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グウェン成分多め!「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」


前作に引き続き、吹替版で鑑賞。安定感バッチリで良かったですが、ちょっと若者言葉に苦しい部分もあったかな……。

まずは予告では感じられなかったアート性が凄かったです。冒頭がグウェンパートで、その後も彼女を描く比重が大きいのですが、彼女が住むアース65の感情とリンクするような淡い色使いの背景から度肝を抜かれました。予告はもっとこの部分も強調すべきだったのでは、と思わずにはいられません。

逆にマイルスの世界であるアース1610は3DCGで作られたフォトリアルな世界。それ以外にもレゴの世界、実写世界にインド風、未来的な世界それぞれに表現方法も全く違うアプローチで作られており、世界が変わるたびにワクワクしていました。そしてその世界から来たスパイダーマンたちは、それぞれのタッチを身に纏っており、それが一堂に会する画面は、時々自分が何を見ているのかわからなくなるほど。

ストーリーはグウェン、マイルスそれぞれの親子関係にスポットを当てつつ、スパイダーマンシリーズ、というよりヒーローの宿命とも言える、身近な人の命を救えない定めを、バースのルールにしたスパイダー・ソサエティとマイルズの対立と、前作の因縁で生まれたヴィラン、スポットとの戦いが描かれていました。
これらのテーマがどれも霧散せず、有機的に絡む展開が見事で。次でどう畳むのか、とても気になりました。

楽曲も相変わらず良くて、本当に非の打ち所がない作品でした。2部作であるため、ラストがクリフハンガーで終わるのだけが残念ですが、それでも続きが楽しみになる終わり方でした。

パンフレットは1,100円。ビジュアル多めで、各アースの制作秘話など、情報統制が厳しいMCUのパンフレットより充実している印象でした。巻末にシールもあつてお得感もありますが、吹替声優の紹介が皆無だったのだけが残念でした。

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