appear, look, seemのニュアンスの違いは?|【ガリレオ流】違いのわかる英語の授業
appear, look, seemは、共に SVCの文型で用いられ、「SはCであるように見える」というような意味を表す。
しかし、全く同じ意味を表すのであれば、わざわざ 3つも動詞が存在する必要もない。今回の記事では、以下の (1)~(3)の例文に見られるような appear, look, seemのニュアンスの違いについて解説します:
appear: 外観はそう見える(だが実際は違うかも)
appearは seemや lookに比べるとフォーマルな語であり、ガリレオとしては、特に論文などで appear(および派生語の apparent/apparently)が使われている場合には、後に butや howeverなどの逆接を表す語が続くことを予測して読みます。
つまり、appearのニュアンスとしては、「外観としては〜のような印象を与える」という意味を伝える一方で、「実際にはそうではないかもしれない」という含みを持つ場合が多いことを押さえておくと役に立つでしょう。
look: 外観から判断・実際もそうらしい
lookも appearと同様、外から観察して得られる印象を元にした「〜であるように見える」という判断を表しますが、「実際もそうである」という含みが多いというニュアンスの違いがあります。
seem: 主観的な印象・判断
appearや lookが話者/筆者の視覚的情報に基づいた印象・判断を述べるのに対し、seemは話者/筆者の頭の中から湧き上がってくる主観的な印象・判断を示します。
【補足】 To be, or not to be…
‘appear/seem + C’と ‘appear/seem to be C’のニュアンスの違いとは?
(1)と(3)で示したように appearと seemについては、後に補語 (C)を直接取る形と、to beを続けてその後で Cをとる形が可能です。
Practical English Usage (4th eds.)によると:
また、『英文法総覧 大改訂新版』にも、以下のような解説が載っています:
両書をまとめると要するに、‘to be’を挟んだ形の方が、より客観的に一歩引いたところから判断を下しているニュアンスを帯びるのに対し、‘to be’を伴わずに直接 Cを取る形の方が、より直接的で主観に基づいた判断を述べるニュアンスが強いということが言えるでしょう。
※ただし、この区別は厳密なものではなく、どちらで言ってもニュアンスが劇的に変わるほどのことではありません。
参考文献
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