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負けた気がしないゼロックス・川崎フロンターレ戦 忖度なし採点&寸評

2021年2月20日 ゼロックススーパーカップ 

2対3。しかし負けたような気がしないのは私だけでしょうか。

戦術パトリックで2位となった昨シーズンから、いきなり攻撃的なポゼッションサッカーへの変革を高らかに宣言したわれらが宮本恒靖監督。

1-0の試合がお好み、と言っておきながら、またどういったお考えで・・・という気持ちがどうしてもぬぐえないまま迎えたゼロックスでしたが、いやはやどうして。

前半立ち上がりは昨季の開幕・マリノス戦を思い出させるハイプレスで仕掛けたと思いきや、すぐ川崎に対応されて自陣に張り付け状態に。。。

しかし後半はアンカー山本がきっちりパスをつないで展開し、ややラッキーな面もあれど2得点。右サイドバックに起用した小野瀬が、これまた右ウイングで起用された矢島との連携で、なんちゃってポジショナルプレーをみせたり、はたまた藤春まで偽サイドバックの真似事まで始める始末。

しかしやはりガンバの選手はうまいのでしょうか。数週間の付け焼刃でも、それっぽい切れ味は見せるから不思議なもの。最後はこれもガンバっぽい集中力の途切れ方で失点し、惜しくも散った夢でした。

では忖度なしの採点&寸評、行ってみましょう。

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GK東口 7・5

シーズン初戦からはやくもフルスロットル。反応鋭き事雷のごとし。ポジショニングも間違いがないのでしょう。とにかくシュートを体に当てまくり。彼以上にGKが、本当に日本にいるのでしょうか。知らんけど。

DF小野瀬 6・0

怪我で出遅れている情報がありましたが、まさかの右SB起用。思い切り裏を取られて必死に後追いした前半。不安は募るばかりでした。しかし後半は矢島がサイドに開けば中をつき、中をとればサイドを走る現代型サイドバックの片りんも。わずか1週間の準備でこれなら、十分合格点では。

DF菅沼 5・5

昌子でもヨングォンでもなく、しれっと開幕スタメンに名を連ねる第4の男。守備では大きなミスはなかったように見えましたが、ビルドアップを後ろからしっかりつなごうというコンセプトの中では、やはり引きつけられない点はマイナスでしょう。

DF三浦 4・5

祝・結婚のファーストマッチは、いつもの三浦弦太でした。プレーをひとつずつ切り取っていけば、拍手を送りたくなるプレーもあれば、ため息の出るプレーも。田中碧にはじかれて1失点目の起点となり、小林についていけずに決勝点にも絡んでしまいました。CBとしてはやはり重厚感というか、安定感が足りませぬ。

DF藤春 5・5

今年こそ、開幕スタメンから消えるのではと危惧しておりましたが、いつものようにそこにあなたはいました。風のような快足に陰りがみられるのでは、と感じた部分もありましたが、インサイドにポジションを取ってビルドアップにも関与するプレーも。しかしタッチラインを駆け抜けるあなたはもういないの、と思うと、なぜか悲しい気持ちになりました。

MF山本 6・5

先発予想にはチュセジョン選手を置いた身としては、直接会ってお詫びしたい気持ちです。寄せられてもさばき、こともなげにターンする姿にはもはや洗練された司令塔が持つ優雅さが漂っていました。後半、藤春に出したシュートモーションからの絶妙スルーパスで、白飯3杯はいけます。前半にひとつ、ミスパスでピンチを招いた以外は、すばらしかったのではないでしょうか。

MF井手口 6・5

お久しぶりにお見かけしましたが、まるで新品の電池に付け替えられたようなフル充電状態。守備の回収力は文句なしでしょう。ただ山本のプレーを隣で見せられると、もう少し前を向けるようなプレーができれば、もっとすごい選手になるのではと期待してしまいます。

MF倉田 5・5

守備であなをあけない献身はさすがでしたが、攻撃の局面での存在感がうすうすでした。真面目に守備を頑張りすぎちゃうと、攻撃でエネルギーを出し切れないのかな、と以前から思っていました。走りすぎず、立ち位置でうまく相手を引き出すようなプレーも覚えてほしいところです。

FW矢島 6・5

驚きの右ウイング起用。意外のうまいハイプレスの先導役としてスタートを切りましたが、すぐに対面の旗手に押し込まれて自陣深くへ。しかし後半は中へ外へとポジションしながら、攻撃の起点となりつつ、貴重なゴールも奪ってみせました。お見事。

FWパトリック 5・5

ライバルのレアンドロ・ペレイラが加入しましたが、やはり昨季の大黒柱が開幕スタメンはゲット。ポストプレーのたどたどしさは否めませんが、豪快オーバーヘッドでレアンドロダミアンに対抗するあたりのエネルギッシュさは好印象でした。

FW川﨑 5・0

宇佐美選手の負傷で得たチャンスでしょうが、まだまだといった印象でした。仕掛けからのミドルはありましたが、正直それ以外の選択肢はないのかな、と見えてしまい、、、でもハンドを誘ってのPKゲットはお手柄。将来性あふれる若者が、大舞台で傷つかずすんだのはよかったのか、悪かったのか。

交代

FWチアゴ・アウベス 5・0

 いやそこから狙うの、という距離からでもシュートの気配を漂わせました。投入直後のチャンスを生かせないあたり、運の弱さは感じましたが・・・

FWレアンドロ・ペレイラ 5・0

エース候補にまだ見せ場は多くありませんでしたが、クロスにパトと並んで突っ込んだ姿は迫力十分でした。しかし川崎MF塚川選手とのバチバチとしたエアバトルにやや嫌悪感を示していた当たりをみると、競り合いはお好みではないのでしょうか。

FW一美 採点なし

DF高尾 採点なし


宮本恒靖監督 5・5

冒頭では口が滑って悪口も書いてしましましたが、短い準備期間でポゼッションサッカーを形にしてきたことは素直に素晴らしいお仕事だと思っております。ポジショナルプレーと言われる立ち位置で相手を困らせるサッカーには、監督の手腕が不可欠。今後がものすごく楽しみです。ただ・・・これまでもそうですが、やたらとフォーメーションをいじりたがる癖はちょっと・・・きょうもいい感じになってきたタイミングで4-3-3から4-4-2に変更しましたが、変えなかったほうがよかったのではないでしょうか。まずはベースとなる形が染みついてからの、第2形態を期待いたします。


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