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asの後の省略について

質問

This medication should only be taken as directed by a qualified physician.

上の as directedの部分なのですが、「指示されたように」と読むことはできるのですが文法的に説明する際はどのような感じになりますでしょうか? you are が省略されていると言うふうに考えて良いでしょうか。

asの使い方のところでこのような例を見つけられなかったので質問させていただきました。

宜しくお願い致します。

ガリレオ流・回答

解釈上は you areの省略と考える形で良いと思います。

asの後で節(基本的に「代名詞S+助動詞」)が省略される形になることは多々あり、例えば『ライトハウス英和辞典 第6版』の asの項に She left as promised (= as she had promised).の例が載っています。

ここでは leftするよりも更に前の過去の時点で約束がなされていたので、大過去の “had promised”という解釈が成立し、なおかつ助動詞 hadが主語とともに省略されているわけですね。

asの基本イメージは「2つの要素を天秤に乗せる」であり、語源的にも「全くそのように」の意なので、必然的に「2つの要素」を繋げるときに重なる要素が出てきます。そのような事情もあり、Practical English Usage 4th ed. (275:7)では、用法としては同等比較の asの例ですが、“We can leave out words after as and than, if the meaning is clear.”(原典では asと thanは斜体)とあり、意味が伝わる以上は省略が起こることが解説されています:

The weather isn’t as good as last year. (= ... as it was last year.)
※太字はガリレオによる。

ご質問の文に戻って考えた場合、全体として This medicationを話題にした受動文であり、as directedのところで “you are”と「解釈上」補えると言ったところで、その youというのは総称的(薬の添付文書であると考えれば、それを読む人は誰でも)であるので、いちいち表に出すような要素ではない、と判断できるわけです。

他方、Dance as you are taught to.「教わった通りに踊りなさい。」のような例では、聞き手 (you)に対する指示として、「あなたが」教わったように…という意味が強く出るので、「代名詞S+be動詞」とはいえども省略せずに言う可能性が高まります。(因みに最後の toの後は danceが省略されています。)

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