ガラショ

映画、ヒップホップ、小説などが好きです。自分でラップしたりもします。 よろしくね。 自…

ガラショ

映画、ヒップホップ、小説などが好きです。自分でラップしたりもします。 よろしくね。 自分がラップしてる曲です↓ https://youtu.be/bqttYlPGXgI?si=PrQv2SrZEco4XDe-

最近の記事

戦いは戦いであるだけで十二分にドスケベなのである〜映画『チャレンジャーズ』感想〜

『チャレンジャーズ』はあくまで戦いを戦いとして描く映画だ。そして、その姿勢を半ば頑固に守り抜くことでしか辿り着けない、愛欲の世界にタッチした稀有な映画だ。 『チャレンジャーズ』は三人のテニス選手の実に激しい三角関係と、それよって生じる愛欲の連鎖を、思いっきり寿いでみせる映画だ。相棒兼好敵手兼半恋人同士である二人の男子選手(ダブルスで勝利した際の彼らは、だいしゅきホールドさえカマしてみせる!)がカリスマ女子選手に惚れたことをきっかけに起こるあれこれを、13年にわたって描いた恋

    • 『オッペンハイマー』とノーラン作品の「俺たちの戦いはこれからだ」感について

      ノーラン作品の人気の秘訣は、その「俺たちの戦いはこれからだ」感にこそある。そして『オッペンハイマー』の成功は、その「俺たちの戦いはこれからだ」感を見事に活かし切ったが故の物である。 注意:『メメント』『インセプション』『ダークナイト』シリーズ『インターステラー』『ダンケルク』『オッペンハイマー』の微ネタバレ含みます。具体的に踏み込んでるのは『オッペンハイマー』くらいですが、一応。 クリストファー・ノーランの映画は何故これほどまでの人気を誇っているのか。この問いには様々な答

      • Pusha Tとは、大トロである

        Pusha Tとは、大トロである。 とりあえずそう言い切ってみる。では、大トロとは何か。 大トロとは、コッテリ、ベットリした、脂の乗りまくった、マグロである。 まず見ていきたいのは、大トロもあくまでマグロである、という点である。 言うまでもなく、マグロは寿司の王道である。統計を取ったわけではないが、寿司と聞いてまずマグロを思い浮かべる人は少なくないだろう。もっともオーソドックスな寿司であるマグロ。繰り返すが、大トロはあくまで、そんなマグロの一種なのである。 しかし、

        • ちゃんと自転車に「乗れた」ことなどあっただろうか 〜映画『夜明けのすべて』の自転車描写について〜

          あなたは自転車に乗ったことがあるだろうか? きっと、ある、と答える人が多いだろう。しかし、僕は決してそう言い切れない。もしかしたらあるのかもしれないが、思い返してみると、自転車に乗る、という作業を完遂できた記憶は一向に見つからない。 自転車を漕いだことなら、幾度となくある。何ならさっきも、お気に入りのラーメンを食べにいくため、グイグイと力を込めて自転車を漕いできた。だが、さっきも、それ以外の時も、漕ぐ、という作業をひたすら行なったに過ぎず、乗る、という次元には到底達

        戦いは戦いであるだけで十二分にドスケベなのである〜映画『チャレンジャーズ』感想〜

          RADWIMPS恐怖症について

           「なんでそんなにラッドが怖いの?」と問われると、「この人に伝わるかな」「伝わらなかったら、どうしようかな」と悩んでしまう。大体において伝わるのだが、うまくいかないこともある。そんな時、どうしても不安を覚えてしまうし、場合によっては自分が今まで積み上げてきた全てを、一気に否定されたような気持ちにもなる。  そんな僕は、当然ながら傲慢だ。大体の人にとってラッドなんてどうでもいい。きっとラッドだろうが、髭男だろうが、king gnuだろうが、バンプだろうが、同じように聞こえてい

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          卑怯者!が最高の罵り言葉となる場所で(清原果耶さん大好き文 兼 舞台『ジャンヌ・ダルク』感想)

           「卑怯者!」とジャンヌダルク(清原果耶さん)は言った。彼女を組み敷き、辱めようとしている男達に対して。その目は、お前たちに屈してたまるか、お前たちのように墜ちてたまるか、という意志で輝いている。  いや、正直になろう。彼女は卑怯者!と言っていないかもしれない。というか、言ってなかったような気がする。恥ずかしい話、はっきり憶えていない。  まあ、実際に言ったかどうかはあまり関係ないかもしれない。断言するが、彼女はそう言ってもおかしくなかったのだ。そして、彼女が言いそうだっ

          卑怯者!が最高の罵り言葉となる場所で(清原果耶さん大好き文 兼 舞台『ジャンヌ・ダルク』感想)