進行する老いに少しだけ抗う
ちょっと前の記事に私は私のことを‥‥
「危機感と向上心は持っているのに意思が弱い人」と書いた。
noteの記事で自らの過去を振り返り、掘り下げていくと残念ながらそんな人物像に行き着く。
最も強く抱く危機感は、言うまでも無く 老いによる衰え だ。
そいつは 緩やかだが着実に進行している。やむを得ないことと承知してはいるが、指を咥えて見ている訳にはいかない。持ち前の 向上心を発動して、少しだけでも抗いたい。
「頭も体も使わなければその機能は衰える」ことは自明の理。
そして 老いはそれを加速させる。
怖いな怖いなー! 危機感は頭の中で日々膨張を続けている。
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私が今一番恐れているのは、記憶力の衰えだ。
当該案件に関する私の症状を分類してみる。
① 覚えられない
人の名前、単語、数字が覚えられなくなった。最近の片仮名ビジネス用語などは全く頭に入らない。若者が感覚的に理解し瞬時に使いこなす各種アプリを、私はなかなか自分のモノにできない。
② 思い出せない
絶対知っている人名、地名や単語が出て来ない。我々夫婦の会話には、「あ」が付く指示語の使用が著しい。「ほら、あの番組に出てたあの俳優、あいつがあそこで食べてたあれ、めちゃ美味そう」みたいな。とりわけ有名人の名前が出て来ずイラつくことが多い。私はのべつ検索をしている。
③ 忘れてしまう
冷蔵庫を開けて何を取り出すか忘れている。二階の自室に来て何故来たか忘れている。パソコンで複数の検索をする際、ひとつめを調べていたら次に調べることを忘れている。昨日の夕飯を忘れている。眼鏡、スマホ、財布、万歩計が頻繁に行方不明になる。
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自惚れ?自慢?の批判を恐れずに書いてみる。もともと私は記憶力に自信があった。新聞や雑誌を読めば覚える気も無いままに知識を吸収していたし、乱読する小説からは、たくさんの言葉や言い回しが頭に入って来た。雑学、語彙力に秀でる私は、クイズ番組が得意だった。「Qさま ‼」での伊集院光、「ミラクル9」での宮崎美子レベルにはあったと見積もる。
(カズレーザーには及ばないが)
※この段を読み返すと、ちょっと書き過ぎている。面倒なので書き直しはしないが、実際の私を記載内容×80%とイメージいただければ幸いです。
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「頭も体も使わなければその機能は衰える」
明らかに衰えている私の記憶力。昔のレベルに戻せるとは思っていない。
だがこれ以上の悪化は避けねばならない!今のレベル維持は必須!
この前期高齢者(私)が普通に生活していても、頭を使うことなどほとんど無い。従って意識して脳を活性化させる必要がある。私は決めた。
私はタイ語を勉強をする⇒脳が活性化⇒記憶力減衰を止める
タイはかつて住んだ大好きな国。タイ語は難しいが基礎(の基礎)知識はある。来年行こうと思っている。要するに、私のタイ語学習は「好きな対象で僅かながらも素養があり実用的でまあまあ難しい」と、理想的な目標だ。
私はタイで3年間暮らしたが、タイ語はできない。会社での公用語は英語だったし、英語と日本語ができる優秀なタイ人の部下が二人いたせいで(彼らが悪い訳ではない)、私はほとんどタイ語を勉強しなかった。タイ人から見た私は「言葉すら覚えようとしない不遜で傲慢な外国人」だったかもしれない。タイを離れて10数年になるが、私はずっと贖罪に似た感情を抱いていた。今回私がタイ語学習を始めるキッカケは老化抑制ではあるが、「頑張ってこれを成就させて何か役に立てないかな」なんて空想もしている。
「思い立ったが吉日」すぐに本屋でタイ語の学習本を購入した。帰宅後すぐにCDを聞こうとすると、長年未使用のCDプレイヤーが動かない。いきなり出鼻をくじかれた。取り敢えずこの本は保留。
YouTube でタイ語の学習サイトを検索したら、とても良さそうなのが見つかった。それは、ニックネーム เพลง(Pleng)(プレン)さんという20代の日本人女性が運営しているチャンネル(⇩)。彼女は東京外大タイ語専攻の卒業生。とても聞き取り易く分かり易い日本語で、タイ語を系統的且つ理論的に説明してくれる。ご本人はタイが大好きで、タイとタイ語を好きになって欲しいという情熱が伝わってくる。ついついその熱意にほだされ「頑張らなきゃ」と思ってしまう。
タイ語学習に対する เพลง(Pleng)(プレン)さんの基本的な考え方は‥‥
「タイ文字をがっつり学ぶことこそがタイ語を最短最速で理解する近道」
というもの。私もそれに従って、まずタイ文字の学習から始めている。
タイ文字は、子音文字と母音文字と声調記号から成り立っている。
⇩ のように、何となくのどかな感じがする文字です。
สิ่งที่คนไทยชอบเกี่ยวกับประเทศไทย
勉強をスタートして1週間が過ぎた。タイ文字の仕組みというか法則のようなものは概ね理解できたが、42の子音文字とその周りにくっ付く母音文字のカタチがびっくりするほど覚わらない。でも大丈夫。簡単に覚わらないことを面白がり、できた時にはたくさん喜ぶつもり。
冒頭に書いたように、元来私は意思が弱い。一度決めたことを止める際の言い訳は達者なほうだ。だが今回はここに公表することで退っ引きならない状況に自分を追い込んだ。コツコツ頑張るしかないだろう。
< 了 >
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