gamba! 代表取締役を退任しました
2012年11月にgamba!を創業して丸10年。
たくさんの嬉しかったことと同時に、泣きそうになるような辛いことも山盛りの日々でした。
そして、昨年末をもってgamba! 代表取締役を退任しました。
これまで、gamba! をご愛顧くださったお客様、これまで一緒に働いてくれた社員のみなさま、その他さまざまな形で関わってくれたみなさま、本当にお世話になりました。たくさんのみなさまに支えられたおかげで、ここまでやってくることができました。
本当にありがとうございました。
少しだけ、この10年の振り返りと今後のことについて書いてみたいと思います。
※ gamba!の技術開発の引き継ぎなど残務対応のため、3月末までは非常勤取締役として残る予定です。
初めてのgamba!の売上は21万円
これを安いと思うか高いと思うか。少なくとも当時の自分は、めちゃくちゃ大喜びでした。
当時私が書た日報が残っていたので、ここに晒しておきますw。
ちなみに、社内で運用しているgamba!には創業以来すべての日報が残っているので、こういう小っ恥ずかしいものがザクザクでてきます。
ちなみにこの週末は、当時の社員たちとステーキ食べに行ったことを思い出します。めちゃめちゃ、うまかったです。
思い出深い gamba! アワード
この10年の出来事の中で、自分にとっての一番の思い出をあげるとすれば、間違いなくgamba! アワードを挙げたいと思います。
自分の作ったアプリを愛してくれているお客様と、こんなに楽しいセッションを持てたのは、開発者冥利に尽きます。
このアワード発表の中で一番印象的だったのが、こちらのシーン。カスケホーム様という長らくgamba!をお使いいただいているお客様とのやりとりですが、gamba!を導入したことでコミュニケーションが活発になり、楽しい職場に変わっていったというお話を聞けたことです。
gamba! をご愛顧くださるお客様があってのいまの自分があると思います。
まさに、そのことを強く確認させてくれた経験でした。
rakumoへの株式譲渡完了&新体制が発足!
2022年6月30日、無事、株式会社gambaの全株式をrakumo株式会社に譲渡しました。
最大の懸案だった、「誰が後任として事業を引き継ぐのか?」という問題は、とてもありがたいことに gamba! に入社して4年目の駒崎さん・池田さんを中心とした新体制が立ち上がったことで大きく前進しました。
gamba! の独立性を尊重してくれた rakumo の経営陣のみなさんのご理解と、gamba! を自分たちの手で経営します!と手を挙げてくれた二人には感謝しかありません。
会社の事業を自分ごととしてとらえ、結果にコミットしてくれる社員というのは本当に得難い存在です。そんな人物を採用できたことは、私の誇りです。
これまで一緒に働いてきて、gamba! の社員のみなさんには、課題にきちんと向き合い、経験から学ぶという素晴らしい能力を持っていると常々感じてきました。困難な状況に直面しても、誰かに責任を転嫁することなく、きちんと課題に向き合い、乗り越えてきました。
ここまで gamba! を経営してこれたのは、みなさんのおかげです。
しかも、いま一緒に仕事をしている rakumo にはとても学び甲斐のある人たちがいて、見習うべき手本や経験の蓄積がたくさんあります。非常に得難い環境だろうと思います。自分自身の成長と事業の発展に、貪欲につなげていってほしいと思います。必ず道は開けるはずです。
この10年、私が社長だからできたことがある一方で、私が社長だったからできなかったことがたくさんあると思っています。私が敷いたレールは全部吹っ飛ばして、自分たちの信じた道を突き進んでいって欲しいと思います。
次はシンガポール移住&起業します
果たしてこの会社から退任すると決めたものの、この半年間、ずーっと悩み抜きました。自分のやりたいことは何か?自分の得意なことは何か?日本ではなく、グローバルなマーケットに挑戦するにはどうしたらいいか?いろいろな人に相談に乗ってもらい、考え抜きました。
起業経験があるエンジニアはとても希少な存在らしく、LinkedInで国内外からびっくりするほどたくさんのお誘いをいただき、とても心が動きました。
いろいろなポジションを考えた結果、結局、性懲りもなく新しいスタートアップにチャレンジすることにしました。
来年2月からシンガポールに移住し、Antlerというベンチャーキャピタルの主催する起業家育成プログラムに参加します。
くわしくはリンク先を見ていただきたいのですが、なんとも興味をそそるプログラムで、2023年2月1日より開始するシンガポールのチームに参加することになりました。
53歳にしてはじめての海外赴任で、人脈も土地カンも何もないまったくのゼロからスタートアップを立ち上げる、とても無謀な挑戦です。これから先、何が始まるのか、何が起きるのか自分にもまったくわかりませんが、「面白いね!」っていってもらえるようなプロダクトを全力で創ってみようと思います。
最後に
この10年間、gamba! でコードを書くというのは、自分にとって呼吸をするのと同じレベルで私の身体の一部でした。それを手放したら、自分には一体何が残るのか、正直まだ想像がつきません。
また、自分の創業した会社を売却して、自分はとっとと海外に行ってしまうというのは社員に対して、あるいはお客様に対しても無責任なんじゃないか?みたいな批判が、もしかしたらあるのかもしれません。
たぶん、唯一私にできることは、「あー、相変わらず森田さんらしいね」と思ってもらえるような挑戦をし続けることだけだろうと思います。gamba! を退任して、さらにもっと大きなチャレンジを日々続けている姿をみんなに見せられたら、もしかしたら gamba! でがんばってくれている社員のみなさんに少しは勇気を与えられるはず。
今月53歳を迎えるいいオッサンがこんな無茶な挑戦をしているんだから、世の中のみなさんにはぜひ、でっかい目標にチャレンジして欲しいです。
5年後あるいは10年後、gamba! という事業を新体制のもとで大きく成長させたみなさんが、「見て見て!すげー成果を出したよ!」と胸を張って自慢しにきてくれることを確信しています。いまから楽しみでなりません。
最後に私の大好きなドキュメンタリーを紹介して、この記事を終わりにしたいと思います。私は死ぬまで、このドラマみたいなしんどい人生を歩むことになるような気がします。
引き続き、公私ともども、あたたかく見守っていただけると幸いです。
gambaりましょう!
P.S. こんな無謀な私を許してくれる妻に、感謝です。本当にありがとう。
いつか必ず、マリーナ ベイ サンズのスイートルームにゆっくり泊まろうね。
P.S. & P.S. もし、チャレンジに失敗して日本に帰ってきた時は、どなたか、私を拾ってやってください。笑
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