目と目が合う瞬間

眠れないので昨日の晩御飯に出かけた時の話をしよう。

夕飯を作る気がしなかったので、ショッピングモールにご飯を食べに行く事にした。
旦那が前から行きたいと言っていたお店に向かう途中、猫カフェがあった。大きなガラスの窓で中がよく見え、窓際で猫たちがくつろいでいる。
旦那は実家で猫を飼っていたため猫好きで、「ここ猫カフェだよ」と言うと、猫を見るなり綺麗に窓際に吸い込まれていった。
窓際にいた猫は2匹。片方は横たわっていて、どちらが頭かわからないふわふわの塊状態。もう片方もふわふわだが、すました様子で座って窓から外を見ていた。

私は猫に好かれるタイプではない…気がする。以前猫カフェに行ったことはあるが、猫は寄り付いて来ないし、目線が合ってもすぐそっぽを向かれてしまう。
それが、今日はこのすましたふわふわと、やたらと目が合う。綺麗な子だったのでじっと見つめてしまったのだが、向こうも旦那をガン無視してこちらをじっと見てくる。
旦那曰く、猫はじっと見つめられるのが嫌らしいが、この猫は慣れているのか目線を外さない。青みがかった様な、それでいて金色の様な目が綺麗だった。
もしかして、今日は猫に好かれるのではないか。
このふわふわした子に触れるのではないか。
すっかり猫に骨抜きにされた我々夫婦は、予定通りご飯を食べつつ猫カフェに行く事に決めた。

食事を終えて猫カフェに行くと、閉店時間を数分過ぎていた。遅過ぎたのだ。ロールカーテンで窓は覆われ、猫を一目拝む事も叶わなかった。

後でお店のホームページを調べたら、私と見つめ合ったふわふわの子はペルシャ猫らしい。今度はちゃんと猫カフェメインで来よう!と旦那と固く誓い合って、大人しく家に帰ったのだった。

おしまい。

#コラム #エッセイ #猫 #cakesコンテスト

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