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それは本当に複合関係形容詞ですか?

質問

🔷複合関係形容詞について
以前も look no further thanの箇所についての質問でお送りさせていただいた TOEIC公式問題集5の Part 4の文なのですが、冒頭の、
Whatever the occasion
Whateverは複合関係“形容詞”なのになぜ冠詞の前にこれるのかアドバイスをいただけますでしょうか💧

“Whatever the occasion
, when you want a fantastic restaurant experience, look no further than Ferrera’s Fine Dining.”
以前複合関係形容詞についてご質問をさせていただいた際に下記のアドバイスをいただきましたが、通常の形容詞とは考え方が違うと言うことでしょうか...?
「複合関係形容詞については、上で『どんな〇〇であっても』と書いた、その〇〇というのが、thingのように漠然としたものではなく、名詞句を用いて表し、which/whatがその名詞句を限定する形容詞(あるいは限定詞といった方が良いかもしれません)とすることで、具体化するために使います。」(注:以前 Polyglotsにてガリレオが回答した文章の抜粋です)
辞書で Whateverの疑問形容詞の例文をいくつか見てみたのですが、このように冠詞が後についている事はなかったためご質問させていただきました。よろしくお願いいたします💦

ガリレオ流・回答

元も子もない結論を先に言ってしまえば、複合関係形容詞ではないからです。

これは “Whatever the occasion may be”という表現から may beが省略された形で、意味は問題集の解答にある通り「どんな時でも」となります。

文法構造としては:
The occasion may be X.
で表される、be動詞の補語としてはたらく Xに、“eating out, birthday, anniversary, party, holiday, romantic date...”などなど、「どんなもの」を入れたとしても、素晴らしいレストランを体験したいのであれば〜と、譲歩の意味合いを表す複合関係“代名詞” whateverを用い:
→ The occasion may be [whatever]
通常の関係詞と同様、節の先頭に移動させると:
[Whatever] the occasion may be
となり、最後に may beが省略されると、ご質問の文の形になります:
Whatever the occasion,

なぜ気づけなかったのか&どう考えれば良かったのか?

ガリレオの想像の域ではありますが、おそらく問題集の日本語訳「どんな時も」というのが、「どんな」→「時」と、名詞を(限定)修飾する形容詞のように書かれていることに影響されてしまったのではないかと思います。日本語としては不格好ですが、「時(機会)がどんなものであったとしても」のような感じの訳の方が、元の英語の文法関係に忠実であるとは言えるでしょう。

とはいえ、①訳の日本語に流されず、②「may beが省略されて、定型表現的に “Whatever the occasion,”の形で使われ得る」という知識があらかじめなかったとしても(ガリレオも、この表現自体は今回調べて初めて知りました)、この Whateverは複合関係“代名詞”であり、少なくとも〜“形容詞”と判断するのはおかしい、と判断できる根拠というものが存在します。

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