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遥か昔の光!?星の光が届くまで

宙に輝くたくさんの星。その光は地球からはるか遠く、とても長い時間をかけてやってきていることが分かっています。
地上で距離を測るときは「m(メートル)」や「km(キロメートル)」をよく使いますよね。宇宙空間で星と星との距離を測るときに、地上と同じ単位を使っていては、数字が大きくなりすぎて扱い難くなってしまいます。そこで、「光年(こうねん)」という単位が用いられます

光年は距離の単位!
光年、と聞くと時間の単位のように思えますが、距離の単位です。1光年の定義は「光の速さで1年かかって進む距離のこと。」例えば、夏の大三角の星の1つであること座のベガは、地球から25光年先に星があります。つまり、光の速さで進んで25年かかる距離にあるということです。ベガで生まれた光は25年かけて地球にやってきている、この瞬間に届いているその星の光は25年前のものなのです。

1光年とは

聖徳太子の時代の光
夏の大三角を作る星の1つ、はくちょう座のデネブは地球から約1400光年のところにあります。つまり、今この瞬間に見ているデネブの輝きは1400年ほど前のものということ。
今から1400年前の日本は飛鳥時代。聖徳太子が日本のために活躍していた頃になります。聖徳太子が政治をしていた時にデネブで生まれた光が、現代の私たちに届いているのです。そう考えると、なんだかロマンチックではないですか?デネブのように、うんと昔に生まれた光を届けている星は他にもたくさんあります。いろんな時代に生まれた光が、今この瞬間に地球の宙で同時に見ることが出来ているのです。

夏の大三角と天の川

見ている星座はオンリーワン!
宙にたくさんある星は、宇宙空間にバラバラと存在しています。例えば、冬を代表するオリオン座。地上からは蝶ネクタイのような綺麗なリボンの形をしていますよね。そのオリオン座を形作る星たちは、宇宙空間にあのままの形で存在しているわけではありません。500光年先にある星もあれば1500光年も先にある星など、その位置はバラバラなのです。地球から見て”たまたま”リボン型の星座に見えるだけで、宇宙空間の違う視点から見ると全く異なる星の並びになってしまいます。
私たちが楽しんでいる星座は地球(太陽系)に住んでいるからこそ見えるもの。別の星に住む宇宙人にとっての星空の景色は全く違うものでしょう。

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