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複合関係詞の用法について

質問

回答4つ読ませていただきました、本当にありがとうございます!✨

複合関係詞について質問をさせてください💦
複合関係詞について以前ご質問させていただきましたが、今回改めて復習をしました。複合関係代名詞と複合関係副詞の違い、複合関係形容詞についてスタディサプリやガリレオ先生の以前の回答を見返して、以前よりクリアになったのですが、1つ疑問が生まれました。
順番についてなのですが、
<I’ll do whatever> is best for my patients.
(Whatever he says), I won’t change my mind.
(表現英文法 p. 133より)

上記2つの文はそれぞれ名詞節と副詞節を作っていると思いますが、なぜ片方は SV whateverで、もう片方は Whatever SVなのでしょうか?
しかも、両方の文の Whateverはもともと目的語の位置に合ったものと言う共通点があるにもかかわらずなぜなのだろうと思っています。
下記のwhatの場合も、
I couldn't understand what he said. 

whateverや who(m)everの場合も、
I give her whatever I had.
We’ll employ whoever you recommend.

-ever SVの順番の方が馴染みがあるのですが、ロイヤル英文法にこの語順になるのは強調のためだと書いてありました。

何か法則があるのか、アドバイスをいただけますと幸いです🙇‍♂️
宜しくお願い致します。

ガリレオ流・回答

まず前提としまして、ご質問内の『表現英文法』からの例文について、「それぞれ名詞節と副詞節を作っている」の認識は正しいのですが、構文解析に一部問題がありますので、まずはそこから確認していきましょう。

<S: I> / V: ’ll do / <O: whatever is best for my patients>.
⚠️こちらの区切り方が間違っていました。
(副詞節: Whatever he says), / I won’t change my mind.
◎これは問題なし

それを踏まえて上の文から見ていきますと、極端に言えばこれは
(1) I’ll do X.「私はXをする。」
とまで一度単純化して考えることができます。

ただ、このままですと「X」が漠然としすぎですよね。ですので、その「X」がどういうものであるのか、特定状況と【関係づけて】説明を加えるのが「関係節」という部分です:
(2) Xとは?
→ X is best for my patients.「Xは私の患者にとって最良のものである。」

関係代名詞 whatであれば、このXを whatに戻して (1)と(2)を繋げて終わりなのですが、whateverの場合は「Xに入りうる可能性のあるものなら何を入れようとも成り立つ」という意味的な特徴を帯びるものとなります。

以上を踏まえて1文に繋げると、X→whateverは (2)の関係節で主語の役割を果たしている=主格ということになり、見た目上の位置は変わりませんが (1)の目的語位置に移動しています(あるいは元位置で被っているコピーが消去されると考えても良いです):
(3) I’ll do <whatever← [<元位置: X> is best for my patients]>.

ここで “whatever”が具体的に表すものは、「私の患者にとって最良のもの」の候補となり得るものなので、手術・投薬・移植・緩和ケアなどなど…が考えられますが、どんなものであろうと患者にとって最良と思える限りあらゆる手を尽くすという決意が述べられています。

主格/目的格が本当の問題

ご質問の中の「-ever SVの順番の方が馴染みがある」というのは、挙げてくださった他の例文がことごとく目的格の(複合)関係代名詞のものでしたので、今回の混乱の原因は名詞節/副詞節の問題ではなく、主格/目的格の理解のところで躓いているのが原因です。

I couldn't understand what he said. 
→ I couldn’t understand X.「Xが理解できなかった。」
→ Xとは? He said X.「彼がXと言った」という状況と関連づけられる何か

I give her whatever I had.
→ I give her X.「私は彼女にXを与える。」
→ Xとは? I had X.「私はXを持っていた」という状況と関連づけられる、ありとあらゆる何か

We’ll employ whoever you recommend.
→ We’ll employ X.「私たちはXを雇うつもりだ。」
→ Xとは? You recommend X. 「あなたがXを推薦する」という状況と関連づけられる人であれば誰であっても

ですので、①関係節をもろごと一度 Xとおき、②Xとは?を詳しく説明する文=関係節の中で Xがどこに現れるのかを考えるという思考ステップを徹底して読み解くことをお勧めします。

「強調のため」とは?

ちなみに、別途写真で頂きました『ロイヤル英文法』の解説で、「強調のため〜」と書かれているのは、主節全体の情報の組み立て方に関する問題で、関係節の中での語順のことではありません。

<Whatever you break> you will have to pay for.

これは、より典型的な語順であれば以下のようになるものを

You will have to pay for <whatever you break>.
※ <whatever you break>は pay for ~ の目的語

「何であってもあなたが壊したものは」と、譲歩のニュアンスで強調させたいがために、本来の位置から切り離して文頭に置き、話題の中心に据えているということを言っている解説です。

関係節の語順は、あくまでも上で解説した考え方に則して

You will have to pay for X.
→ Xとは? You break X. = Xは関係節の中で目的語として働く

という形で、Xを whateverに変えて関係節の先頭に持ってくれば “whatever SV”の語順になるわけです。この仕組みには強調も何も関係ありません。

主格の関係代名詞に注意!

むしろ、同じページにある次の例文が、主格の関係代名詞を含むので検討の価値があります。

Whatever has a beginning also has an end.

文全体の主部はどこにあたるでしょうか?

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