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城定監督の眼鏡ヒロインがどストライク「恋のいばら」

城定秀夫監督作品を劇場で鑑賞するのは、「アルプススタンドのはしの方」以来です。気になる作品もありましたが、なかなか近くで上映されず。本作は車で1時間の距離にあるイオンシネマで鑑賞できたので、イベント割ムビチケを駆使して鑑賞してまいりました。

あらすじ:
ダンサー志望の莉子(玉城ティナ)は、ある日バスで彼氏の健太郎(渡邊圭佑)の元カノだという図書館勤務の桃(松本穂香)に、リベンジポルノの恐れがあるから彼に撮られた恥ずかしい写真を削除するため、家に忍び込んでほしいと頼まれるのだが……。

事前にイメージしていた内容よりコミカルな、元カノと今(?)カノの奇妙な友情物語でした。
映画を見ている間に鍵を盗み、合鍵を作るくだりや、せっかく作ったのに、キーチェーンがしてあって入れないオチなど、ハラハラドキドキするシーンと、笑えるシーンがとても良かったです。
後半は潜入劇から一転、彼女たちの本心が暴かれるにつれ、予想外だけど絶対そっちの方がいい!な展開に転がっていきます。百合と受け取るかバディものと受け取るか、私は桃の莉子への想いは愛、莉子は桃に対して友情を感じていると捉えましたが、さて。

玉城ティナさんは、昨年鑑賞した「窓辺にて」では女子高生ベストセラー作家を軽やかに演じていましたが、本作では同年代の女性を演じており、結構下着姿になるシーンも多く、演技の振り幅大きいなあ、と感心していました。

そしてもう一人の主役、松本穂香さん、私今まで出演作未見で今回初めて拝見しましたが、かなり活躍させているんですね。地味目な女性役に説得力を持たせて演じており、こちらも上手な方だなあ、と思いながら見ていました。

彼女たちのある意味敵役の渡邊圭佑さんは、仮面ライダージオウで祝え!やってた人ですね。基本悪い人じゃないんだけど、惚れっぽいんだろうなあ、と思わせる演技と、身勝手さを感じさせる演技が絶妙でした。

あと、パンフを読むと、終わってみれば本作のキーパーソンだった健太郎のおばあちゃんを演じていた白川和子さんは、かつて日活ロマンポルノで団地妻シリーズなどを演じられていた方なのですね。城定監督の来歴も考えると、なかなか感慨深く……。

新年1発目の映画、何を見に行くか悩みましたが、本作はとても「当たり」だったと思います。

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