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『三角耳は威風堂々』


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辿り着いた町には、ニンゲンがいなかった。
どの店もガランとしているが入り口には"営業中"の下げ札がしてある。
そうして、店先には香箱座りの"店主"がどっしり構えているのである。


なんとなく無言で入店するのも気が引ける。
「こんにちは」と挨拶。
チラリと一瞥、返事はナシ。


そろりそろりと敷居をまたぐ。


はてさて手持ちの通貨で事足りるだろうか。
無事に、出て来られるのだろうか。


"ミアオ"と後ろで声がした。











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