビレは二又に分かれる。体色は背面が青色で、腹面は銀白色。おもに冬のロックランド周辺などを群れで泳いでいる。
体の横側に黒色の斑点が1~3列並ぶ。この斑点は、まれにほとんど無い場合や、もっと多く現れる場合もある。
産卵は日没後から深夜にかけて水深数十mで行う。1回の産卵期で複数回産卵すると考えられ、1匹のメスが合計4万~12万粒を産むと推定されている。しかし卵から成魚にまで成長する確率は、数百万分の一という厳しい世界である。

『FOREVER BLUE』より、マイワシの説明文

全長約20㎝。
青い背中と銀色の腹をした細長い体が特徴。また、体の横に黒色の斑点が並ぶ。非常に大きな群れで回遊を行い、その数は数万から多いときには、億を超えることもあるようだ。

『FOREVER BLUE 海の呼び声』より、マイワシの説明文

 比べてみると、かなり文章の違いがあるのがわかります。

 さて、『FOREVER BLUE』シリーズはしっかりと学名を書いてくれているゲームですが、熱帯魚系は図鑑に載っていない+Wikipediaにない可能性があるという問題をはらんでいるため、調べるときに詰まることが何度かありました。熱帯魚系はなにか良い図鑑がありますかね……。

 最初の方に「ゲームの要素をしっかりやらないと……」と書いたのですが、その理由は古生物に会うためでした。幸い、このゲームは人気のゲームであり、攻略Wikiもしっかり分かりやすく書いているため、プレイはそこまで困難ではなかったです。しかし、出入りを繰り返さなければならないので、少しめんどくさいような気持ちになることは確かです。そして、見つからないからやり直すことをしばしばあります。こうした作業も楽しさの一つなのかもしれませんが、苦手な人は苦手かもしれないと感じました。

アノマロカリス

 いろいろな海遊ゲームで伝えてきたことですが、ゲーム世界の海には面白くすてきないきものたちだけでなく、神秘的な場所や古生物などの不思議な出会いがあります。『FOREVER BLUE 海の呼び声』で体験できるゲーム体験は現在でも唯一無二と言えるほどの完成度です。Wiiでプレイをするというハードルはありますが、機会や手段があるときはぜひプレイをしてみてください。

*1:『AQUANOTE’S HOLIDAY』というゲームも名作です。システム、いきものの数ともにすばらしいゲームです。しかし、ストーリーの没入感で言うと、今作の方が上だと思います。

※前作:『FOREVER BLUE』のレビュー

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