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Z世代・アルファ世代のリアル-テックネイティブな未来の消費者を紐解く~30,000円あったら何に使う?~

こんにちは。笠原です。突然ですが皆さん、今、手元に30,000円あったら何に使いますか?

消費行動というのは面白く、世代の変化が如実に出るものでもあります。
1993年生まれの私は、もし30,000円あったら、洋服かちょっと良いスキンケア用品など買いたいなあ・・・と思いましたが、皆さんはどうでしょうか?

今回は、知るギャラリーの記事から、「Z世代・アルファ世代のリアル-テックネイティブな未来の消費者を紐解く①~消費価値観から得る、未来の消費者理解のヒント」をご紹介します。

テックネイティブとは?


そもそもZ世代と呼ばれる層やテックネイティブについて復習しましょう。

テックネイティブとは、生まれた時からインターネットが存在していて、テレビ・パソコン・携帯電話のようなデジタル機器と関わりがあった人のことを指します。【デジタルネイティブ】という言葉で呼ばれることも多いです。

なかでも1990年代後半から2000年代生まれの人たちはZ世代と呼ばれています。
スマートフォン普及率が高く、SNSなどを活用して多様な情報を日常的に収集している影響で、行動特性が他の世代と異なる傾向にあります。

株式会社野村総合研究所の生活者一万人アンケート調査によると、Z世代の人はオンラインでの人間関係の構築をオフラインと区別することなく、躊躇なく行えることが特徴であることが示されました。また、Z世代の消費行動に関しては、最小限に行い、衝動買いはしないと言われています。

そして、ミレニアル世代についても復習しましょう。何年生まれの人をミレニアル世代の対象とするのかは諸説あり、1981年から1996年に生まれた人1980年から2000年に生まれた人などと定義されています。「ミレニアル」とは英語で「千年紀の」という意味です。 一般的には、「2000年代に成人もしくは社会人になる世代」ということになります。

ちなみに、Z世代の次の世代についてもすでに議論されています。Instagramがリリースされ、iPadが発売された2010年以降に生まれた人たちは、「生まれたときからタブレット端末、SNSが発展している新しい世代」としてアルファ世代(2010年から2025年生まれ)と呼ばれています。

図表1

世代ごとの30,000円の使い道

図表2、3はZ世代、ミレニアル世代がそれぞれ30,000円をもらった時の使い道を図表で表しています。

図表2

ミレニアル世代は“服”、“貯金”のほかに“旅行”、“食事”、“外食”など、モノではなくコト消費が増えることも特徴の一つです。新型コロナウイルスで、コト消費のようなサービス業界は影響を受けていますが、消費者のニーズは変わらないことがわかります。
 
そのほかミレニアル世代の特徴としては、“生活必需品”、“日用品”、“食品”など生活に関わるワードが多いことと、“投資”のように今あるお金を増やすことに使うことが挙げられます。
 
『2018 デロイト ミレニアル年次調査』では、帰属意識に関して、ミレニアル世代は2年以内に離職を考えている人が43%で、5年以上勤続を見込んでいる人の28%を上回る結果となっていました。終身雇用を考えていないこと、副業を行う人が増えたことからも、ミレニアル世代は一つの帰属先から受動的に報酬を得るのではなく、自らの力で報酬を得ようとしていることが読み取れます。

図表3

Z世代は、消費が最小限であることが特徴と言われている中、30,000円をもらった場合に“服”が一番欲しいものとして挙がるのは意外な結果ではないでしょうか。
 
これは、「まだ着られるから買わない」「欲しいものをインスタ等で保存して寝かせておく」など、消費を我慢している状態であるため、お金がもらえれば買いたいと思いつくのだと推察できます。
現実的で高額なものを買わない、共感・コスパを重視する、と言われている世代ですが、潜在的ニーズは異なるのかもしません。
 
Z世代の特徴は“グッズ”、“アイドル”、“推し”のような趣味に関連するワードが多く、好きなモノ・コトに消費をすることです。
 
日経クロストレンドの調査によると、Z世代の6割が「推し活」に興味を持っていることが示されていましたが、今回の調査でも推し関連に消費することがわかりました。
 
Z世代は幼少期からインターネットで膨大な情報を検索することが可能であったため、さまざまな価値観に触れて育っており、多様性を受け入れて、自分らしさを非常に大事にしていると言われています。この価値観が消費行動にもつながっていることが考察できます。
 
いかがでしたでしょうか?
 
知るギャラリーの記事では、未来の消費者であるテックネイティブ(アルファ世代・Z世代)の価値観の特徴や消費への影響を、定量調査の結果をもとに詳しく考察しています。
ぜひ本記事もご参照ください。
 
次回は、知るギャラリーの記事から、「テックネイティブを想定した“新しい消費者行動モデル”」についてご紹介します。また来週!