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「自然の美しさや厳しさ、芸術の美しさや奥深さ。そうしたものに気付き、絵に描いたり、話したくなる程度に健康でいること。」

 忙しくて心を失くしていると感じる時は大抵、普段歩く景色の変化に気付けていない時だなと感じます。今で言うと、東京は快晴が本当に多い時期で、空と街のコントラストが本当に綺麗です。色づいている葉も、常緑樹の葉も、全てが調和を保っているように感じられます。昨日まで咲いていなかった花に気付けたり、昨日よりも柿の実が大きくなっている事に気付いたり、朝早い日は朝露に濡れる葉を見て光の美しさに気付いたりする事が出来ます。

 自分で選んだ音楽でしか心を満たせないのではなく、街中でかかっている音楽や誰かが口ずさむ声、何なら動物の鳴き声でも心を満たせている時は本当に幸せを感じられているんだなと思います。動物といえば、最近はモフモフしたポメラニアンと一緒に散歩できることが人の幸せなんじゃないかと思うくらい、犬が可愛く見えます。

 美術館に月に数度足を運びますが、同じ作品でも見え方が異なることはよくあります。そうした時に思うのは、自分の心の在り方がその都度少しずつ変わっていることと、そしてそれに気付く為にアートに触れているのかもしれないということです。初めて見た作品に感動を覚えることも一つの楽しみですが、同じ作品に対して見方が変わっている時、何なら心が動かなくなっている時の方が味わい深いと思えるのです。

 実存している自分がどんな解釈をしているのか、そうした事を俯瞰した目線で見ている時は、自分自身を一つの生物として観察しているような気分です。逆に、解釈ばかりで実存している自分が見えなくなる時は、まるで自分が世界そのものかのような気分になります。こうした違いを楽しみつつ、その違いが起こるのは大抵健康に依るものだと気付いたのは本当に最近です。

 健康の保ち方は人それぞれかと思いますが、ヒトという生物に共通した規範を守りつつ、自分という個体にあった睡眠サイクルや食事、運動といったものを出来ている時と、そうでない時の差があまりにもあるので、偶にサウナや瞑想で調節する必要もあるなと思います。

 そうした健康を保ちつつ、自然の美しさや厳しさ、芸術の美しさや奥深さについて、誰かと話す事が出来たり、1人でいる時は絵を描いたりしていることが豊かさなのかなと感じるこの頃です。
 

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